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» 2007年03月16日 13時00分 公開

イマドキのイタモノ:速報フォトリポート──「EN8800GTX AQUATANK」のハイブリッドクーラーを見る

ハイエンドグラフィックスカードは発生する熱の処理が重要だ。最近のトレンド「空冷水冷ハイブリッド」グラフィックスカードを画像で紹介する。

[長浜和也,ITmedia]

 2007年2月にASUSが発表した“水冷ユニット搭載のGeForce 8800 GTXカード”の「EN8800GTX AQUATANK EN8800GTX/HTDP/768MB」(EN8800GTX AQUATANK)がCeBIT 2007の開催に合わせて実物が登場する。

 ITmediaでも評価用のサンプルパッケージと機材を入手したので、まずは、パッケージの内容とカードの外見について画像を中心に速報として紹介したい。なお、ここで紹介するのは出荷前のサンプルであるので、実際に店頭で入手できる製品とは内容が異なる可能性があることをご了承いただきたい。

 EN8800GTX AQUATANKのパッケージはASUSが出荷する最近のハイエンドグラフィックスカード製品と同様、大判の大きな化粧ケースに収納されている。ホワイト基調のパッケージの表面には全面にわたってフォログラムパターンが入るなど、なかなか手の込んでいる「台湾ベンダーらしい」派手なデザインになっている。

EN8800GTX AQUATANKのパッケージには「Water Cooling」の文字が見えるが、従来の水冷にもとめる“静音性能”はあまり期待しないほうがいい。パッケージ全面に印刷されたフォログラムパターンがとても目立つ

 最近のASUS製ハイエンドグラフィックスカードというと「付属品満載!」というイメージがあるが、EN8800GTX AQUATANKはその大柄なパッケージから受ける先入観からすると、コンポーネントの点数は意外と少ない。もっとも、グラフィックスカードと冷却水チューブで接続しているクーラーユニットが「究極の付属品」と言えるわけだが、そのほかには2本の電源ケーブルとビデオ出力ケーブル、「導入ガイダンス」「組み立てマニュアル」「グラフィックスカードドライバCD」「Windows Vista専用グラフィックスカードドライバCD」「ASUS汎用ユーティリティCD」「3DMark06 CD」「市販ゲームタイトル」2枚となっている。

冷却水チューブでつながったグラフィックスカードとクーラーユニット。クーラーユニットはPCIスロットに差す。クーラーユニット以外の添付品は意外とシンプル

 EN8800GTX AQUATANKでもっとも注目されるポイントは、水冷ユニットを組み込んだ冷却機構とそれで可能になったオーバークロック設定だ。クーラーユニットはPCIスロットに差して使うサーマルティクの「Tide Water」が採用されている。これは、すでに単体でパーツショップで入手できるもので、このユニットを実装したグラフィックスカードもほかのベンダーから発表されている。

 従来、水冷は「静音性能を高めるために」導入されることが多かったが、最近のハイエンドグラフィックスカードでは冷却性能を向上させるために、カード本体の空冷ユニットのほかに外付けのクーラーユニットを追加するケースが増えている。この場合、分かれているクーラーユニットにGPUから発生した熱を移動させなければならないが、この手段として冷却水を使うのがこのTide Waterだ。熱の誘導手段としてよく使われているのがヒートパイプであるが、ソリッドのパイプを使うよりフレキシブルなチューブを採用する水冷方式のほうが使うスロットを自由に選択できるので有利になる。

GPUに実装されたジャケットは薄いタイプ。クーラーユニットはサーマルティクのTide Waterを採用している。DDR3を採用したビデオメモリは大きなクーラーユニットの影に隠れてみることが出来ない。カード裏側を見るとGPUの周りを12個のメモリが囲んでいることがうかがえる。実装してるビデオメモリの容量は768Mバイト

 Tide Waterでは静音性能よりも冷却効果を重視するため、水冷ユニットには熱を筐体外部に排出するファンとフードが実装されている。実際、このファンが発する音はかなり大きく、その音量を抑えるためにクーラーユニットには回転数を「High」「Low」に切り替えるスイッチも用意されていた。また、冷却水水位の確認窓と冷却水補充ノズルが用意されているが、実装されると筐体の中に隠れてしまう(バックパネル側には排気用のスリットがくる)ため、その扱い(水位をチェックするタイミングなど)には注意が必要だ。

クーラーユニットはサーマルティクのTide Waterを使っている。左下に見える緑色が冷却水タンク。水位の確認窓と補充ノズルが用意されているが筐体内部に向いているので、扱いには注意

ステッカーの裏側にラジエータと冷却水ポンプが隠れている。ASUSロゴの裏側には“Thrmaltak”の文字も隠れている

 グラフィックスカード本体のフットプリントサイズはGeForce 8800 GTXのリファレンスカードとほぼ同じで、Tide Waterはそれよりやや短い。ただし、カード本体もクーラーユニットも2スロットを占有する厚みがあるため、実装する場所には頭を悩ませることになるだろう。一応、NVIDIA SLIを行うコネクタが用意されているが、カード2枚とクーラーユニット2つをマザーボードに実装しようとするとPCI-Express X16スロット×2に加えてPCIスロット×4+2(グラフィックスカードが干渉して消費される分)がなければならない。

 もうひとつの特徴である「オーバークロック」がもたらすパフォーマンスや「ハイブリッドクーラーユニット」の効果と“音”については、後日、後編で紹介したい。

フットプリントは一番下にあるリファレンスカードと同じだが、その幅はクーラーユニットとあわせて4本を消費する。NVIDIA SLIはちょっと非現実的な話になるだろう

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