WPSで難しい無線LAN設定にさよなら!?――コレガ「CG-WLBARGPXW-P」“簡単設定”の統一化始まる(2/3 ページ)

» 2007年03月20日 17時15分 公開
[前橋豪,ITmedia]

WPS相当の無線LAN設定が可能なCG-WLBARGPXW-P

小型の無線LANルータ「CG-WLBARGPXW-P」

 コレガの「CG-WLBARGPXW-P」は、IEEE802.11g/b準拠のシンプルな無線LANルータだ。4ポートの100BASE-TX/10BASE-Tスイッチングハブを備えた無線LANルータ「CG-WPBARGPXW」と、PCカード型無線LANアダプタ「CG-WLCB54GPX」とのセットで、標準価格は8925円となっている。CG-WPBARGPXWは138(横幅)×81(奥行き)×26(高さ)ミリのコンパクトボディを採用しており、設置場所を取らないのが特徴だ。

 WPS以外の機能は従来製品とほぼ同様。CG-WPBARGPXWは、ルータ機能のオン/オフ切り替え、ステートフルパケットインスペクション型のファイアウォール、VPNパススルー、UPnP、ダイナミックDNS、バーチャルサーバ/DMZ、PPPoE/Unnumbered IP、各種VoIPサービス対応、IPv6ブリッジ対応(フレッツ・ドットネット、OSNシアター利用可)など、個人用の無線LANルータとして必要十分な機能を持つ。CG-WLCB54GPXは、インターネットに接続したPCと組み合わせることで、アクセスポイントモードとしても利用できる。

 注目のWPSについてだが、CG-WLBARGPXW-Pは現在Wi-Fi AllianceによるWPSの認定中にあるため、正式な対応はうたっていない。現時点では「WPS仕様を基にした無線LAN接続設定方式を採用した製品」となっているが、機能自体はすでに実装されているため、WPSと同等の設定が可能だ。ちなみに、CG-WLBARGPXW-PにおけるWPS相当の設定方法は、現状でWindows Vistaには対応していない。

背面のSecurityスイッチをオンに切り替えてWPSの設定を行う

 WPSによる設定方法を試すには、最初に本体背面の「Securityスイッチ」をオンする必要がある。このSecurityスイッチはWPSの仕様とは関係なく、コレガ独自のものだ。Securityスイッチがオンの状態ではWPA-PSKとWPSの機能を有効化、オフの状態では無効化の状態となる。メーカーによれば、WPA-PSKを有効化した状態で出荷すると、WEPの暗号化のみに対応したニンテンドーDSのような機器が接続できないため、あえてオフの状態で出荷しているとのこと。しかし、実際の使用時にはセキュリティを重視して、Securityスイッチはオンにすることを強くおすすめしたい。

 プッシュボタン方式は、設定方法がAOSSによく似ている。クライアントPCに付属のCD-ROMをセットし、ドライバとユーティリティをインストール(画面の案内に従って、途中で無線LANカードを装着)すると、アクセスポイントへの接続方法を選ぶ画面が表示される。ここで「Wireless Protected Setupで自動接続」を選択。次の画面で「プッシュボタンによる接続」を選び、無線LANルータのボタン(ワイヤレスコネクトボタン)を2秒以上押した後、画面の「セットアップスタート」ボタンをクリックすれば、自動的に相互認証と暗号化の設定が行われる。設定手順は実に簡単で、初心者でも迷わずにできるだろう。

アクセスポイントへの接続方法を選ぶ画面が表示されたら「Wireless Protected Setupで自動接続」を選択(写真=左)。続いて「プッシュボタンによる接続」を選ぶ(写真=中央)。画面の案内に従って、本体のボタンを約2秒間押してから、「セットアップスタート」ボタンをクリックする(写真=右)

画面の指示通り、本体上面のボタンを2秒以上押す(写真=左)。「セットアップスタート」ボタンをクリックすると、アクセスポイントを自動検索する(写真=中央)。設定が完了すると、接続状況が表示される(写真=右)

 PINコード方式による設定は、前述した「Wireless Protected Setupで自動接続」を選択してから、「PINコード入力による接続」を選べばよい。PINコード方式は、さらに2つの設定方法に分かれている。1つはクライアント側で生成したPINコードをアクセスポイント側に登録する方法、もう1つはアクセスポイント側にあらかじめ設定されたPINコードをクライアント側に登録する方法だ。単にPINの登録管理機器(レジストラ)に、アクセスポイントを使用するか、クライアントを使用するかの違いで、設定手順に大差はない。プッシュボタン方式より設定手順は増えるが、こちらも暗号化の方式などをユーザーが意識することなく、手軽にセットアップできる。

 クライアント側で生成したPINコードをアクセスポイント側に登録する場合、「アクセスポイントに子機のPINコードを登録する」を選ぶ。すると、自動生成された整数8桁のPINコードが表示されるため、これをWebブラウザ上で操作するアクセスポイントの設定画面に入力すればよい(セットアップ中のクライアント側からアクセスポイントの設定を行うには有線LAN接続が必要)。

クライアントの設定画面から「アクセスポイントに子機のPINコードを登録する」を選ぶ(写真=左)。数字8桁のPINコードが自動生成される(写真=中央)。アクセスポイントの設定画面を開き、接続設定のメニューから「子機のPINコード登録による接続」を選び、先程のPINコードを入力する(写真=右)

 一方、アクセスポイント側にあらかじめ設定されたPINコードをクライアント側に登録する場合、「アクセスポイントのPINコード8桁を入力する」を選ぶ。本体の側面にアクセスポイント側にあらかじめ割り振られたPINコードが記載されているため、これをクライアント側の設定画面に入力する。そして、Webブラウザ上で操作するアクセスポイントの設定画面から「ソフトウェアボタンによる接続」を選択し、「セットアップスタート」ボタンをクリックすれば、設定が行われる仕組みだ。

クライアントの設定画面で「アクセスポイントのPINコード8桁を入力する」を選択し、本体側面のシールでPINコードを確認する(写真=左)。クライアントの設定画面で本体記載のPINコードを入力する(写真=中央)。アクセスポイントの設定画面を開き、接続設定のメニューから「ソフトウェアボタンによる接続」を選び、「セットアップスタート」ボタンをクリックする(写真=右)

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