レビュー
» 2006年12月28日 16時44分 公開

イマドキのイタモノ「短期集中横並びレビュー」:ミドルレンジのIntel P965マザー3製品を比較する──第4回:ユーティリティソフトと付属品

ボリュームゾーンの「実売価格2万円台前半」のIntel P965搭載マザーを横並びでレビューする集中連載。第4回はオーバークロックに重要なユーティリティに注目する。

[寺崎基生,ITmedia]

付属ソフト

 マザーボードには、必ずサポートCDとしてドライバやユーティリティが収録されたディスクが付属する。これらの使い勝手についても比較してみた。

ドライバインストーラ

 ほかのツール類は使用しなくても、ドライバのインストーラはほとんどのユーザーが利用する。そのため、ドライバのインストール作業がどれだけ容易にできるようにインストールユーティリティが工夫されているのかは製品に対する評価に大きく影響する。もちろん、ドライバインストールを自力でできてしまうベテランユーザーならインストールユーティリティの出来不出来はそれほど気にならないかもしれないが、初めての自作に挑むユーザーであるなら、できるだけ簡単に作業が進むユーティリティを用意している製品を選びたいところだ。

 P5B-E Plusでは、付属するCD-ROMをドライブに挿入するだけでインストール用のメニューが表示される。インストールウィザードが、ドライバ用とユーティリティ用に用意されており、すべてのドライバやユーティリティを自動的にインストールしてくれる。ドライバのインストールでは、何度も再起動する必要があるため、ひとつひとつ手作業で行うと意外と手間と時間がかかってしまうのだが、ウィザードなら1回実行するだけで、再起動を含めてすべてのドライバが自動でインストールされるのは、手間をかけたくないユーザーには便利だ。

 GA-965P-DS4でも、ドライバインストーラに「Xpress Install」ボタンが用意されている。インストールしたいドライバにチェックを付けて、Xpress Installボタンを押すと、あとは自動でインストールが行われる。途中の再起動もそのまままかせておいていい。ただし、ユーティリティのインストールでは、Xpress Installは用意されていない。

 MSI P965 Platinumのドライバインストーラは、価格を抑えた製品でよく見られる一般的な方式と同じになっている。Intel INF Updateから順番に手作業ですすめていき、再起動のたびにCDのオートプログラムを起動することになる。慣れているユーザーには気にならないだろうが、“Platinum”を掲げたハイエンドマザーであることを考えると自動インストール機能があっても良かったかもしれない。従来のMSIマザーに採用されていた「One Touch Setup」という自動インストーラが復活してもいいのではないだろうか。

それぞれに用意されているドライバ、ユーティリティインストールツール。左からP5B-E Plus、GA-965P-DS4、P965 Platinum

ユーティリティソフト

 マザーボードに付属するユーティリティには、CPUの温度やファン回転数などを監視するツールと、オーバークロックをOS上からコントロールするためのツールがメインとなる。

 P5B-E Plusでは、CPU温度やファンの回転数、各部の電圧を確認するためのユーティリティとして、「PC PROBE II」が、オーバークロック用のツールとして「AI SUITE」がそれぞれ付属する。AI SUITEには「AI N.O.S」「AI GEAR」「AI BOOSTER」「Advanced Q-Fan」などが含まれており、細かいオーバークロック設定を、Windows上から行える。なお、AI N.O.SやAI BOOSTERはBIOSの設定も変更できるツールであるが、これらはWindows上で設定してもリアルタイムに変更するものではなく、再起動後に新しい設定が反映されるので注意したい。

 GA-965P-DS4には、多くの機能を持った「Easy Tune 5」が付属する。オーバークロックでは、CPU負荷を監視してオーバークロックが必要に応じて行われる「C.I.A 2」の設定や、オーバークロック率を指定するだけで簡単に関連項目の設定ができる「EASY MODE」、CPUの動作クロックやメモリクロックをマニュアルで設定可能な「ADVANCE MODE」などが用意されている。PC Healthでは、ハードウェアモニタの機能も利用できる。

 P965 Platinumには「Dual Core Center」と呼ばれるユーティリティが用意されている。5種類のプリセットされたオーバークロックを手軽に試せるほか、ユーザー設定したオーバークロック設定の保存も可能。CPU負荷が高いときにだけクロックを上昇させる「D.O.T」のアップ比率の設定の変更もできる。ハードウェアモニタの機能もあり、ファンの回転数をコントロールする機能も用意されている。

 ASUSのAI SUITE、GIGABYTEのEASY TUNE 5、MSIのDual Core Centerといった3種類のオーバークロックツールは、すべて複数のオーバークロック方法を選ぶことができて、ちょっとだけオーバークロックを試してみようという人には便利だろう。GIGABYTEとMSIは、ユーティリティのスキンデザインが相当に派手であるのは好みが分かれるところかもしれない。スキンデザインといえば、使い勝手(データの視認性やボタンアイコンのレイアウトなど)で、3つのユーティリティともオーバークロックのモード状態がどれも分かりづらいように思えた。また、各種設定の柔軟性を考えると、BIOS画面からオーバークロックの設定を行うことに慣れているユーザーにとっては、オーバークロックユーティリティの機能は物足りなく感じるかもしれない。

3製品それぞれに用意されているオーバークロックユーティリティ。左からP5B-E Plus「AI SUITE」、GA-965P-DS4「EASY TUNE 5」、P965 Platinum「Dual Core Center」

付属アクセサリ

 付属CD以外の付属品の内容は、3種類のマザーボードで大きく異なっている。共通しているのは、IDEケーブル×1、FDDケーブル×1、Serial ATAケーブル×1と背面インタフェースパネルのシールドくらいだ。

 P5B-E Plusはケーブルの種類が豊富だ。Ultra ATA/133ケーブルが2本もあるうえに、光学ドライブ用として通常のIDEケーブルまで付属する。Serial ATAケーブルも6本付属しており、マザーボード上のほとんどのコネクタを埋めることができる。GA-965P-DS4では、光学ドライブ用としてUltra ATA/133ケーブルが1本とSerial ATAケーブルが4本という組み合わせ。必要度から考えるとこの程度で十分だと思われる。P965 Platinumは、上位モデルであることを考えると付属ケーブルは物足りない。価格がほかの2製品より抑えてあることのトレードオフの1つではあると思うが、Serial ATAケーブルは最低でもあと2本は欲しいところである。

 付属品で珍しいものとしては、P5B-E Plusの「Qコネクタ」がある。細かく分かれているケースフロントパネルの配線をすべてQコネクタに配線し、まとめてマザーボードに取り付けるという仕組みだ。簡単な仕掛けながら、従来のマザーボードでは狭くて配線しにくかった作業を楽にしてくれるアイテムだ。フロントパネル以外にもIEEE 1394用とUSB 2.0用のQコネクタが付属する。

 GA-965P-DS4では、Serial ATA対応HDDをPCケースの外に出して「外付けHDD」として利用することが可能になるブラケットとケーブルが付属しているのも珍しい。ブラケットは、通常のSerial ATAポートに接続するため、起動用ドライブをケースを開けずに交換することも可能になる。

 このようなアクセサリの充実度は価格と直結してしまうようで、P965 Platinumは価格競争力がある分、同梱されている付属品も控えめとなっている。ただ、ASUSのQコネクタのように、あまりコストをかけなくても使い勝手を向上させる「アイデア小物」的工夫が感じられる付属品がついているとそれはそれで製品の魅力となるのではないだろうか。

P5B-E Plusの付属品ではスイッチやLEDのケーブルをまとめてマザーに接続できるQコネクタが秀逸。GA-965P-DS4のSerial ATA対応HDDを外付けできるコネクタも便利だ

 次回は簡単なパフォーマンス比較と3製品の「総括」を行う予定だ。

「ASUS P5B-E Plus」

「GIGABYTE GA-965P-DS4」

「MSI P965 Platinum」

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