iPod/PSPでそのまま再生──MPEG-4録画+自動転送機能付きのTVカード「GV-MVP/GX2」TVキャプチャーカード(2/4 ページ)

» 2006年04月04日 10時32分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

スプリットキャリアチューナー採用で実現された高画質録画

photo スプリットキャリアチューナーとインターキャリアチューナー、信号の流れの違い

 では変更ポイントの1つとなるスプリットキャリアチューナーにより、画質や音質がどのように変化するかを検証してみよう。

 今回は、インターキャリアチューナー搭載の旧モデル「GV-MVP/GX」と比較した。本機に搭載するMPEGエンコードチップ「XCode II-E」はXCode IIのローコストバージョンに位置付けられ、同時処理が可能なストリーム数が異なるのみである。このためハードウェアエンコード時の画質に関しては同等と見ていいはずだ。

 スプリットキャリア方式チューナーは、受信した搬送波をインターキャリア方式より早い時点で映像と音声信号を分離することで相互干渉が抑えられられるメリットがある。映像と音声は異なる周波数帯で搬送されるが、ほぼ隣り合っている周波数帯であり、信号増幅時などの相互干渉は避けにくい傾向がある。代表的な例としては映像の垂直同期タイミングである60Hz毎に音声にノイズが混入して発生するバズ音(異種変調雑音:“ブ〜ン”と虫の羽音のように聞こえるノイズ)、画面上に斜め縞が現れるビートノイズなどが挙げられる。

 まずはデータとして確認しやすい音声から見てみよう。1つめは双方にて試験放送の無音声カラーバー(静止画)画面を録画し、音声のみをWAVファイルとして取り出して比較した。なお音声は録画段階でWAVフォーマットで出力し、映像と音声ファイルを分離している。

 検証には「WaveSpectra」(efu氏作:フリーソフト)を用い、サンプルデータ数を最高の[16384]に設定し、かつ30秒間の周波数特性の平均値をグラフ化した。無音声の放送を録画したため、グラフ上の山はノイズ成分と思ってよい。

photophoto 音声ノイズ特性の比較 左=GV-MVP/GX2(本機)/右=GV-MVP/GX

 グラフを見ると、特性の違いがかなりあった。本機は60Hz周期のノイズ(バズ音)が目立つが、これはほかの部分のノイズ成分が少ないからといえ、ノイズ部分のピークも全体的に低い。対してGV-MVP/GXは60Hz周期以外のノイズ成分もかなり目立ち、人間の耳に聞こえやすい1kHz前後のノイズも目立っている。周波数特性も、10kHz程度まではGV-MVP/GXの結果がフラットだがそれ以降の落ち込みが早く、本機では、より高音まで伸びていることが分かる。

 次は比較的動きの激しい映像をチェックしてみよう。音声なしでDVD-Video化し、RFコンバータを介して入力した録画データをグラフ化した。

photophoto 動きの激しい映像時における音声ノイズ特性の比較 左=GV-MVP/GX2(本機)/右=GV-MVP/GX

 GV-MVP/GXの特性は一見平坦に見えるが、全体で見ると低い周波数帯でノイズ平均値が高く、映像の影響をかなり受けていることが分かる。これは全体のノイズレベルが高く、60Hz周期のノイズが隠れてしまっているだけという結果となる。対して本機は、映像の場合も静止画時と大きな変化はなく、音声が映像の干渉をほとんど受けていないことが分かる。

 次はもう少し具体的に音声特性をチェックしてみよう。BGVふう番組におけるクラシック音楽が放映されている場面の10分間を同時に録画し、ピークホールド状態をグラフ化した。なお、特性が分かりやすいように横軸の表示を変更している。

photophoto 音声特性の比較 左=GV-MVP/GX2(本機)/右=GV-MVP/GX

 本機は高域が20kHzまで滑らかに落ちる結果であるのに対して、GV-MVP/GX2では18kHz以上がカットされた(急にストンと落ちる)特性を示し、チューナー側でリミッターがかけられていることが分かった。そのぶん本機はノイズが少ないだけでなく、音声特性も優れているといえる。

 今度は映像をチェックしてみよう。ここでは無音声のカラーバー放送と音声付きの放送を、できるだけオリジナルクオリティを保つために別途家庭用DVD/HDDレコーダーのXPモードで録画したソースを使用した。カラーバー放送をDVD-Video化し、同じくRFコンバータ経由でチューナーに入力したものを初期設定の高画質モード(Full D1、VBR/映像平均6Mbps)で録画している。

photophoto 同ソースをRFコンバータ経由で入力したカラーバー映像の比較 左=GV-MVP/GX2(本機)/右=GV-MVP/GX

photophoto 同ソースをRFコンバータ経由で入力した実放送映像の比較 左=GV-MVP/GX2(本機)/右=GV-MVP/GX
※映像は、スカパー!/スカパー!110、ケーブルTV「ディスカバリーチャンネル」より  (c)2004 Discovery Communications Inc. 連絡先:0120-777-362

 カラーバー映像では、タイル状のノイズや色の境目に着目したい。本機ではノイズも少なく、色の境目もきれいだ。対するGV-MVP/GXはチューナー感度が低いためという可能性もあるが、少なくとも同条件下では本機の方が良好な画質が得られている。実放送の映像では差が分かりやすいCG部分をキャプチャーしたが、本機は細かく全体的に見えるノイズ感も若干ながら少なく、エッジの表現も滑らかであった。

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