レンズは37-370ミリのやや望遠系10倍ズームでF2.8-3.5とそこそこの明るさ。コンパクト高倍率ズーム機としては標準的なところで、アダプターなしで純正のワイコンを取り付けることもできる。
CCDは1/2.7インチの400万画素。
ISO感度はオートの他、100/200/400が用意されている。ISO 50や80といった低めのモードは持たない。
絵的にはディテールの解像感は高くないけど、ISO 100でもノイズによるざらつきはあまり気にならず色はしっかり出てくれる。
AEやAWBのヒット率はさほど高くないが、階調やシャープネス、発色のバランスといった基本画質にヘンなクセはなさそうなので、ホワイトバランスや露出補正を適宜調整することで十分いい感じの絵は出せそうだ。
露出補正もなんと1/4段刻みと非常に細かく、ダイナミックレンジが広くない分微調整で最適な値を見つけ出してくれというところか。
内蔵ストロボも結構高くポップアップするし発光量も適切なので結構実用的だ。
なおマクロモードにするとワイド端で10センチ、テレ端で60センチまで寄れ(370ミリ相当でも60センチまで寄れるのはなかなかすごい)、スーパーマクロモードではワイド端に固定されるが0センチまで(つまり、レンズ部の前面ギリギリまで)寄れる。
動画は最大640×480ピクセルで秒30コマとフルスペックのムービーを実現。動画のフォーマットはMPEG-4だ。画質をFINEにすると、ビットレートも3Mbpsになるが、画質を落とせばビットレートも落ち、ファイルサイズを小さくすることが可能だ。今回の作例はFINEで撮っている。
ただ音声はAACではなく、モノラルのPCM方式で8kHzの16ビットと一般的なデジカメの動画機能並であり、三洋電機の「DMX-C4」などステレオ音声採用デジカメに比べると劣る。
動画のファイルフォーマットもMP4ではなく、QuickTimeムービー(.mov)だ。
ここまでやったなら音声もステレオにして、DMX-C4やソニーの「DSC-M1」のような完全なMPEG-4対応にしてほしかったか。
でも動画撮影中のズーミングも可能だし、動画中もAFが働くなど、かなり実用的な内容である。
気になったのは動画撮影時に画角が少し狭くなること。かといって電子式手ぶれ補正機能があるわけでもないのである。
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