新世代パーツで構成された軽量「デル」ノート──デル「Latitude D420」(1/2 ページ)

» 2006年06月29日 17時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

新世代Centrinoに生まれ変わった軽量Latitude

「Latitude D420」は12.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載した1.34キロの携帯重視タイプのノートPCだ

 デルの法人向けノートPCのブランド「Latitude」はコストパフォーマンス重視した堅実なラインアップが用意されている。しかし、その一方で新機軸を取り入れた製品がいち早く投入されることで新製品が注目されるところでもある。デルのノートPCとしては初めての1キロノートPC「Latitude X1」もこのラインアップとなる。バッテリー駆動時間が実質2時間程度と短かったものの、デルのノートPCとしては珍しかったその薄いスタイルは発表当時ユーザーの注目を集めた。

 今回登場した薄型軽量ノートPCもまたLatitudeのブランドで登場したことになる。そのブラックとシルバーのカラーリングでまとめられたスタイルは先日発表された汎用A4ノート「Latitude D520」とそろえているが、1キロをわずかに超えるサイズはLatitude X1の後継という位置付けになる(ただし、Latitude X1も併売される)。フットプリントはLatitude X1よりやや大きい幅295×奥行き209.8ミリ。厚さは25ミリでLatitude X1と同じだが、底面積が広いためD420はX1よりも薄い印象になる。フットプリントが増えた分、携帯ノートとして重要なスペックとなる重さも1.36キロ(4セルバッテリー搭載時)とLatitude X1(1.14キロ)より増えている。

 Latitude X1の筐体はシルバーで統一されていたが、Latitude D420にはシルバーとブラックのカラーリングが施されている。液晶ディスプレイの天面は全面がシルバーで覆われているが、キーボードや液晶ディスプレイの周り、そしてパームレストがブラックになっているので、その使っているときの印象はLatitude X1とずいぶんと異なる。

底面からメモリスロットとminiPCI Expressスロットにアクセスできる。メモリは2基のメモリスロットに実装(もう1基はキーボード下)。miniPCI Expressスロットには無線LANとBluetoothモジュールを実装する

 システムの構成はLatitude X1から一新され、BTOで選択できるCPUにはIntel Core Solo U1400(動作クロック1.20GHz)、同U1300(同じく1.06GHz)が用意されている。チップセットもそれにあわせてIntel 945GMS(+ICH-7M)が採用されメモリもDDR2に対応した。筐体に実装するインタフェースはUSB 2.0にLAN、SDメモリーカード、PCカードTypeIIスロット(1基)で従来と大差ないが、Latitude X1にはなかった指紋センサーと無線LANのオンオフスイッチが用意されていて(指紋センサーはBTOオプション)ノートPCで必要性を増しているセキュリティ機能とバッテリー駆動時間を左右する要素となる無線LANの電源管理の使い勝手が向上している。ワイヤレスのネットワークでも、Latitude X1で選択できなかったIEEE 802.11 a/g/bに対応するIntel PRO/Wireless 3945ABGがBTOの選択肢として用意される。一方でLatitude X1で標準だったBluetoothモジュールはBTOで選択するオプションとなった。

 本体側のインタフェースは左側面にカードメディアスロットが集中、右側面は無線LANのオンオフスイッチのみとなっていて、ケーブルが必要となるUSBやIEEE 1394、LANなどはすべて背面に配置されている。デバイスの接続が頻繁にあるUSBだけでなく、携帯利用を重視したD420だけにLANケーブルの抜き差しも頻繁にあると思われるため(企業ユースでは有線LANが依然として広く利用されている)、すべて背面に集中させたインタフェースの使い勝手がユーザーに与える影響は非常に大きい。

本体に用意されているインタフェースは左側面にマイク入力、ヘッドフォン出力、PCカードTypeIIスロット、SDメモリーカードが、右側面に無線LANオンオフスイッチが配置。背面にはLAN、FAXモデム、USB 2.0、VGA、IEEE 1394などが並ぶ

 D420では、本体に実装されたインタフェース以外に専用のメディアベースがBTOで用意されている(標準構成ではX1と同じUSB接続の外付けドライブを必ず選択することになっている)。D420の専用メディアベースは底面に取り付けるタイプ(俗にいう座布団式)でメディアベイ対応ドライブを内蔵できる。ベース自身の重さは0.61キロ。インタフェースとしてUSB 2.0×2、Powerd USB、LAN、FAXモデム、シリアル、パラレル、DVI、VGAを実装する。メディアベースを取り付けると一部の本体側インタフェースが隠されるため、使えるポートが劇的に増えるわけではない。

BTOのオプションで座布団式のメディアベースを選択できる。インタフェースを拡張し光学ドライブを利用できるようになるポートリプリケータで、側面にUSBが設けられるほかに、シリアル、パラレル、DVIが利用可能になる

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