ちょっとレトロでかっこいいレンズ回転式デジカメ――Optio X(3/4 ページ)

» 2004年10月13日 08時00分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

充実したシーンモード

 撮影時に十字スティックを左右に倒すとそのままダイレクトに露出補正ができる。上下に倒すと、画面に撮影モードメニューが現れる。

 これが面白い。モードはプログラムオードやパノラマアシストを入れて全部で15個。これをスティックで選ぶのである。風景やポートレートといった一般的なものもあれば、料理やビーチもあるけれども、傑作なのがペット。ペットモードにするとさらに細かい項目が現れ、白い犬、グレーの犬、黒い犬、さらには白い猫、グレーの猫、黒い猫と分かれているのだ。笑っちゃうくらい。

 実際には犬と猫で撮影内容はまったく同じ。ペットが白いか黒いかそうじゃないかで分かれており、その違いも露出を変えるだけのようだが、ペットを撮ろうという人の気分を楽しくさせる仕掛けではある。

撮影時にスティックを上か下へ倒すと撮影モードメニューが現れる。プログラムオートも含めて全部で15個あり、スティックで簡単に選べる。これはなかなか分かりやすく使いやすいアイデアだ
ペットの場合は犬と猫それぞれ毛の色(というか毛の明度というか)を選べる。犬でも猫でも結果は一緒

極めて個性的で使いこなせる人には最高のアイテム

 その他のポイントを挙げておくと、動画機能は320×240ピクセルだがメディアいっぱいにまで撮影可能で、早送り動画機能(わざと遅いレートで撮影して、再生時に高速に見せるというもの)も持っている。

 三脚穴はボディの下ではなく、レンズ部の横に付いている。そこしかつける場所がなかったのだと思うが、なかなか面白い。そのままだと縦位置撮影になるので、横位置で三脚を使いたいときは90度横を向く雲台が必要だ。ストラップ取り付け穴もそこにある。

側面に三脚穴とストラップ用の金具が。レンズ側に、しかも縦位置で撮れるような位置に三脚穴があるのは苦肉の策かもしれないが、なかなか面白い

 充電やデータの転送は専用のクレードルで行う。このクレードルは装着したままレンズを回転させられる設計になっており、クレードルにカメラを載せたまま撮影したりPCカメラとして使うことが可能となっている。撮影可能枚数はCIPA規格で約165枚と多くはないが、薄型軽量機としてはまあ一般的なところだ。

クレードルを使って充電や画像転送を行える。クレードルはボディ部を支え、レンズ部はこの状態で回転させることも可能だ
ボディ側の側面にSDメモリーカードスロットが。スロットの蓋はないので書き込み中に誤って取り出したりしないよう注意したい

 さて、この極めてユニークなカメラ。ユニークすぎて万人向けとはいえなさそうだ。

 特にカメラはフルオートで気軽にスナップを撮りたい、という人にはお勧めしづらい。フルオート時の精度はあまりよくないと感じたし、グリップしやすいとはいえないし、起動・終了動作のタイミングにもクセがある。全体にクセが強いのだ。

 でもそういうクセを理解しつつ、よいところも悪いところも、得手不得手も酸いも甘いもわかった上で使いこなそうという人には「ぜひこれで遊んでみよう」と言いたい。

 ペットを撮る人ならこの回転レンズは最高で、簡単にペット目線で撮影できる。でも室内ではAFが遅いのでそれはうまく対処しなければならない。マクロ撮影が多い人も、回転レンズはアングルを自由にセットできるので便利。もちろん自分撮りにもいい。

 デジタル機器なんだからいろんな機能があってあれこれいじるのが楽しくないとイヤだ、という人にもいい。このクラスとしてはかなり遊べる機能満載で、結構カスタマイズもできる。

 最近の薄型デジカメはどれも同じような形で面白くないという人にもいい。回転レンズはあれこれ回転させていろんなアングルを楽しめるので是非挑戦してもらいたい。

 しかも薄くて軽くて持ち歩きもまったくかさばらず、デザインも面白い。

 その代わり、フルオートに頼らず、ヒストグラムを見つつAFモードや露出補正やホワイトバランスの調整をし、マイメニューを使って徹底的にカスタマイズして乗りこなす必要があるだろう。

 個人的にはこういう個性の固まりのようなデジカメは高く評価したい。多少欠点はあるのを分かった上で使うには実に面白すぎるデジカメだ。まあ、もうちょっと完成度を上げてもらえたら言うことなかったのだが。

Optio X、作例

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