パフォーマンスを追い求めるべきデスクトップユーザーなら、そろそろ大画面液晶へのグレードアップはもちろん、デュアルディスプレイの採用なども検討すべき時期になった。(DOS/V magazine Presents)
低価格化が進む液晶ディスプレイ。時代はSXGAへ
変化の大きいPC用周辺機器の中でも、ここ1、2年で大きく進化したもののひとつが、液晶ディスプレイだろう。
初期の液晶ディスプレイといえば、液晶パネル自体の歩留まりが悪く、ランニングコストには優れているが、導入コストの高さが問題とされていた。特に液晶パネルの面積が広がれば広がるほど歩留まりが落ちるため、15インチのXGA(1024×768ドット)クラスを越えると、値段が高騰していた。しかし昨年あたりから、17〜19インチのSXGA(1280×1024ドット)クラスが急激に安くなってきた。そして今年に入ってからは、20インチを越えるUXGA(1600×1200ドット)クラスまで大きく値段が落ちはじめ、一般ユーザーにも手が届く範囲に降りてきた。
大画面液晶のメリットは、なんといっても情報量の多さにつきる。たとえば現在では、ブラウザでWeb画面を確認しながらワープロなどで作業を進めるというワークスタイルも一般的だ。しかし、これがXGAクラスのディスプレイだと、どうしてもタスクで画面を切り替えながらの作業になってしまうだろう。ところがSXGA以上のデスクトップ面積があれば、両方を同時に置いて作業することも可能となる。
また最近の液晶は反応速度も速く、画面も非常に明るいため、AV用途やゲーム用等にもまったく問題なく利用できる。つまりビジネスユースだけでなく、AVやゲームを楽しみたいときにも、大画面で迫力ある映像を堪能できることになる。
デジタルRGB方式も視野にビデオカードもアップグレード
液晶ディスプレイを買い換えようとする際、もう一点だけ考慮したいことがある。それは、ビデオカードのリニューアルだ。
最近の液晶ディスプレイは、デジタルRGB方式であるDVI入力のものが主流となりつつある。というのもアナログRGB方式では、外部で発生したノイズや、ケーブルのインピーダンス変化などの影響を受けやすく、これによる画面の乱れや、ゴーストなどが発生してしまうことがあった。それに対してデジタルRGB方式では、このような影響を受けづらいため、きれいな画質が得られるというメリットがあるためだ。
しかし旧来のビデオカードでは、アナログRGB方式のみの出力端子を備えたものが大多数であり、DVI出力を備えたものは少ない。もちろんディスプレイ側も、アナログRGB端子を備えていたり、変換コネクタやケーブルによってアナログRGB入力も可能となるDVI-I端子を備えたものが多く、ビデオカードをそのまま利用できることの方が多い。とはいえ、せっかくの大画面なのだから、少しでも良い画質でみたいと考えるのが自然というものだろう。
そこでディスプレイのアップグレードを考えるときには同時にDVI端子を備えたビデオカードへのアップグレードも検討しておくことをお勧めしたい。
●DVI端子について |
液晶ディスプレイに搭載されているデジタル入力端子(DVI端子)には、本文でも触れたようにDVI-IとDVI-D端子の2種類がある。これらは見た目には非常によく似ているが、DVI-Dが24ピンなのに対して、DVI-I端子では5つの端子が追加され、29ピンのものが使われている。これは、DVI-I端子にはアナログRGBの端子も含まれているため、このように端子の数が増えているのだ。 また市販のケーブルなどにはDVI-Aという表記のものもたまに見かけるが、これはDVI端子の形状をしているが、アナログRGB入力を行うためのものである。つまり、DVI-I端子のアナログRGB入力部分を使うためのものであり、せっかくのデジタル入出力を使わない方式であるため、ケーブルを購入する際には注意が必要だ |
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提供:ソフトバンク クリエイティブ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日