GWを最強ゲーム環境で過ごしたいならショップブランドPCで決まりっ!+D Shopping バイヤーズガイド(1/2 ページ)

» 2007年04月20日 13時40分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 この時期は学業と仕事に打ち込むべきなのだろうが、それでも息抜きは“重要”なわけで、人間としてゲームをしたいというのがホンネだ。うまいことにゴールデンウィークもやってくる。そんな“良き日”をゲーム三昧で過ごすことを夢見て、今回はショップの厳選ウルトラハイエンドPCをピックアップしてみた。 ちょうどインテルからはクアッドコアの最高クロックを更新するCore 2 Extreme QX6800が発表され、片やAMDではデスクトップCPUの大幅な価格改定が行われた。至高のFPSゲームPCを目指すユーザーには今が注目の時期だ。最新FPSがグリグリ動くショップ渾身のPCをチェックしてみよう。

QX6800でブッチ切るか価格下落のAthlon 64でバランスをとるか

 発表と同時に登場したCore 2 Extreme QX6800を搭載するショップPCにまずは注目したい。2.93GHzまで高められたクロックはクアッドコアCPUの最高を更新し、デュアルコアCPUの最高クロックに追いついたことで、スレッドの多いアプリケーションではさらなる処理性能の向上が見込める。AMDのAthlon 64シリーズも、デュアルコア×2を駆動するQuad-FXプラットフォーム「Athlon 64 FX-74」で3GHzを実現している。フルATXサイズのマザーに2つの3GHz駆動CPUを搭載するため冷却がやや難しいところがあるこのプラットフォームは、自作で組むより、高いノウハウを生かしたショップPCが安心できるだろう。トリッキーなQuad-FXを選択しない場合、AMD製CPUの最上位モデルは「Athlon 64 X2」シリーズを採用したPCとなる。また、ここではピックアップしていないが、ワークステーション向けの「Opteron」「Xeon」を採用したショップブランドPCもあるので、頂点を極めたいユーザーはそちらもチェックしておきたいところだ。

マルチGPUを構築する場合にはチップセットとマザーボードをチェック

 マザーボードに載ってるチップセットは、「パーツを追加して末永く使っていきたい」というなら、拡張性を考慮して選びたい。ハイエンドPCと言っても、Intel製チップセットでは、Intel 975X採用モデルとIntel P965採用モデルが存在する。これは“CrossFire”構築の可否に関連してくるので、マザーボードの型番が公開されている場合はチップセットの種類をチェックしておきたい。NVIDIA製チップセットでも、Intelプラットフォーム向けのハイエンドチップセット「nForce 680i SLI」やAMDのQuad-FXプラットフォーム向けチップセット「nForce 680a SLI」がハイエンドクラスのショップPCでは採用されていることが多い。

現状最速はGeForce 8800シリーズだが、Windows VistaでSLIするならドライバに注意

 現在のところ、DirectX 10に対応するGPUはNVIDIAからしか登場していない。とは言ってもDirectX 10に対応したゲームタイトルは2007年の第2四半期あたりから出始めることになるだろう。ここで先取りしておくかそれともひとまず待つか、はたまたライバルAMD(ATI)の新製品を待つか。グラフィックスカード選びは難しくもありまた楽しいのが現状だ。それでも、GeForce 8800シリーズはDirectX 9環境下でも最速クラスであることに間違いはない。なお、今回ピックアップした製品では、Radeon X1000シリーズをオプションに用意するモデルが少なかった。ATIからはDirectX 10対応の新世代GPU「R600」がまもなく登場するといわれている。これを待つか待たないか。これもグラフィックスカード選びで頭を悩ます問題だ。

 ところで、Windows VistaとマルチGPUという組み合わせの環境ではドライバのバージョンに注意が必要だ。とくにNVIDIA GeForce 8800GTX/GTSのWindows Vista用ドライバ場合、NVIDIA SLIのサポートは4月半ばの段階でβ扱いになってる。ドライバを更新するときはWindows Vistaにおける安定動作とパフォーマンスのバランスをみてドライバのバージョンを選択したい。また、ドライバは随時されているので日々メーカー公式ドライバサイトのチェックが必須だ。

CrossFireやSLIを目指すならPCI Expressグラフィックス用電源コネクタをチェック

 ハイエンド構成、とくにQuad-FX環境やATIの次期GPUを狙っているユーザーが考慮しておきたいのが電源ユニットだ。GPUの高性能化に伴いその消費電力も着実に増えている。パワーゲーマーにとって電源の容量は一番の関心事だが、さらにチェックポイントをいくつか紹介しておこう。まず、Quad-FXでは最大4枚のグラフィックスカードを扱える。これを最大限いかそうと考えるのならば、PCI Expressグラフィックスカード用コネクタも4本分岐できる電源ユニットが望ましい。GeForce 8800GTXでも1枚のグラフィックスカードに2基のPCI Expressグラフィックス用電源コネクタが必要なので、NVIDIA SLIを構築すると4基のPCI Expressグラフィックス用電源コネクタが必要となる。「最高環境!」を目指すユーザーなら「PCI Express 電源4つは当たり前」と考えてもいいだろう。

 しかし、である。これはまだ噂の段階だが、ATI(AMD)の次期ウルトラハイエンドGPUでは、PCI Expressグラフィックス用電源コネクタが従来の6ピンから8ピンに変更されるとの話もある。こうなると電源ユニットが8ピンに対応しているかどうかが問題になる。最新の電源ユニットではいくつかの製品で8ピンPCI Expressグラフィックス用電源コネクタに対応しているが、今回ピックアップしたPCの多くはまだ6ピンまでしか対応していない。仮に電源ユニットの載せ替えで対応しようとした場合、最近の大容量電源ユニットの多くが奥行きの長いロングタイプであるため、これを搭載できるスペースがPCケースにあるのかといったことも考慮しなければならないだろう。いくつかのショップブランドPCでは、ケースや搭載する電源ユニットのメーカーと型番も明らかにしている。こうしたカタログデータから、将来のアップグレードに対応できるか否かも予想できるので、参考にされたい。

最初から“Ultimate”を選べるショップブランドPCはえらい

 パーツを取り扱うショップブランドPCだけあって、OSの有無選択やDSP版バンドルが一般的だ。DSP版ということで、Windows VistaやWindows XPの各グレードが選択できる。とくにメーカー製PCではなかなか選択肢のないWindows Vista Ultimateも、ショップブランドPCなら選択できて当たり前、……だが、ショップによってはOSの取り扱いに若干の違いがある。これは64ビット版の取り扱いで顕著だ。実際のところ、ゲームにフォーカスすれば64ビット版である必然性はそれほどない。しかし、ワークステーションに導入する場合や高品位画像の編集などで4Gバイトを超える大容量メモリを必要する場合には逆にここがチェック項目となる。

HDDは1万rpmドライブが人気。ただし、ショップのクセに注意が必要

 超ウルトラハイエンドPCで人気のHDDはWestern DigitalのRaptorシリーズだ。1万rpmの超高速回転ドライブがパフォーマンス命のユーザーに支持されている。ただし、7200rpmのHDDと比較すると容量が少ないため、多くの製品では、システムドライブ用と割り切るか、あるいは2台のRaptorを組み合わせ(場合によってはユーザー側でRAIDを構築する必要もあり)ている。なお、ショップによってHDDの選択の方法が異なるので注意しておきたい。例えばあるショップではシングル構成、2台構成を含めて一覧にしている場合もあるし、あるショップでは2台めのHDDを別項目として記載していることがある。多くのショップでは、メールによる購入相談や見積もり対応をしているため、不明な点は遠慮せずに確認をとるべきだろう。

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