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» 2006年12月20日 11時45分 公開

印刷もADFも自動両面で手間いらず:“全部入り”で“速い”A4モノクロレーザー複合機を試す――キヤノン「Satera MF6570」 (1/3)

Satera MF6570は、コピー、プリンタ、スキャナ、FAXを搭載した4in1のA4モノクロレーザー複合機。ワンランク上のモノクロ複合機を求めるオフィスに最適だ。

[小川夏樹,ITmedia]

MFシリーズ最速の22ppmを実現したハイエンドのA4モノクロ機

Satera MF6570

 レーザープリンタ、それもA4クラスの市場でキヤノンが、がぜんやる気を見せている。以前紹介したA4カラーレーザープリンタ「Satera LBP5300」をはじめ、カラー、モノクロを問わず、意欲的に製品群を投入しているのだ。

 今回紹介する「Satera MF6570」は、同社が展開するA4モノクロレーザー複合機のハイエンドに位置づけられる。昨今、需要が高まりつつあるA4モノクロ複合機の最新モデルだ。自動両面印刷機構、自動両面読み取りADF(DADF)、ネットワーク機能を標準搭載しており、SOHO向け複合機に求められる機能をほぼ網羅した製品と言ってよい。多機能な製品だけあって標準価格は31万5000円と高めだが、実売価格が12万円台と求めやすい点に注目したい。

 Satera MF6570は「Satera PC1280/1260」の後継機種で、印刷速度を15ppm/cpm(毎分15枚プリント/毎分15枚コピーの意)から22ppm/cpmへと高速化している。シリーズ全体で見れば、「Satera MF3220」をエントリーモデルとするA4モノクロレーザー複合機の頂点に立つ製品だ。MF3220、MF5730、MF5750、MF5770の下位4モデルは20ppm/cpmなので、これらと比べても出力が速い。同社の複合機ラインアップにおいて、SOHOおよび小規模の事業所ではハイエンド向け、中規模から大規模の事業所ではローエンド向けと、2つの異なるセグメントの隙間を埋める製品となる。

 基本的な機能は、コピー、プリント、スキャナ、FAXの4つを備えている。単体でのモノクロコピー、FAXに加えて、PC経由でのモノクロプリント、FAX、カラースキャンが利用可能だ。プリントエンジン部には、同社製複合機向けのCanon Advanced Raster Printing System 2(CARPS2)を採用する。接続したPC側のCPUでラスタライズ処理(プリントデータの展開)を行って一気に出力する仕組みだ。印刷解像度は600×600dpi、文字や曲線を滑らかに表現する独自のスーパー・スムージング・テクノロジー(SST)によって1200dpi相当×600dpiの出力が行える。

 スキャナ部の読み取りセンサはCISで、光学解像度は600×600dpi、ソフトウェア補間により9600dpi相当でスキャンできる。スキャナ部とプリント部を連動させてのコピー機能は、電子ソート、両面コピー、2in1の縮小レイアウト、枠消し、拡大・縮小(50〜200%の間で1%刻み)に対応する。

 FAX機能はSuperG3(最高33.6kbps)での送受信が可能で、ワンタッチダイヤルは23件、短縮ダイヤルは100件まで登録可能。複数枚送信されたFAX文書を両面印刷で出力したり、最大で約1000ページの送受信が可能など、十分な機能を持つ。

70枚セット可能な自動両面読み取りADFを搭載する(写真=左)。スキャナ部は光学解像度600dpiのCISセンサを搭載し、最大216×356ミリの原稿を読み取れる(写真=右)

 A3用紙に対応しないこともあり、本体サイズは520(幅)×457(奥行き)×453(高さ)ミリとコンパクトにまとまっている。本体重量は約22.8キロと標準的な成人男性が1人で持てる重さなので、さほど苦労せずに設置できるだろう。メモリは128Mバイトを内蔵するが、増設はできない。また、このメモリはFAXの送受信でも利用されるため、全容量をプリンタで使えるわけではないようだ。インタフェースは背面にあり、標準でUSB 2.0と100BASE-TX/10BASE-Tのネットワークを搭載している。消費電力は最大で約744ワット、スリープ時は5ワット以下。対応OSは、Windows98/Me/2000/XP/Server 2003となっている。

ボディの前面(写真=左)、側面(写真=中央)、背面(写真=右)。サイズは比較的コンパクトだが、側面が大きく開く構造なので、設置時には本体の左にスペースが必要だ

サイドアクセス構造なので、設置場所には気を配りたい

 本機は最近の同社製品にしては珍しく、本体の前面だけでメンテナンスが完了するフロントアクセス構造を採用しておらず、大規模事業所向けモデルに見られるサイドアクセス構造になっている。つまり、メンテナンスなどは本体の側面から行う仕組みだ。そのため、フロントアクセス構造を採用する同社製品よりもメンテナンスのしやすさでは少し劣る。

 トナーカートリッジは本体の左側からカバーを開けて装着するようになっており、紙詰まりが発生した場合もこのカバーを開けて作業を行う。カバーの内側には給紙トレイが設けられており、給紙トレイを開いた状態で設置するには最大771ミリのスペースが必要になる。メンテナンスの作業自体は難しいわけではないが、トナーカートリッジの交換や給紙トレイの利用を考慮すると本体左側にスペースが必要になるため、設置場所には気をつけてほしい。

 給紙容量については、本体下部の給紙カセットに550枚、給紙トレイに110枚、合計で660枚と十分だ。利用可能な用紙は、給紙カセットがA4、給紙トレイが76×127ミリ〜216×356ミリ、洋形4号、洋形2号となっている。また、オプションの550枚給紙カセット「M1」(2万8350円)を増設すれば、A4用紙で最大1210枚の大量給紙が可能だ。トナーカートリッジ(1万9950円)は本機専用で、A4用紙に5%印刷した場合、約5000枚印刷が行えるとしている。ランニングコストは1枚当たり約4円という計算で、高くないレベルにあるが、できれば別途大容量トナーを用意するなどしてランニングコストをさらに下げる方法も提供してほしい。

本体の左側面のカバーを開いて、トナーカートリッジを交換する仕組みだ(写真=左)。本体下部の給紙カセットはA4用紙を550枚セット可能で、オプションのカセットを1段増設できる(写真=中央)。左側面には100枚セットできる給紙トレイも用意されている(写真=右)
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