地デジとBlu-rayドライブを詰め込んだVistaノート――NEC「LaVie L アドバンストタイプ」:Vista搭載新モデル徹底レビュー(1/2 ページ)

» 2007年03月12日 15時00分 公開
[富永ジュン,ITmedia]
NECの主力ノートPC「LaVie L」シリーズの最上位機がLaVie L LL970/HGだ

 各メーカーから一斉にWindows Vista搭載PCが発表された中、NECは個人向け店頭モデルのほぼすべてにWindows Vista Home Premiumを採用し、他社とは一線を画したアグレッシブな姿勢が際立つ。そのラインアップにおいて目を引くのが、Blu-ray Discドライブと新開発の地上デジタルTVチューナーを内蔵したLaVie L アドバンストタイプのフラッグシップモデル「LaVie L LL970/HG」だ。

 NECのノートPCで中核を占めるLaVie Lシリーズだが、ボディデザインやFeliCaポート内蔵の有無などで上位のアドバンストタイプと下位のベーシックタイプに分かれている。LaVie L LL970/HGが属するアドバンストタイプは4モデルあり、いずれもOSにWindows Vista Home Premiumを採用し、アクセントに黒を使った銀と白のツートーンボディに、1280×800ドット表示に対応した15.4インチのワイド液晶ディスプレイを搭載する。

 ちなみに、店頭モデルのカラーリングは、写真のシャインシルバーのみだが、同社の直販チャンネル「NEC Direct」では、「スカイブルー」「ベルベットパープル」「ビターブラウン」を含む4色で展開されている(ただし、地デジチューナーを内蔵あるいはCPUにCore 2 Duoを選択した場合はシャインシルバーのみ)。

 ちなみに、PCの基本スペックはCPUがCore 2 Duo T5500(1.66GHz/L2キャッシュは2Mバイト)に引き上げられた点を除き、ATI Radeon Xpress 1250の統合型チップセットや1Gバイトのメインメモリなどは従来機を踏襲する。なお、今回は試作機での評価となったため、ベンチマークテスト、発熱や騒音といったテストは見送っている。

従来機と同様に15.4インチワイドのスーパーシャインビューEX2液晶を採用する(写真=左)。画面解像度も1280×800ドットのままだ。輝度は高めでメリハリのある画像を表示してくれる。パームレストにシボ加工を施したキーボードは、キーピッチが19ミリ、キーストロークが3ミリで不規則な配列もなく打ちやすい(写真=右)

ついにLaVie Lでも地デジチューナーを搭載するも……

 まずは、最大のウリである地上デジタル放送の視聴・録画機能について見ていこう。

 本機の地上デジタルTVチューナーは、同社の液晶一体型PCのフラッグシップモデル「VALUESTAR W」に搭載されたものをベースに小型化したもので、ハードウェアMPEG2デコード処理に対応し、液晶の解像度に合わせてプログレッシブ変換を行う高画質スケーラを装備する。

 地上デジタル放送を楽しむためには、Windows Media Centerに統合されたTV視聴・録画ソフト「SmartVision」を利用する。地上デジタル放送の視聴、番組表の表示、録画予約、自動録画予約、さかのぼり録画、追っかけ再生といった一通りの機能が使えるほか、録画時のHD画質/SD画質の切り替え、コピーワンス放送のCPRM対応DVD-RAM/BD-REメディアへムーブが可能だ。録画ビットレートは独自形式(約15Mbps/約8Mbps)とMPEG2(8M/4M/2M/1.2Mbps)で、最高画質の15Mbpsで約16時間、最長画質で約186時間となっている。

 TV機能の起動と操作は、デスクトップ上のSmartVisionショートカットやMedia Centerボタンを備えた新型リモコンのほか、キーボード左上の「テレビ」ボタンと「チャンネル」ボタンでも行える。家電感覚でいるとチャンネルの切り替え時などがややもたつくように感じるが、リモコンの感度はよく、レスポンスは良好なほうだ。

 TV関連のトピックとしては、今回からDTCP-IPをサポートし、デジタル放送の録画番組を同一ネットワーク内に配信できるようになったことだ。配信先は1つだけで、正式にサポートされるクライアントPCはCore 2 DuoまたはTurion 64を搭載したVALUESTAR/LaVieのみとなるが、リビングで録画したデジタル放送番組を寝室で見ることが可能になるなど、本機の可能性が広がったのは間違いない。

これまでのSmartVisonはMedia Centerに統合された(写真=左)。新10フィートUIの番組表(写真=中央)と録画番組の一覧画面(写真=右)で、後者ではジャンルの絞り込みができるようになった。なお、従来のSmartVison(2フィートUI)もワンタッチで切り替えが可能だ

 注目の地デジチューナーだが、BSと110度CSには非対応なほか、電源オフ時にTVボタンを押すことで数秒で地上デジタル放送が視聴可能となる「ぱっと観TV」機能は備えておらず、TV番組を視聴するにはまずOSを起動させる必要がある。また、今回の地デジチューナーと引き替えに、従来機が搭載していた地上アナログTVチューナーやセカンドHDDベイをはじめ、本体左側面にあったPCカードスロットやExpressカードスロットが省略されている。

 もっとも、HDD容量は160Gバイトとデータ量の多いデジタル放送を高画質のまま録画するには不足気味だが、その点はBD-REメディアにムーブすることで対処できるだろう(メディアの価格は高いが)。IEEE802.11a/g/b準拠の無線LANやギガビットLANといった機能が標準で盛り込まれており、現状でPCカードやExpressカードを利用する機会があまりないとはいえ、機能拡張に制限があることを心に留めておいたほうがいいかもしれない(現時点でもっとも可能性が高い例を挙げるならば、IEEE802.11n対応無線LANカードが装着できないなど)。

 上記の点さえ了解しておけば、ノートPCにしては色再現性が高い(NTSC比で約72%の赤・青・緑の色域を備える)スーパーシャインビューEX2液晶によって、映り込みが少なく色鮮やかな色彩の画面表示が楽しめる。部屋の明るさに応じて自動的に画面の輝度を調整する「自動輝度センサ」も引き続き内蔵されている。また、TVボタンの右に配置された「LED消灯ボタン」もなかなか気が利いている。その名の通り、電源ランプやアクセスランプなどを消灯するためのボタンだが、DVD-VideoやTV番組の視聴中にLEDランプが光るのが目障りに感じる人にはまさに「かゆいところに手が届く」機能ではないだろうか。

メモリスロットは底面にあり、オンボードの512Mバイトと512Mバイトモジュール1枚の計1Gバイトを搭載する(写真=左)。地デジチューナーを内蔵したため、従来機のように2台めのHDDを内蔵できなくなったが、HDDは160Gバイトと同社製ノートPCでは最大容量を備える。B-CASカードは底面右下に格納する。なお、バッテリー駆動時間は約1.1時間と短いので注意したい。リモコンは新タイプに変更された(写真=左から2番め)。USB接続の光学式マウスも同梱される。ECOボタンとLED消灯ボタンは電源ボタンの左側に並ぶ(写真=右から2番め)。ECOボタンの詳細設定では、液晶ディスプレイやHDDの電源を切る時間や輝度センサの明るさなどを細かく調整できる(写真=右)

地上デジタルTVチューナーを内蔵しながら、ボディサイズは374(幅)×292(奥行き)×45.2〜55.5(高さ)ミリと従来機のままだ。本機から、PCカードスロットやExpressカードスロット、パワーオフUSB充電機能は省略された

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