正当進化……それとも退化? 新型TeraStationを試す(1/4 ページ)

» 2006年02月06日 10時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

 新型TeraStationの特徴を一言で述べるなら「ビジネス対応を明確に打ち出した最初のシリーズ」となるだろう。従来のHS-DTGL/R5は、DLNA対応をはじめ家庭内での利用を想定したNASだったのに対し、このTS-TGL/R5は、筐体の作りからしてオフィスでの利用を考慮した設計になっている。

photo 本体サイズは170(幅)×310(奥行き)×235(高さ)ミリ。重量は約8キロ。一回り大きく、重くなった

手に入れたものと失ったもの

 ビジネス用途では24時間稼動が前提だが、その場合、とくに電源や基板の電解コンデンサで致命的な故障が発生しやすい。電解コンデンサには使用温度が10度下がれば寿命は2倍になる、という「10度2倍則」があるので、適切な冷却機構によって稼働中の温度上昇を最小限に抑え、かつ、信頼性の高い長寿命の部品を採用することが必要不可欠になる。

 そこでTS-TGL/R5では、エアフローが見直され、ドライブごとに4スリット、電源用に両側面2スリットの吸気口が設けられた。その結果、最も高温になる電源部でも摂氏37〜38度を保つことが可能になったという(外気温25度の場合)。また、電源も前シリーズの汎用ATX電源から日本メーカー製コンデンサを使用した専用電源に変更されている。

photo 電圧200ボルト、容量600マイクロファラデーの電解コンデンサを採用
photo TS-TGL/R5のメイン基板。CPUはMPC8241(266MHz)、Serial ATAコントローラはSil3512、イーサネットコントローラはギガビットイーサ対応のRTL8110S

 さらに、デザインの変更はエアフロー流路の確保のためだけではなく、メンテナンス性の向上にも寄与している。前面のパネルを開くとカートリッジに納められたドライブに直接アクセスできるので、ドライブの交換には工具不要だ。ただし、より高価なNAS製品のようにホットスワップに対応しているわけではないので、シャットダウンしてから作業を行うことになる。

photo 前面のパネルを開けるとHDDにすぐにアクセスできるため、換装は非常に簡単だ。評価機はWestern DigitalのWD2500を搭載していた

 そのほか、IPアドレスやエラーメッセージなどを表示する液晶ディスプレイ、警告音を発するブザーが新たに搭載された。また、設定画面やクライアントソフトから、TS-TGL/R5のブザーを鳴らす「I'm here」機能もある。これは複数台での運用を考慮したものだ。

 半面、前シリーズに搭載されていたマルチメディア機能は大幅に削除された。USB 2.0のポート数は4から2に半減し、接続可能な機器もHDDのみになってしまった。そのため、最大4台のキャプチャーユニットを接続して多チャンネル同時録画を行い、LinkTheaterなどから閲覧する、といったメディアサーバとしては使えなくなっている。プリントサーバ機能も使えないので注意が必要だ。よい意味でも悪い意味でも完全なNASになったといえる。

設定方法の違いは?

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