ドラゴンシリーズの使用により、BIOS上からはIDEのHDDとして認識する。ではOSをインストールしていこう。
今回試したメディアは、1Gバイトマイクロドライブと1Gバイト40倍速CF。それにWindows 2000をインストールしてみた(最低容量が1.48Gバイトほど必要なWindows XPは断念した)。PCスペックは、CPUがAthlon 64 3000+、nForce3 Ultra搭載マザー、PC3200 DDR SDRAM 512Mバイト。加えて比較用HDDとしてOSをクリーンインストールしたUltraATA 100対応の7200rpmタイプも用意した。
CFを用いることによるメリットとして、とりあえず駆動騒音はナシということと、そこそこのシークスピードを持つということだ。
なおUltra ATA/100接続HDDの場合、シーケンシャルにアクセスする場合とは異なり、細かなファイルへ複数アクセスするようなOS起動時にはシーク時間のロスが結構あり、転送レートが数Mバイト/秒ほどまで落ちるという。発売元のサイバユーグランドも、OSの起動時間が高速になることを売りにしている。
そこで3.5インチHDDとCF、マイクロドライブで、起動スイッチを入れてHDDアクセスランプが5秒間消えるまでの時間を比較してみた。結果は以下の通り
OS起動時間 | |
ドラゴン“間”+CF | 32秒 |
ドラゴン“間”+マイクロドライブ | 2分13秒 |
ATA100 3.5インチHDD | 49秒 |
※いずれのメディアともOSクリーンインストール後、マシンに必要なドライバを同様にインストールした形で試した |
40倍速のCFでもHDDと比べてかなり起動時間が短くなった。マイクロドライブの場合はかなり遅い結果とはなったが、こちらの場合は容量単価が比較的安いことから(2005年2月初旬現在、4Gバイトモデルで約2万円ほど)容量の多いメディアを用いてもそれほど多額の出費とはならないメリットがある。
願わくば高速タイプかつ大容量CFの価格下落だが、ドラゴンシリーズを使うことで、完全ファンレス・回転部品レスな超静音PCの自作もそこそこ容易となる。ファイルサーバやセカンドPCなど、最低限のアプリケーションで使う環境であればこの静音性は効果がありそうで、かつチャレンジのしがいがあるパーツといえる。
ドラゴン“直”SD-IDE2CF-B1
ドラゴン“間” SD-IDE2CF-A1
ちなみに先日、このドラゴンシリーズと同じコンセプトで、メディアにSDメモリカードを用いる、シイガイズ「SD-MemoryDrive」という製品も登場した。こちらはより小型のSDメモリカードを使うためか、1台に2スロット搭載するモデルもあるようだ。メモリカードのバイト単価が下がってくれば、これらのパーツは、より注目が集まってくることだろう。
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