いろいろな撮り方ができるユニークな静止画&動画デジカメ――Optio MX4(1/4 ページ)

» 2004年11月01日 04時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 最近、ユニークで個性的なデジカメを続々と投入してくれるペンタックスだが、これもまた見どころ満載の面白すぎるデジカメだった。「Optio MX4」(以下、MX4)である。なぜいきなり「4」なのかというと、「Optio MX」は日本未発売であり、2004年春のフォトエキスポでは参考出品にとどまっていたからだ。このたび晴れて日本でも買えるようになったわけである。

 MX4の見どころは大きく分けて3つある。

 一つ目は10倍ズームの大望遠であること。いかにも望遠っぽいデザインにふさわしい中身だ。手ぶれ補正機構がついていればいうことないのにというくらい。

 二つ目は動画にMPEG-4フォーマットを採用した動画重視系デジカメであること。動画専用のシャッターボタンまで用意している。

 三つ目めは折りたたみ式銃のような、撮るときはスピードガンで球速測ってると思われるんじゃないかというスタイル。グリップ部と液晶モニタの両方が可動するのでかなりいろんな撮影ができる。

 正直なところ、デザインはあまりモダンとはいえないし、質感も高級そうじゃない。でも使ってみるとなかなか面白いのである。

そのユニークなデザインとその使い方

 収納時はボディとグリップがぴたっとくっついたゴツい箱のような感じ。大きさは幅が73ミリで高さが59ミリと意外にコンパクト。さすがに奥行きは103.5ミリもあるが10倍ズームデジカメと思えば小さい部類といえるだろう。

ちょっとゴツそうな外観だが、意外にコンパクト

 撮影時はこのグリップを回転させる。特にクリックで止まることもなく、収納時から180度の広い角度で回るので、アングルによって持ちやすい位置で止めればいい。

後ろから見るとこんな感じ。グリップ部はスライドさせてある。液晶モニタは開いて回転させるといい

 同時に液晶モニタも回転するので、グリップと液晶モニタの関係でいろんなアングルの撮影が可能だ。

グリップを収納時、通常撮影時、ローアングル撮影時と動かしてみた。この変形ぶりが面白い

 通常の利用時はガンスタイル。もうちょっとグリップを開いて液晶モニタを持ち上げるとローアングル撮影になるし、液晶モニタを最大に開いて裏を向ければ自分撮りもできる。

撮影時はこのように液晶モニタを開く。あとはグリップを回転させて右手で握るだけだ
180度グリップを回した状態を別角度から

 EVFも光学ファインダも持たないため、1.8型の液晶モニタのみで撮ることになるが、微反射型で屋外でもそこそこ見やすい。

 もちろん右手だけで撮るとブレまくるので、撮影時は左手をボディに添えてやるのだが、レンズ部が長いので左手でしっかり支えられるのはいい。左右の幅が狭くてバランスをとりやすいこともあり、10倍ズームとしては構えやすいのだ。

 もうひとつユニークなのは、グリップが回転するだけでは指が窮屈というわけか、グリップ部を1センチほど外にスライドさせられること。確かにこの方が握りやすくなる。

グリップを外にひっぱるだけで1センチほどスライドする

 実は縦位置のローアングルも比較的容易に撮れる。

このスタイルにして上から持ってやると縦位置ローアングルも撮れるのだ

 このようにあれこれいじって楽しめるカメラなのだ。

 ただし、撮影開始時は上部の電源ボタンを押し、液晶モニタを開き(最初から裏を向けていればこの作業は不要)、グリップを開いて回すという3つの作業が必要なわけで、すぐ撮れるスタイルでスタンバってない限り、ちょっと時間がかかる。起動自体は3秒ちょっととあまり速い方ではない。

 そして特筆すべきはグリップ部にシャッターを2つ持っていること。

 静止画・動画のモード切替はなく、静止画用のシャッターを押せば写真を撮れ、動画用のシャッターを押せばムービーを撮れる。これは非常にいい。ズームレバーは静止画用シャッター側にあり、動画撮影時に静止画用シャッターを押すとそこでフォーカスロックがかかるというなかなか便利な仕様だ。

グリップの上部には静止画用シャッター&ズームレバーと、動画用シャッターがある

10倍ズームレンズと静止画と動画

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