「4倍高速」なMacBook Pro、魅力は何倍?(2/4 ページ)

» 2006年03月15日 08時48分 公開
[林信行,ITmedia]

“4倍高速”は最適化待ち!?

 動作速度についてさらに比較してみたい。3Dグラフィックスのパフォーマンスを計るクロスプラットフォームのベンチマークソフト「CINEBENCH」と、Macの定番ベンチマークソフト「Xbench」を使って、PowerBook G4(1.67GHz)とMacBook Pro(2GHz)の性能を比較してみた。また、参考としてIntel Core Solo版/Intel Core Duo版のMac miniの値も掲載している。

 テスト結果を見てもらうと、CPUの違いが単純には比較できないことがわかる。

cinema4d Cinema 4Dを使ったCPU速度のベンチマークテスト。レンダリングではPowerBookの約3.3倍、シェーディングでは約1.9倍の性能を発揮した
hardwarerendaring GPU性能に頼るOpenGLのハードウェアレンダリングでもATI Mobility Radeon X1600の性能が発揮され、PowerBook G4(Mobility Radeon 9700搭載)の1.5倍の性能を発揮した
xbench-1 XbenchのCPUテスト。総合評価はPowerBook G4とほとんど変わらないが、詳細を見てみると得手不得手がはっきりと分かれている。ベロシティエンジン(AltiVec)に最適化されたアプリケーションの課題は大きそうだ
xbench-2 XbenchのCPU以外のテスト結果。スレッドの処理やメモリのアクセス速度が大幅に向上しているのがわかる

 例えばPowerBookとMacBook ProのCPU性能差をとってみても、CINEBENCHでは約3.2倍とアップルの宣伝文句に近い性能差が出ているが、Xbenchのスコアはほとんど変わらない。この結果をさらに細かく見ていくと、GCD LoopやFloating Point Basic(基本浮動小数点演算)のテストでは、MacBook Proが2倍近く高速だったが、逆にvecLib FFT(PowerPC G4/PowerPC G5に搭載されているSIMD機構を使ったフーリエ演算)ではMacBook Proが半分以下のスコア、浮動小数点演算ライブラリを使ったテストでもインテルCPUへの最適化が十分ではないのか、26%だけ速いという結果に落ち着いている。

 このように実際のスピードは作業内容によって大きく変わる。また、実測値は省くがMP3やH.264での圧縮でもIntel Core Duoのパフォーマンスを存分に生かしているとは思えない結果だった。これはおそらくMac OS XやQuickTimeそのもののインテルCPU最適化が十分でないからだろう。

 ただしこれは、今後Universal Binary化されたソフトが増え、Mac OS XやQuickTimeのインテルCPU最適化が進めば、MacBook Proは今以上の性能を発揮するということの裏返しでもある。現在でもほとんどの用途に十分使える性能なのだから、「その可能性を想像する」と確かに楽しみになってくる。アップルが掲げる4〜5倍速いというテスト結果は、同じような数値演算だけを続けて行なうというかなり特殊なケースの話だが、OSやアプリケーションの最適化が進めば、実際のアプリケーションの動作速度もこれに近い比率で伸びていくはずだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月13日 更新
  1. 6500円でデスクに新風! Thermalrightの小型液晶がヒット、背景にメモリ高騰? (2026年02月09日)
  2. ワコムが安い? 驚きの2025年を振り返り メモリ高騰におびえる2026年の「自作PC冬眠」と「次世代CPU」への期待 (2026年02月12日)
  3. キンタロー。も驚くほぼ「入力ゼロ」の“次世代”確定申告 2026年の弥生は3つのAI活用とデスクトップ製品強化を両輪に (2026年02月12日)
  4. 手のひらサイズの小型PCがお得に! GEEKOMが「冬セール」を開催中 (2026年02月12日)
  5. 新ARグラス「XREAL 1S」を試す 解像度と輝度が向上、BOSEサウンドで没入感アップ “3D変換”も大きな魅力 (2026年02月10日)
  6. 元Appleのジョナサン・アイブが手掛けるフェラーリ初EVの内装デザイン公開 物理ボタンとデジタルの融合 (2026年02月10日)
  7. アイ・オー、拡張ドック機能を備えたType-C接続対応の27型4K液晶ディスプレイ (2026年02月12日)
  8. マウス社長が3日間“フル参戦”した理由とは? 大阪・梅田のど真ん中で起きた“eスポーツ×地域振興”の化学反応 (2026年02月11日)
  9. 「雲」から降りてきたAIは「パーソナル」な存在になれるのか――開催から1カ月経過した「CES 2026」を振り返る (2026年02月12日)
  10. ASRock、“CPU起動トラブルを解決”するSocket AM5マザー用のβ版BIOSを公開 (2026年02月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年