TVの視聴、録画、録画番組の再生は従来同様に「mAgicTV 5」を利用する。本機のデジタル放送録画に対応する最新バージョンであり、合わせて視聴時や再生時の画面比を4:3と16:9でワンタッチに切り替えることができるようになった。
使い勝手は従来の「MagicTV 5」から大きな変更はない。電子番組表はダウンロードタイプのADAMS-EPG+に対応しており、ブラウザを利用するiEPGよりも一体感のある使用感がある。もちろんiEPGの利用も可能で、好みの電子番組表サイトを利用することもできる。
また、便利な「おまかせ録画」機能も引き続きサポートしている。すでに触れた通り、本機を含む同社のTVキャプチャーカードを複数枚実装することで最大6番組の同時録画も行える。TVキャプチャーカード/ユニットを複数台実装・接続した場合、基本的には録画するデバイスは自動割り振りされるが、予約ごとに録画に利用するデバイスを指定することも可能となっている。そのためデジタル放送の録画時は本機を使う、といった明示的な録画予約の指定ができる。
では外部チューナーの利用が前提のデジタル放送録画の使い勝手はどうだろう。
たとえば地上デジタル放送なら、現状は原則として地上アナログ放送とサイマル放送(同じ番組構成)なので、地上アナログ放送の番組情報を利用して予約作業を開始し、チャンネルを外部入力に変更して録画予約する/同じく外部チューナー側でも同じ番組の録画予約を行う、といった形になる。NHKのBS放送もアナログとデジタルにて原則サイマル放送なので、BSアナログ放送の番組表をダミーのチャンネルに登録して番組表を表示するという方法にて同様のことを行うとよいだろう。この方法なら番組名も反映されるメリットもある。
ただ、上記の方法以外だとデジタル放送を対応を謳うには疑問が残る部分もあることも否めない。完全な手動での録画予約設定をMagic Manger設定機能からしか行えなかったり、外部ビデオ信号の入力に連動して録画という機能も持たないからである。
せっかく特定のデバイスは「おまかせ録画」では使わない、といった細かい設定が可能なのだから、特定のデバイスを外部入力録画専用にする、といった使い方も考慮してくれてもよいのではと感じる。特定のデバイスは外部入力連動で録画という使い方が可能ならば、本機を複数枚装着して地上アナログ放送のおまかせ録画と、デジタルチューナー側での録画予約だけでデジタル放送録画が両立できて便利なのではと思うのである。
もちろんビデオ信号の入力に連動する形の自動録画では、デジタルチューナーの電源を入れるたびに録画されてしまうといった使い勝手をどう考えるかという課題もある。しかしビデオ信号入力に連動して録画する機能をワンタッチでオン/オフできるようにするといった工夫は、ソフトウェアレベルだけで簡単に実現できうると考えられる。こういった機能の追加が容易なのは家庭用機器にはないPC機器+ソフトウェアのメリットだと思うので、何らかの形で、よりデジタル放送の予約録画が便利になる方向に動いて欲しいと思う。
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