今回紹介したATOK 2005体験版や省入力データはジャストシステムの「夏のすいすい入力体験フェア」で入手できるのだが、このフェアではもうひとつ面白いソフトが公開されている。それが「モジット(テクニカルプレビュー版)」だ。
これはケータイ風の日本語入力をInternet Explorer(以下、IE)上で実現するソフト。IEの文字入力エリアをクリックするとその下に小さなウィンドウが出てくる。ここでマウスを使ってケータイ風に日本語を入力すると、ケータイの要領で予測変換が実行される。このように、マウスひとつでさっと文字入力できるというスグレモノだ。
どういうときに便利なのか。例えばインターネットを利用しているとき。特に自宅でWebブラウジングするときは、ニュースをチェックしたり、掲示板を見たり、知りたい情報を検索したりが中心で、キーボードは補助的に使うものである。そういうときにわざわざキーボードまで手を伸ばさなくても、マウスで全部済ませられるのですごく便利だ。
あるいは、珈琲を片手にくつろいでパソコンを使っているとき。左手に珈琲カップ、右手にマウスの状態でも、マウスだけで文字を入れられるわけである。
しかも入力方法はケータイ風。画面上の「あ行」から「わ行」まであるボタンをクリックすると文字が順番に入っていき、同時にATOKの省入力・推測変換のように最初の数文字を入れるだけで予測変換されていくので、よく使う単語なら最後まで打たなくてもいいのだ。予測変換の辞書は「カートリッジ」を選択することで、インターネット系優先、エンターテイメント系優先、スポーツ系優先と選べるので、その時々で切り替えてやればもっと確率は上がる。
まだ製品版にはなってないので使用制限があるが、「すいすい入力体験フェア」で誰でも無料で使ってみることができるので、一度試してみよう。「安楽椅子ブラウジング」と呼べるくらい、くつろいでインターネットしたいときにぴったりのソフトだ。
筆者はATOKを古くから使っている愛用者で、変換効率にはかなり満足しているが、省入力データの威力には感心させられた。というか、省入力データもここまで実用的なデータが揃うと、日本語入力で一番やっかいな固有名詞の入力がここまで簡単で気軽にストレスなくできるようになるものかと驚かされたといっていい。もはや、大量の省入力データと推測変換機能がなければやってられないくらいだ。
特に専門用語や刻々と増えていくややこしい名前に悩まされていた人は、ぜひ一度体験してみることをお勧めする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.