Let's note T4と海を渡る勝手に連載!「海で使うIT」(3/4 ページ)

» 2005年12月28日 23時38分 公開
[長浜和也,ITmedia]

船乗りは雑索でノートPCを固定する

 場所が決まったらノートPCを船に固定する。先ほど述べたように、多くの場合、普段使いのノートPCを船で使うことになるので、固定が面倒でも困るし、かといって、簡単に外れてしまっても困る。キャビンに固定したPCには船の動揺によって力がかかる。中心線にできるだけ近い位置にPCを置くほうが有利であるのは分かるのだが、それが可能かどうかは、その船のキャビンレイアウトによるだろう。

 海面や風の状況、操船するヘルムマンの腕次第であるが、少なくとも20度程度のヒールしながら快適に帆走している場合でも、タックした瞬間に急激に40度近く傾くことになる。試しに目の前に板をおき、その上にモノを載せて40度の角度まで跳ね上げてみよう。板に載っているものは空中に放り出されるだろう。その力に耐えられるだけの固定をノートPCに施さなければならない。

 ホームセンターに行くといろいろな固定器具があって、それを使っている工作好きなヨットオーナーもいるが、もっと簡単に、そして船乗りらしく、ここは「雑索」でノートPCを固定したい。雑索を使えば、固定する作業は容易であるし、そして、適切な場所に雑索をとおせば、驚くほどの力に耐えてくれる。

 アイ金具を取り付けてそこに雑索をとおして縛り付けてもいいし、テーブルをぐるっとくぐらせて縛ってもいい。できたら1つの方向に雑索をとおすのではなく、縦方向と横方向の力に耐えれるようにノートPCを固定したい。

船乗りならばロープでPCを固定しべしっ、なんて精神論ではなく、実際のところ、ロープを使えば簡単に、そして、確実に固定できる

 船にかかる力で無視できないのが、波と「パンチング」したときに受ける、あの「ズッシン」という衝撃だ。その力は船体をとおして固定されているノートPCにも伝わる、はず(計器を使って測定したことがないので客観的なデータは持ちえていないのだが)。

 この力を避けるには、ノートPCを宙に浮いた状態で設置するのが一番だろう(そうすれば、動揺も問題なくなる)。ただ、そうすると固定する作業が面倒になるし、PCの操作も容易でない。これについては、私も完全な解答を見出してはいないのだが、いまのところ、PCの下にノートPCのインナーバックに使われている衝撃吸収素材を敷いている。

パンチングの衝撃からPCを守るため衝撃吸収素材のインナーバックを下に敷く

 次に考えなければならないのが「防水対策」だ。キャビンの中においているのだから、防水対策はいらないだろう、と思うかもしれない。しかし、先ほども述べたように、潮を含んだ目に見えない細かい飛まつは意外とキャビンの中に入り込んでくる(巡航中にキャビンの中が“べとついている”ことがあるでしょう)し、それ以上に、自分の手が「海水まみれ」であることに注意したほうがいい。

 ただ、そういった「海水の付着を避ける」程度の防水なので、がっちりとプロテクトされた防水対策を考える必要はない。せいぜい、家庭用のジプロックのなかにノートPCを突っ込んでおけば十分ことは足りるだろう。と思ってLet's note T4を「A3サイズ」のジブロックに突っ込む。

 細かい話で「上からジブロックを被せるか、上からノートPCを突っ込むか」という選択肢がある。(後から説明するが)接続したGPSやマウスのケーブルの取り回しを考えると「上からジブロックを被せる」のが楽。しかし、そうするとチャックが手元、かつ、海側を向く。なんとなく海水が浸入しそうで不安になる。

 そこで、私は「上からノートPCをジプロックに突っ込む」ことにしている。ケーブルの重みでチャックがちょっと心もとなく、これはこれで心配ではあるが、「どっちを選ぶ 」といわれるとやはり手元にチャックがあるほうが不安なのだ。

とりあえずキャビンにPCを置くならばジプロックの防水で大丈夫、だろう。じつはこの撮影を行ったとき、航海中に「豪雨」に見舞われ、キャビンにも雨が大分吹きつけたのだが、PCはジプロックのおかげて濡れずに済んだ

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