キーピッチが19ミリ、キーストロークが2.5ミリのキーボードは、Enterキーの右側にPg Up/DnキーやHome/Endキーを並べているのが気になるが、それぞれの間には2ミリほどのスペースが用意されており、ある程度慣れればミスタイプは防げそうだ。一方、ワイドタイプのトラックパッドは、パームレストと同様に表面がとても滑らかで、ユニークな感触なのが新鮮だ。ちなみに、HP製ノートPCでおなじみのタッチパッド機能をオン/オフするボタンはすぐ上に装備される。ただ、タッチパッドの設置場所が従来モデルと同様に、ホームポジション直下ではなく本体の左右中央にある点には、どうしても違和感を覚えてしまう。幸い、タッチパッドの形状がワイドのため、dv5200よりかは扱いやすく感じた。
キーボードの上には、QuickPlayボタンやメディア操作ボタン、音量調整ボタンを用意しているが、これらのボタンは静電方式のタッチセンサ式に改められた。この手のボタンは小さめで押しにくいことが多いが、タッチセンサならば不要な力を入れることなく指の腹でスマートに操作できるので好印象だ。タッチ時には電子音が鳴るので、操作したことを認識できるのもよい。なお、Expressカードスロットに内蔵できる薄型リモコン「HPモバイルリモートコントローラ」もオプション(プラス1575円)で用意されている。
インタフェースに関しては大きく手が加えられ、PCカードスロットが廃止になったうえ、メモリカードスロットはスマートメディアの対応が省かれた。とはいえ、これらの利用頻度は確実に低下しており、不満を感じることはないだろう。そのぶん、有線LANがギガビット対応になったほか、2系統のヘッドフォン/ラインアウト出力(うち1系統は光デジタル音声出力兼用)やS-Video出力など、マルチメディア系の端子は抜かりなく装備している。なお、左側面にあるExpansion Port 3は本機でも接続可能なオプションが現時点では販売されていない。海外ではドッキングステーションやポートリプリケータなどがラインアップされており、日本での展開も期待したい。
次期OSのWindows Vistaに関しては、本機はWindows Vista Capableロゴを取得していることもあり、アップグレードに際しての不安はない。また、メインメモリを1Gバイト以上に増設すれば、Windows Vista Premium Ready PCに適合するといい、CPUにCore 2 Duoを選んでおけば次世代OSもストレスなく使えるのは間違いないだろう。
本機の最小構成価格は8万4000円、CPUをCore 2 Duo T5500にアップグレードしても10万円台と相変わらずのコストパフォーマンスの高さを誇る。シンプルながら、随所にしっかりと主張を感じさせる1台に仕上がっており、本機のキャッチコピーである「生活エンジンPC」(普段の生活を充実させるツールとしてのPC)もだてではない。
いくつかのキャンペーンも展開中で、まずは500台限定でCore 2 Duo搭載のお得な発売記念モデルが用意されるほか、タレントの小倉優子さんが参加・プロデュースする「ゆうこりんのスペシャルクリスマスパーティ」に抽選で50名を招待するという、同社としては異色のキャンペーンも行われる予定で、さまざまな意味で今年後半の注目機種の1つになりそうだ。
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