レビュー
» 2005年07月13日 12時33分 公開

グラフィックスカード:きょうはギガバイト「GV-3D1-XL」とAlbatron「PC6600U」で頭を捻った (2/2)

[長浜和也,ITmedia]
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3DMark03 GT1

3DMark03 GT4

Aquamark3

DOOM3(timedemo demo1)

FarCry(HardwareOC River)

Half-Life 2(HardwareOC d13c17)

 今回も、2つの意味で「むむむむ?」となる結果が並んでいる。1つは「PC6600Uでブリッジコネクタがあってもなくてもベンチマークの結果は変わらない」こと。そしてもう1つは「同じ無印GeForce6600搭載マザーのNVIDIA SLI動作なのにパフォーマンスが異なる」ということ。

 前回のレビュー記事では無印GeFroce6600のNVIDIA SLI構成にける性能向上率がほかのGeForce 6シリーズGPUと比べて高かったことから、ブリッジコネクタを使ってGPU間のデータ転送レートを上げる以前に、無印GeFroce 6600の性能がボトルネックになっているのではないか、と推察していた。

 今回の「PC6600Uでブリッジコネクタがあってもなくてもベンチマークの結果は変わらない」という事実はその仮定を証明してくれたのだろうか。Albatronに確認してみた。

「PC6600Uについているブリッジコネクタのことでお聞きしたいことが……」

「あ、あれは使えないようにしているんです」

「へっ?」

 というわけで、PC6600Uに用意されていたNVIDIA SLIコネクタはダミーだったことが判明。当然「ファームウェアでDisableにしているのか、物理的に使えなくしているのか」と聞いたのだが、そのあたりについての明確な回答は現時点で得られていない。ただ、次回出荷されるロットからはこのコネクタもなくなってしまう、という回答は返ってきている。

 さて、残念ながらPC6600Uのブリッジコネクタはまったく意味のない(いや、2枚差しのときにグラフィックスカードをぐらつかせないようにする「支柱」的役割としては実に有効なのだが)ことが分かってしまったが、それでも、「同じ無印GeForce6600搭載マザーのNVIDIA SLI動作なのに」、GV-3D1-XLもPC6600Uも前回紹介したベンチ結果を上回る。それはとくにGV-3D1-XLで顕著だ。

 グラフィックスカードのスペックに詳しいユーザーにはすでに知られているのだが、PC6600UもGV-3D1-XLも無印GeForce6600の定格より速いクロックで動作している。PC6600Uはコアクロック400MHzのメモリクロック700MHz。GV-3D1-XLにいたってはコアクロック450MHzのメモリクロック1GHzと上位モデルGeForce 6600GTに迫る勢いである。

 ただし、GV-3D1-XLのスペックで注意しておきたいのが搭載するビデオメモリ容量とメモリバス。カタログやパッケージを見ると「ビデオメモリ256Mバイト、メモリインタフェース256ビット」とあるが、これはそれぞれのGPUに割り当てられている仕様を「足した」もの。1GPUではビデオメモリ128Mバイト、メモリインタフェースは128ビットとなる

 公式オーバークロック版無印GeForce6600グラフィックスカードとも言うべきPC6600UにGV-3D1-XL(GV-3D1-XLはGeForce6600GT“LE”といってもいいかも知れない)であるが、そのNVIDIA SLI構成のパフォーマンスは、Futuremark系ベンチマークやAquamark3で単体のGeForce 6600GTを凌駕し、市販ゲームを使ったベンチマークでも低解像度や軽負荷条件でやはりGeForce 6600GTを上回る。

 GeForce 6600GT単体のシステムと比べ、GV-3D1-XLにしてもPC6600Uにしても、それ以上グラフィックスカードが増やせないというようにさらなる拡張性はないものの、オーバークロックした無印GeForce6600ならば、GeForce 6600GTに対してパフォーマンスはそれなりに優位性があることを示している。

 そうなると、問題は購入コストということになる。ITmedia Shoppingで調べると、PC6600Uの価格はこんな感じになっている。平均価格で1万8000円弱ということは2枚で3万5000〜6000円程度。ほかの無印GeForce 6600搭載カードと比べるとやや高めだ。

 おなじITmedia Shoppingで「3万円〜4万円程度のPCI-Express対応グラフィックスカード」という条件で検索すると、その結果はこのようになって、RADEON X850XLや無印GeForce 6800搭載カードが引っかかってくる。

 この記事では2005年7月13日におけるITmedia Shopiingの検索結果から考察していることに注意

 そして、「購入価格」という意味で注目したいのがGV-3D1-XL。このグラフィックスカードは現在GIGA-BYTEのマザーボード「GA-K8N Ultra-SLI」とのバンドルでしか販売されていないのは周知のとおり。その価格はこのように4万5000〜6000円程度。

 ここで、今回のテスト環境を見ていただきたいのだが、実というとGV-3D1-XLのベンチマークはASUSのA8N-SLIマザーに組み込んで行っているのに気づいてもらえるだろう(登場から時間がたっているGV-3D1-XLのベンチマークをなぜいまここに掲載した理由は、ここにあったのだ)。このように、以前GIGA-BYTEのデュアルGPU搭載グラフィックスカードでいわれたような「同社マザーでないと正しく認識されない」という状況ではなくなっている。

 GV-3D1-XLが単体で発売されると仮定すると、その価格は「GV-3D1-XL Limited Edtion」からGA-K8N Ultra-SLIの単体価格を引いたものに近くなる(すごい単純な想定ではあるが)。現時点でITmedia Shoppingを調べるとこんな感じで1万8000円強となる。ゆえに、GV-3D1-XLの価格は4万6000円から1万8000円を引いた2万8000円程度、というあたりになるだろうか。

 ちなみに、この価格帯のグラフィックスカードというとこのようにRADEON X800やRADEON X700ProというATIのGPUに混じって、GeForce 6600GTがその範疇に入ってくる。

 こうして単純ながらも引き算して、その価格帯のグラフィックスカードが搭載しているGPUを調べてみると、「もし」GV-3D1-XLが単体で発売されたなら、コストパフォーマンスに優れた「お父さん自作PCユーザー」に喜ばれる製品になるのでは?と推測されるのだが、はたしていかがだろうか。

 このあたりを日本ギガバイトに「GV-3D1-XLの単体販売は考えていないのか」と聞いてみたところ、どうも日本ギガバイトとしては単体販売に「強い」意欲を示しているような回答が寄せられた。ただ、そのためには「いろいろなところといろいろな調整が必要」らしい

 以上、「PC6600U」「GV-3D1-XL」という無印GeForce 6600を使いつつも個性豊かなグラフィックスカードのNVIDIA SLIにおけるパフォーマンスを確認してみた。「PC6600Uのコネクタは実をいうとダミー」だったのは残念至極だが、それでも、オーバークロックを施した無印GeForce 6600ならNVIDIA SLIもそれなりに意味があることを確認できて、お父さん自作PCユーザーとしては「少し光が見えてきたかな」と思えた今回のベンチマークであった。最後に「GV-3D1-XLの単体発売」と声を大にして叫んでおきたい。

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