昨年11月に予定されていたDVD-R 18倍速を実現する「PX-760シリーズ」の発売が延期となり、急遽登場したのが「PX-755A」だ。DVD-Rの書き込みこそ16倍速と従来通りだが、PX-760Aより一足先にDVD+R DL 10倍速書き込みを実現したのが大きな特徴である。さらに書き込み品質を高める「AUTOSTRATEGY」(オートストラテジ)を強化したほか、パラレルライティングに対応した「Zulu2」を同梱する。前モデルの「PX-716シリーズ」と比べて、速度、機能、使い勝手のすべてを進化させたモデルとして注目したい。
ライティング機能をテストする前に、外観についても触れよう。デザインは上位モデルのPX-760シリーズと共通で、全長170ミリのショートボディは、コンパクトなPCケースにも無理なく収まる。ホワイトベゼル以外にブラックとシルバーの交換用ベゼルを同梱し、PC本体と合わせてコーディネートできるようになっている。ちなみにベゼルのデザインはPX-716シリーズのツートーンからシンプルな単色へと変更された。またベゼルの左下隅には、“AUTOSTRATEGY”のマークがさりげなく追加されているのが分かる。
書き込み速度はDVD±Rが16倍速のほかは、DVD+R DL 10倍速、DVD-R DL 6倍速、DVD+RW 8倍速、DVD-RW 6倍速、CD-R 48倍速、CD-RW 24倍速となっている。PX-760Aとの大きな違いは、DVD+Rが16倍速までに制限されていることだけと考えてよいだろう。
DVD±R 16倍速書き込みはフルCAVの高速書き込みで、12倍速と8倍速はパーシャルCAV、6倍速と4倍速はCLV書き込みとなる。またDVD+R DLの10倍速書き込みは、8倍速対応のDVD+R DLメディアを利用する。現在のところ、三菱化学メディアとリコーの2社が販売しているメディアが利用可能だ。
実際に10倍速で書き込んだところ、2Gバイトと5.4Gバイトの位置で8倍速に落ちてしまっている。パーシャルCAVといっても一定容量を書き込んだあと10倍速で安定するわけではなく、行程の半分程度は10倍速以下の速度になっているのが分かる。ファームウェアのアップデートなどにより改善される可能性があるので、もうしばらく様子を見たいところだ。なお、試用にあたっては三菱化学メディア製のメディアを用いた。
メディア | 時間 | 平均書き込み速度 |
DVD-R | 6分22秒 | 11.24倍速 |
DVD+R | 6分17秒 | 11.25倍速 |
DVD+R DL | 14分44秒 | 8.33倍速 |
DVD-R DL | 18分40秒 | 5.91倍速 |
DVD+RW | 7分46秒 | 7.88倍速 |
DVD-RW | 10分3秒 | 6.03倍速 |
※使用ソフト:Nero CD-DVD Speed V4.10、環境:Pentium 4/3GHz、Intel 865PE、PC3200 DDR SDRAM 1.5Gバイト、マックストア(7Y250P0)、Windows XP Home Edition SP2、使用メディア:すべて三菱化学メディア製 |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.