COMPUTEX TAIPEIのHall 2で大規模ブースを構える大手PCパーツベンダーは確かに看板役者であるけれど、忘れちゃいけない名脇役といえば、種々雑多な「小間物」ブースの面々だろう。毎度毎度、驚かされる小物たちも今年はだいぶおとなしくなってきた。しかし、数は少ないながらも「おおっと、これはOKですかっ」なブツを発見。ここでは、余計な解説や講釈は抜きにして、見ため勝負でいってみよう。
POLO TECHの「STIRING COOLER」 あの、“スターリングエンジン”を応用したチップクーラーだそうな。スターリングエンジンを応用するとスターリングクーラーになることは知られているが、これは、そういうことではなくて、チップが発熱→その熱でエンジンが動き出す→ピストンの往復運動を回転運動に変換→回転運動をギアで伝えてファンをまわす→ヒートシンクからヒートパイプを経て熱を誘導されたフィンにファンで風を送って放熱、という仕掛けだ。なんとなく、日本の廻り燈籠を思い浮かべてしまうところ。
展示では統合型チップセットにクーラーが取り付けてあったが、3DMark05が走ってチップが熱くなるとスターリングエンジンのピストンがピョコピョコ動いてファンが回転し、3DMark05を終了させて発熱が収まるとピントンがとまってファンも回転を止める。電力要らずでエコロジーなチップファン。スターリングエンジンが駆動するファンの回転はいたって穏やかで冷却効果に疑問が残るが、とにかく見ためではどんなチップクーラーにも負けていない。
Thermalrightはサイドパネルと天面パネルをヒートシンクで覆った、ごついフルタワーPCケースを展示。価格は500ドル前後で来月出荷予定と彼らはいたって本気だ。ケースを開けるとたくさんのヒートパイプでサイドパネルのヒートシンクとつながったCPUジャケットの異様な姿が目に飛び込んでくる(まるでクモの化け物……)。ヒートパイプとつながっているだけあって、位置決めに苦労しそうだ。
Thermalrightは、Xbox360とプレイステーション 3のための外付け水冷ユニットを展示しており、どちらも来月出荷の予定。価格もともに150ドルとこちらもいたって本気。
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