「トータルバランスNo.1」の複合機――PIXUS MP500(1/2 ページ)

» 2005年12月12日 16時35分 公開
[林利明(リアクション),ITmedia]

 キヤノンの「PIXUS MP500」(以下、MP500)は、複合機ラインアップの上から数えて3番目に位置する。今年の新モデルでは一番の戦略モデルで、キヤノンが自ら「トータルバランスNo.1」「ベストセラーを目指す」と語っていた。

 MP500の概要は、1つ上位の「PIXUS MP800」とほぼ同等のプリントエンジンを備えつつ、機能面の省略で低コスト化を図っていることだ。高画質な写真印刷は欲しいが、上位モデルほどの多機能はいらないというユーザーを狙っている。

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 本体はモノコック風のデザインで、「固まり感」を演出している。イメージセンサに光学1200dpiのCISを採用したことで、複合機としては背が低い。原稿カバーを持ち上げた状態で約45センチ、A4用紙を給排紙した状態の奥行きが約610センチだ。フィルムスキャンには対応していないので、CISの光学解像度は1200dpiで十分である。

 インクは染料CMYBkの4色と、顔料Bkの合計5色だ。赤色LEDでインク切れを知らせる新型カートリッジを使い、顔料Bkも耐マーカー性を向上(市販のマーカーで上塗りしたときのにじみ、こすれを低減)した新タイプ。最小ドロップが1ピコリットル(5ピコリットルと併用)で、最大印刷解像度が9600×2400dpiの最新ヘッドだ。インク構成はMP800と同じだが、MP500はノズル数で下回る。印刷速度もMP800のほうが速く、差別点の1つだ。

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 機能面で省かれているのは、フィルムスキャン、CD/DVDレーベルコピー/ダイレクト印刷、手書きナビシート(PIXUS MP950のみ搭載)、ダイレクト印刷時の赤目補正/セピア/イラストタッチなどだ。PCと接続すれば、CD/DVDレーベル印刷は行える。既存のCD/DVDのレーベルをPCからスキャンし、付属ソフトで印刷することで、コピーの作成自体は可能だ。省略機能へのニーズは人それぞれだと思うが、複合機としてのコア機能が削られているわけではない。

 用紙関連はマルチペーパーハンドリング仕様だ。前面カセット/後面フィーダの2way給紙、自動両面印刷、CD/DVDトレイガイド内蔵など、使い勝手のよさは今さら述べるまでもない。

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 スタンドアロン機能と操作性は、細かい機能差を除けばMP950やMP800に準ずるため、詳細はMP950のレビューを参照してほしい。コピーはレイアウト機能が豊富で、拡大縮小は定型倍率/任意倍率/用紙サイズに合わせた自動という3種類が選べる。スキャンモードはPCとの連携のみで、スキャン画像をメモリカードに保存することはできない。

 メモリカードダイレクトのメニューは、(1)1枚ずつ見て印刷、(2)まとめて印刷、(3)いろいろな印刷の3つだ。(1)は、液晶モニタで画像を確認しながら、画像を1枚ずつ好きな印刷枚数で出力する。(2)は任意の画像を任意の枚数で印刷する機能で、もっともよく使うことになるだろう。(3)には下層メニューがあり、レイアウト印刷、シール印刷、すべてを印刷、インデックス印刷、DPOF印刷が用意されている。どんな印刷なのかが液晶モニタにヘルプ表示される点がよい。

 残念なのは、コピーとダイレクト印刷で用紙設定が共通なことだ。これはMP950やMP800も同様で、例えばダイレクト印刷で「L判/スーパーフォトペーパー」に設定したとすると、コピーモードにしても同じ用紙設定のままだ。コピーではA4普通紙を使うことが圧倒的に多いので、コピーモードとメモリカードモードの用紙設定は別々に記憶してくれたほうがよかった。

画像 メモリカードスロットは前面の右側にあり、ドア式のカバーで保護されている。ほとんどのメディアを直接セットできるが、xDピクチャーカードにアダプタが必要なのは、キヤノンの複合機に共通するマイナス点だ。また、携帯電話などから赤外線ワイヤレスでダイレクト印刷できる「プリントビーム」、デジカメ直結のPictBridgeに対応する。
画像 液晶モニタは2.5インチでチルトが可能。上位モデルのMP950やMP800と同じように、視野角が狭く画質はいまひとつ。
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画像 操作パネルのボタン類は、MP800とほとんど同じだ。フィルムスキャンに非対応なので、左側のモードボタンに「写真/フィルム」ボタンがない。
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