今回、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が発表したのは、コンパックコンピュータと合併後初となるコンシューマー向けデスクトップPC2シリーズと、ノートPCの追加モデルだ。特に前者は、昨年6月にリリースされたHP Pavilion Notebook PCシリーズに続くもので、これにより同社のコンシューマー向けPCのラインアップが出そろったことになる。
冒頭で同社パーソナルシステムズ事業統括 取締役 副社長執行役員の岡隆史氏があいさつにたち、「HPは現在、PC市場の世界シェアNo.1の立場にあり、その勢いをけん引しているのが今回のコンシューマー向けPCだ」と述べ、「コンシューマービジネスの再参入に向けてさまざまなインフラを整備してきた。ビジネス向けPCでは11〜12%のシェアを獲得しているが、同じ販売インフラを活用することで、コンシューマー分野でもいかに速く2けたのシェアに持って行けるかが勝負」と抱負を語った。
新製品の発表は、同社パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマービジネス本部の山下淳一本部長が行った。同氏はデスクトップPC新製品の特徴として洗練されたデザインと、ユーザーのライフスタイルに合った製品をカスタマイズして購入できる点を挙げた。HP Pavilion Notebook PCシリーズのような日本の石庭をイメージした表面塗装の「HP Imprint」の採用は見送られたが、ピアノブラックとシルバーのツートーンカラーにブルーのLEDランプを使って、ノートPCのデザインイメージを踏襲したという。また、AMDとインテル両方のアーキテクチャから選べるのに加え、ボディやグラフィックスカード、HDD、メモリ容量など豊富なBTOメニューを用意することで、顧客のニーズに合ったPCを入手できる点を強調した。
さらに、HP Pavilion Desktop PCシリーズは東京・昭島事業所で生産される“MADE IN TOKYO”モデルであり、受注日を含めて標準5営業日で納品できる迅速さをアピールした。なお、本社のある米国以外でHP Pavilion Desktop PCシリーズをローカル生産するのは日本が初めてとのことだ。
山下氏は、今回の製品発表によって「ようやくコンシューマービジネスをやっていくだけのラインアップがそろったという印象だ」とし、「CPUやOSも幅広く選んでいけるようになった。今後も日本AMDやインテル、マイクロソフトといったパートナーと協調して、日本のコンシューマービジネスを盛り上げていきたい」と述べた。
HP Pavilionシリーズは同社の直販チャンネル「HP Directplus」で扱われるが、購入前に実機を確認できないという弱点を解消すべく、常設展示スペースの「HP Directplus Station」を大手量販店のビックカメラ3店舗(有楽町店本館/パソコン館池袋本店/新宿西口店)で3月7日から(有楽町店本館のみ3月9日から)開始され、今後も拡充する予定とのこと。
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