見た目は変わった、中身はどうだ!?――新型MOVIE COWBOY「DC-MC35UL3」を最速で試すFTP対応でおじいちゃんも幸せ(3/3 ページ)

» 2007年06月29日 13時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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対応フォーマットが拡充

 UL2からUL3への変化をかいつまんでいえば、HDMIのサポート、プロトコルの多様化、Serial ATAへの対応、といったところだ。HDMIによる映像は非常に美しく、ハイビジョン映像であればまさに「静止画クオリティの動画」を楽しむことができる。もちろん、そのためにはハイビジョン用フォーマットの対応が必要なわけだが、これはすでにUL2でも対応済みだ。

 前述したとおり、UL3のデコーダチップはSigma DesignsのEM8621Lで、UL2から変わっていない。そのため、実質的には対応可能なフォーマットに違いはなく、両者ともMPEG1/2/4、WMV9、DivX、XviD、DVD-ISOなどをサポートしている。

 ただし、UL3ではファームウェアのアップデートによってBlu-rayのm2ts、HD-DVDのevoに対応することがすでに表明されている。UL2にも対応する可能性がないわけではないが、同社にファームアップの予定を問い合わせたところ、「現状、UL2の対応は予定はない」とコメントしており、望みは薄そうだ。

 プロトコルの切り替えは設定画面で行うが、ここでの操作は多少ステップ数が多く、面倒な作業だ。特にIPアドレスやパスワードをリモコンで入力するのはかなり骨が折れる作業であり、一度利用プロトコルを決めてしまえばほとんど変更することはないだろう。家庭内で使用するのであればSAMBAかUPnPのどちらかだと思われるが、UPnPの文字化けが解消するまでは実質的にはいままでと同じく、SAMBAということになりそうだ。

新規ユーザーは買い、既存ユーザーもFTP対応は魅力

UL2/UL3の比較表

 新規ユーザーにとっては、それ以外の選択肢がないこともあり、購入して失敗するということはなさそうだ。すでに既存モデルを持っている人は、MPEG-1/2、DVD-ISOのネットワーク経由での再生やワイド画面/ハイビジョンにも対応していない「DC-MC35UL」「DC-MC35UL/N」を使用しており、かつハイビジョンTVをすでに所有している、あるいは購入予定が見えている場合には、購入をお勧めする。

 問題はDC-MC35UL2のユーザーだが、少なくともm2tsやevoの対応ファームがUL3用に発表され、UL2用には出ないことが公式に明らかになってから再度検討してもいいかもしれない。もっとも、たとえUL2ユーザーであっても、随時更新されている孫のビデオを見たくてたまらないおじいちゃんやおばあちゃんには非常に魅力的な製品だ。

 MOVIE COWBOYは、DC-MC35ULから数えて4代目ということもあり、ずいぶんこなれた印象がある。また、進むべき方向性の認識もきわめて明解だ。どうやら今回のUL3も値崩れが期待できない人気製品となりそうだ。

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