気温が38度まで達する(注:会場向かいにあるドン・キホーテ秋葉原店の電光気温計による)暑さとなった9月10日のアキバ。この日、TSUKUMO eX.の店頭でMSIによるイベント「Pentium M With MSI」が行われた。
静音性・低消費電力性能に優れるPentium Mシステムにあって、とくにデスクトップ用途に向く汎用性も備えるというPentium Mマザー「915GM Speedster-FA4」のデモや、B5サイズのノート型ベアボーンキット「MEGA BOOK MS-1012」を用いた組み立てデモなどを敢行、この暑さにもかかわらず熱心な自作ユーザーが詰めかけた。
ユーザーの関心をもっとも集めていたのは、昨日販売が始まったばかりの「915GM Speedster-FA4」(関連記事参照)のデモである。915GM Speedster-FA4は、FSB 400/533MHzのPentium Mが搭載できるIntel 915GM搭載MicroATXマザーボードで、6層基板を採用し、システムの安定性が高める工夫がなされているという。既報のとおり、ショップに「メインマシンとしてNorthwood系システムからの乗せ替え需要が狙える待望の製品」と評価される注目のマザーだ。
915GM Speedster-FA4の特徴のとして、サウスブリッジにICH6Mではなく、デスクトップ向けのICH6を採用し、かつ汎用のmPGA478用CPUクーラーも使用できることが挙げられる。展示デモ機では、付属CPUクーラーを使わず、スペーサーを挟んでCoolerMaster「Cyprum 103」を使い、さらにファンを排除した完全ファンレス環境となっていた。これから同マザーでPentium Mシステムを組もうと思っているユーザーは、この構成が参考になるだろう。
「サポート外の使い方ですが、性能を見ていただくためにあえてチャレンジしました」(猪狩氏)とのこと。
「Super π」104万桁計算によるベンチマークデモではNorthwoodコアPentium 4/3GHz搭載マシンの場合約60秒かかるところ、デモ機は50秒で終了。2倍近いクロック数のPentium 4を超えるパフォーマンスを見せつけた。なおベンチマーク終了直後でも、素手でヒートシンクが触れるほどの温度であったことも大きなポイントである。
ちなみに、続くPentium M対応マザーの国内投入予定はまだないが、本社では何かしらの動きがある様子とのことで、こちらも興味深い。評判に直結して同製品がヒットすれば、バリエーションが増える可能性も高い。
イベント関係者は「きょうは予想以上に暑くて、思ったよりお客さんが集まりませんでした……」と残念そうに話したが、この暑さのおかげで、かえって印象が強く残せたともいえる。
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