高画質キャプチャーカードと大容量HDDでテレビを楽しむ──富士通「FMV-DESKPOWER H70K9V」(2/2 ページ)

» 2005年02月14日 18時33分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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高画質化機能を搭載したテレビチューナーユニット

 AV重視のPCにおける重要パーツの1つがキャプチャーカードとそこに搭載されるテレビチューナーユニットだ。FMV-DESKPOWER H70K9Vが搭載するのは、AVerMediaのハードウェアエンコードモデル。市販されているモデルはなく、FMV-DESKPOWER用にカスタマイズされたものと思われる。

キャプチャーカードはAVerMedia製。NEC製のエンコーダ&高画質回路を搭載している

 MPEGエンコーダには、NECのμPD61151を採用。GRT及び3DY/CSチップは、それぞれ同じくNECのμPD64031AとμPD64083が、ビデオデコーダはPhilipsのSAA7133、チューナーユニットはPanasonicと、国内で販売されている高画質機能を搭載したキャプチャーカードで採用されているチップで固められている。ちなみに、チューナーユニット以外の構成は、エルザジャパンの「EX-VISION 1500TV」と同じ組み合わせである。

 テレビの視聴や録画を行うためのコントロールソフトは、富士通のPCではおなじみ、PanasonicのTVfunSTUDIOである。リモコンを使って操作しやすいように設計されており、非常に感度が良いリモコンとの組み合わせもあって、使いやすい。

 録画の設定は、高画質がフルD1 8Mbps、標準がフルD1 4Mbps、節約モードがハーフD1 2Mbpsという設定で、ビットレートなどはカスタマイズできない。録画ファイルの保存先は、250Gバイトの容量を持つHDD以外に、DVDスーパーマルチドライブのDVD-RAMやDVD-R/RWメディアに直接録画も可能である。

 さらに、予約録画終了後、携帯やPocketPC、カーナビなどで再生するための動画を自動作成する機能もサポートしている。画質設定が、デバイスで使うSDカードの容量に合わせて自動で設定されるため、簡単な操作で軽い動画ファイルが生成される。PC以外で動画を楽しみたいという人には便利だろう。

携帯端末向け動画ファイルを自動で生成。端末が持つストレージの容量に合わせて画質設定が自動で行われる

 予約録画は専用アプリケーション「G-Guide」が担当する。単独で起動できるが、TVfunSTUDIOの機能として呼び出すことも可能。インターネットからダウンロードした番組表をクリックするだけでOKだ。視聴予約や、番組検索の機能も搭載しているので、ジャンル別一覧などから好きな番組を探して予約できる。

 前述したが、背面のキャプチャーカード以外に、前面にも映像と音声の外部入力コネクタがあるので、H70K9Vは、都合2系統の外部入力を持っていることになる。多数のチャネルが立ち上がっている昨今、地上波/BSデジタルチューナーと、CATVのチューナーユニットを併用している人も少なくない。こんな時代でも、H70K9Vなら2台の外部映像機器を1台のPCで録画可能だ。ただし、外部機器連動録画機能は持たないため、PCの録画予約と外部映像機器の録画予約は、それぞれ行う必要がある。

 録画した映像ファイルや音楽ファイル、画像ファイルの再生には、オリジナルアプリケーション「MyMedia」が用意されている。コンテンツ選択メニューは、離れた位置からでも見やすいような10フィートUIのイメージで作られている。

 コンテンツの選択方式は、リモコンの右カーソルで階層が深くなっていくもので、これはホームネットワークソフトのDigiOn DiXiMの操作感と似ている。10フィートUIを採用した多くのアプリケーションが、全画面表示のみで使用するように作られているが、MyMediaはウィンドウ表示で使用することも可能。

 机の上などに設置して使用する場合、全画面のメニューはマウスの移動量も大きく、あまり使いやすくはない。ウィンドウ表示にすることにより、フォントサイズも小さくなり、普通のアプリケーションとして、マウスで普通に使うことができるようになる。

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