コラム
» 2007年02月26日 20時52分 公開

USBメモリ「Disk Key Secure」はモバイル時代の矛盾を解決するか!?プロフェッサー JOEの「Gadget・ガジェット・がじぇっと!」(1/3 ページ)

気軽なストレージとして人気のUSBメモリだが、企業からすればたやすく情報が持ち出されてしまう危険性を常に含むアイテムだ。一括管理が可能な「Disk Key Secure」はモバイル時代の矛盾を解決するか?

[竹村譲,ITmedia]
photo 7年前に国内に初登場したIBMのUSBメモリ。8MBで容量で4800円、キーホルダー型だったのでUSBメモリキーと呼ばれた

 パソコンショップの店頭や、Webショップのページを頻繁に賑わせているパソコン周辺機器の代表のひとつにUSBメモリがある。筆者が日本国内で初めて発売開始されたUSBメモリ(IBM USBメモリキー)をWebでご紹介したのは、確か7年ほど昔のことだ。

 8Mバイト/4800円でスタートしたUSBメモリは、容量拡大を続け、今やギガバイトの世界に入ったが、技術革新の恩恵で、価格は発売当初からほとんど変わっていない。そしては個人/企業を問わず広く利用され、結果としてフロッピーディスクを駆逐し、複数個を所有するユーザーも多い。

 個人ユーザーにとってはこの上ない便利さとモビリティを実現してくれるUSBメモリだが、そのアドバンテージを不安がる声も企業側には多い。それは、一社員の小さなミスや誤解から引き起こされる可能性の高い「データ漏洩」による個人情報保護法違反などが大きくフォーカスされているからだ。

 本来、モバイルコンピューティングは、その活用価値の総和が、投資額や運用コストより大きければ無条件で推奨され普及して来た。しかし、企業の社会的スタンスを矯正すべく登場した多くの欧米生まれの法律や「企業の社会的責任」という大ざっぱな概念の蔓延は、コストジャスティフィケーション(正当化)だけで進んできたITワールドの技術革新や企業活動に大きなブレーキをかけている。

photo 多くのUSBメモリが市場に並ぶ日本だが、フォーカスポイントは機密管理だ

 企業ができれば避けたい「お金でカバー仕切れない面倒な問題」に対する意識の増大は、どこまで本気かは別にして、企業の表面的「個人情報保護至上主義」を創り上げている。

 投資や経費は簡単に計算できるが、何処まで連鎖し広がるか判断できない「セキュリティ・リスク」は何故か計算できないという経営者が日本には多いようだ。これは、自分のことは棚に上げて、何かことが起こると、ときに必要以上に追求するテレビや新聞といったオールドメディアの正義感の影響によるところも大きいのかもしれない。とにかく、「個人情報保護」に反するすべてのコトには触れないか、関係しないことが今の国内企業では得策のようだ。

 誰もそうは言わないが、少し見方を変えれば、本来、ITインダストリー(情報産業)の食いぶち(市場)を、これまでならば少し遅れてグローバル化を邁進する「法律産業」やその周辺産業に牽制、横取りされていると考えることもできる。

 すべてではないが、ある面「法律論理」と「情報技術」の戦いであり、現在のところは「情報技術」を牽引し推進するITインダストリーの負けの時代なのだ。今後は、情報処理の技術革新や工夫により、セキュリティ問題の物理的課題を早期に解決し、社会意識や世論を説得することが必要だろう。

 そんな時代に、従来からUSB関連機器を活用し、セキュリティ対策に積極的な十条電子から「Disk Key Secure」と名付けられたセキュリティパスワードで内部データを保護可能なUSBフラッシュメモリーが発売される。

photophoto 十条電子の機密管理機能付き企業向けUSBメモリの「Disk Key Secure」。1つずつシリアル番号があり、個体の物理的認識が出来ることが特徴だ(左)、専用キャップは引っ張って90度ひねることで取り外さなくても使える。なお、発売は3月が予定されている(右)
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