新しく搭載した各種パーツはパフォーマンスにどれほど貢献しているのだろうか。今回はFutureMarkのベンチマークツール「PCMark04」で各部の性能をチェックした。
比較したのは以前レビューしたThinkPad T42p。片やバリュークラス、片やとびきりのハイエンドマシンと比較対照としてはあまり好ましくないようにみえるが、最新パーツを搭載したバリューモデルが従来のハイエンドPCにどれだけ迫れるか、というあたりは興味深いところ。
CPUとHDDの性能差に開きがありすぎるため、総合スコアでは勝負にならなかったが、Intel 915PMでデュアルチャネルに対応したことでメモリ帯域が広がった効果は大きく、MemoryテストではバリュークラスのVAIO type Fが圧勝。グラフィックスのテストでも、GeForce Go 6200 WTCは、ハイエンドビデオチップのATI MOBILITY Fire GL T2の結果を上回った。
新たに搭載したチップセットIntel 915PMだが、今回のVGN-FS70BではSerial ATA接続HDDやノート用のDDR2メモリは搭載していない。だが、VAIO type Fのコンセプトが、高解像度なワイド液晶とハイパフォーマンスを低価格で幅広いユーザー層へ提供することであるのを考えれば、その選択は実に妥当なものだ。
VAIO type Fシリーズの魅力は今も昔もその価格である。オープン価格ではあるが、VGN-FS70Bの実売予想価格は24万円前後、下位モデルのVGN-FS30B/FS20では20万円を切ると予想される。
以前のVAIO Fシリーズは「VAIOだけどなんか野暮ったい」というイメージが拭えなかった。でも、今回のVAIO type Fは、価格は従来のFと同じだけど気になるデザインは「これならVAIOだね」と胸を張っていえるほどカッコイイ。万人に安心して勧められるノートPCに仕上がっている。
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