台北の世界貿易中心展覧大楼二楼でどうにも気になるPCパーツCOMPUTEX TAIPEI 2006(2/2 ページ)

» 2006年06月06日 21時51分 公開
[長浜和也,ITmedia]
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マザーとグラフィックスカードを一気にオーバークロックするMSI

 MSIのブースで気になったのがMSI独自のオーバークロック技術「MSI Dual Core Center」の動作デモだ。いままでMSIのオーバークロック技術「Core Cell」はマザーボード用とグラフィックスカード用が用意されており、それぞれが別に動作していた。新しい技術ではマザーボードとグラフィックスカードを連携させたオーバークロック設定が可能になっている。すでにMSI Dual Core Centerに対応したマザーボードは出荷済み(パッケージにロゴが表示されている)で、グラフィックスカードも対応製品がまもなく登場する予定だ。

デモマシンで表示されていたMSI Dual Core Centerのユーティリティ。この技術を利用するにはこれまでと同様ハードウェア対応(専用のチップを実装する)が必要となる

GeForce 7950 GX2でQuad SLI

 グラフィックスカードの注目株は、なんといっても単体でNVIDIA SLIが可能になるGeForce 7950 GX2だ。主だったグラフィックスカードベンダーはこぞってGeForce 7950 GX2をブースに展示しているが、「実際にカードを動かしているか」「ただカードを並べているだけか」で違いが出てしまっている。

 GeForce 7950 GX2は「Quad SLIの片割れ」として認識しているユーザーも多いだろう。しかし、現在NVIDIAが配布しているForceWareでは一般ユーザーが入手できない評価用バージョンを使ってもQuad SLIに対応できないとNVIDIAは説明している。Quad SLIを組み込んだシステムが要求する電源容量の問題から「NVIDIAがQuad SLIのシステムを供給するのはOEMのみ」といわれている。しかし、「どうも6月が終わったあたりからQuad SLI対応ドライバが供給されるのでは」というのが、多くのグラフィックスベンダーでほぼ一致した予想のようだ。

 このような状況にあるので、実際に動いているGeForce 7950 GX2のほとんどが単体で動作している。ところが、EPoXのブースではGeForce 7950 GX2を2枚差して(その姿はとても“2枚差し”とはいえないが)Quad SLIの動態デモを行っている。念のためEPoXのスタッフにお願いしてForceWareのバージョンを調べたところ、すでに評価用として一部に配布されている91.27であることが確認された。

EPoXのブースで動いていたQuad SLIのデモ。マザーボードはEPoXの製品だがグラフィックスカードは隣のブース「CHAINTECH」から借用とのこと

滅びないデュアルGPUカード

 昨年のCOMPUTEX TAIPEIではよく見かけた「デュアルGPUカード」はほとんど姿を消してしまった(GeForce 7950 GX2もデュアルGPUカードではないかと指摘されそうだが、どうしても受け入れがたいものがある)。確認できた数少ない例がGALAXYのデュアルGeForce 7900 GTカードとデュアルGeForce 7600GTカード。スタッフの話によるとデュアルGeFore 7900GTのコアクロックは500MHz、メモリクロックは600MHz(データ転送レートで1.2Gbps相当)。日本での出荷は7月の早い時期に開始する予定だ。

GPUを2つ載せたデュアルカードで数少ない展示品がこのデュアルGeForce 7900 GT(写真左)とデュアルGeForce 7600 GT(写真右)カードだ。7900 GTはクーラーユニットが乗っていない状態だが、製品版では7600 GTとおなじユニットが載る予定とスタッフは説明している

 以上、初日に駆け巡ってとくに目立ったPCパーツを取り上げてみた。多くのユーザーが気になる新しいマザーボードラインアップや各ベンダーブースの詳細なリポートは追って報告する。

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