消費電力を削減して性能を維持したGeForce Go 6600は「ノートPCに最適」

» 2005年02月21日 19時14分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 先日発表したGeForce Go 6600で、ハイエンドからバリュークラスまで、新世代のGeForce Go 6シリーズで固めたNVIDIA。PCI Express、Direct X 9 シェーダモデル 3.0と、デスクトップ向けGPUで使われている最新の機能と性能を、ノートPCでも利用できるようになったGeForce 6 Goシリーズのメリットを来日したNVIDIAモバイル部門ジェネラルマネージャのロブ・チョンガー氏が紹介した。

 チョンガー氏は「彼らは搭載されたノートPCが出荷される以前に新しいノートPC向けGPUを発表するが、NVIDIAは搭載されたノートPCの出荷に合わせて新しいGPUを発表する」と、発表したものの搭載するノートPCが存在しないATIとは異なり、年末から今年初めにかけて発表された「GeForce Go 6600」「GeForce Go 6200」を搭載したノートPCが、東芝、ソニー、シャープから出荷され、すでにユーザーが使える状況にあることをアピール。

 加えて、ノートPC向GPUラインアップとしては最上位モデルとなる「GeForce Go 6800 Ultra」を搭載したノートPCも、具体的なメーカー名と製品名を明らかにしないものの、2月24日に登場すると予告した。

 NVIDIAが示した資料によると、GeForce Go 6800 Ultraの主要なスペックはコアクロック450MHz/メモリクロック550MHz、GPUの最大消費電力は47.6ワットにメモリ消費電力が18.5ワット。グラフィックス全体としては66.1ワットとなっている。

NVIDIAが示した新旧ノートPC向けGPUのスペック比較。ラインアップが完成したGeForce Go 6シリーズのクロック、消費電力、パフォーマンス(3DMark03)も一覧できる

こちらもNVIDIAが示したGeForce Go 6800 Ultra搭載ノートPC(CPUはPentium M 770)の3DMark03 Score(1024×768ドット、AAなし、TextureFiltering=Optimal)

 チョンガー氏がGeForce Go 6600、GeForce Go 6200でとくにアピールするのが「少ない消費電力で高いパフォーマンスを発揮できる」メリット。ノートPCで問題になる熱とダイサイズ、そしてパフォーマンスのトレードオフをGeForce Go 6シリーズが解決するとアピールする。

 GeForce Go 6600を搭載した東芝の「Tecra M3」「Tecra S2」シリーズやGeForce Go 6200を搭載したソニーの「VAIO type S」「VAIO type F」など、すでに市販されている製品で採用された実績を示しながら、これまで性能が犠牲になっていた薄型軽量なノートPCでも、高いパフォーマンスを発揮するGPUを搭載できることを説明。

 「TurboCacheはノートPC用GPUとしてはとくにユニークな技術。VAIO type SではTurboCacheを採用してビデオメモリを減らすことで、消費電力を4ワット削減。筐体の薄さと軽さを実現できた」(チョンガー氏)

 パフォーマンスについては、「現在搭載ノートPCが市販されているミドルレンジノート向けGPU」として、ATIのノートPC向けGPU「MOBILITY RADEON X600」をGeForce Go 6600と比較(発表済みのものを含めると、MOBILIRY RADEON X700が競合する)。

 「MOBILITY RADEON X600ではゲームのパフォーマンスが低いが、GeForce Go 6600は3DMark03で5000以上の値を出す」(チョンガー氏)

NVIDIAが示したMOBILITY RADEON X600搭載ノートPCとGeForce Go 6600搭載ノートPCのパフォーマンス。NVIDIAの資料では搭載CPUなどノートPCの主要スペックが記されていないが、zd8000はPrescottコアPentium 4搭載のデスクノート、W810はPentium Mを搭載した新世代Centrinoノートとという事実には注目しておきたい

GeForce Go 6シリーズを搭載するノートPCがhalf-life 2で発揮するフレームレート

 また、ノートPC搭載の液晶ディスプレイで使われる「PureVideo」のメリットについても紹介。PureVideoは2004年末に発表されたプログラマブルプロセッサを利用する高画質機能。NVIDIA側で組み込むマイクロコードとドライバのアップデートによって新機能を追加できる仕様になっている。

 チョンガー氏の説明では、ノートPCに搭載する液晶パネルでは、信号の入力から発色までに時間がかかるため、本来再現すべき明度まで発色できず、全体としてくすんだ色調になってしまう傾向があるという。

 信号入力から発色までの「立ち上がり曲線」は液晶ディスプレイごとに決まっているが、GeForce Go 6200を搭載したVAIO type Sでは、ソニーからこの立ち上がり曲線に関する技術情報の提供を受けて、搭載した液晶ディスプレイにチューニングされたカラー補正機能を実装している。

チョンガー氏が示したカラー補正のグラフ。縦軸は色の発色の度合いで横軸は時間。反応速度が遅い液晶パネルでは本来の発色がされないうちに表示してしまうが、カラー補正機能では表示する色ごとに遅延を補正して十分に発色できるようにする

VAIO type F搭載液晶ディスプレイでPureViewの効果を見る。PureViewが有効になっている右側の表示は無効になっている左側と比べて、丸いサンゴの1つ1つがくっきりと区別できる

 チョンガー氏は、昨年NVIDIAが提唱したノートPC向け汎用PCI Express対応インタフェース「MXM」の進捗についても言及。Intel 915Mファミリー搭載ノートPCの開発に合わせて、現在開発中のIntel 915ファミリー搭載ノートPCの30以上の製品でMXMが検討されていると述べたうえで、ATIもMXM採用製品をクライアントに提供していると説明した。

「ATIは密かにMXM採用製品を顧客に提供」という説明とともにNVIDIAが示した「ATIのMXM」

こちらはNVIDIAのMXMモジュール。コネクタは同じだが、ボードサイズによって「MXM-I」「MXM-II」「MXM-III」がある。チョンガー氏は「さらにもう1つのタイプ」があることも示唆した(上の2つはデスクリートチップとMEPチップ)

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