レビュー
» 2007年06月29日 13時00分 公開

FTP対応でおじいちゃんも幸せ:見た目は変わった、中身はどうだ!?――新型MOVIE COWBOY「DC-MC35UL3」を最速で試す (1/3)

ハンファ・ジャパンから新型MOVIE COWBOY「DC-MC35UL3」が登場する。前モデルのDC-MC35UL2が人気商品のまま値崩れすることなく生産終了となり、新モデルに期待していたユーザも多いはず。最速レビューをお届けしよう。

[瓜生聖,ITmedia]

MOVIE COWBOYシリーズのおさらい

DC-MC35UL3

 MOVIE COWBOYとはハンファ・ジャパンの「DIGITAL COWBOY」ブランドで展開しているメディアプレーヤーキットだ。2.5インチHDDを内蔵できる「DC-MC25U」シリーズ、3.5インチHDDを内蔵でき、ネットワーク経由での再生も可能な「DC-MC35UL」シリーズ、そして5インチベイを搭載し、光学ドライブも内蔵できる「DC-MC50U2」の3つのタイプに分類できる。このうち、現行製品はDC-MC50U2のみだが、スペック的には「DC-MC35UL2」も十分現行機種に匹敵するポテンシャルを持つ。

 その人気の秘密は、MPEG1/2/4、DivX、WMV、DVD-ISOといった現在主流のフォーマットをほぼ網羅しているうえに、WMV HD、DivX HD、MPEG-2 TSなどのハイビジョン映像もサポートし、さらにそれらすべてをネットワーク経由でも再生可能であるところだ。プロトコルにはWindows標準のファイル共有を利用するため、メディアプレーヤーにありがちだった「PC側でサーバソフトを走らせておく」必要もなく、サーバを選ばない。最近安価な製品が増えてきたNASキットを利用することもできる。

 なお、内蔵するHDD上にシステム領域などがあるわけではないので、内蔵HDDは必須ではない。もともとファンレスなので静音性は高いが、HDDを内蔵しなければ駆動部分がなくなるため、無音で運用することも可能だ。

 一方、MOVIE COWBOY内蔵のHDDはネットワーク経由で利用できるほか、USBで直接PCにつないでマスストレージクラスとしても使える。このように「ありそう」な機能を、きっちりと実現した製品であるからこそ、高い人気を誇ってきたシリーズだと言えるだろう。

 そして今回登場したのが、3.5インチHDDを内蔵するDC-MC35ULシリーズのDC-MC35UL3だ。DC-MC35UL3(以下、UL3)はDC-MC35UL2(以下、UL2)と同じデコーダチップ、Sigma Designs製「EM8621L」を採用しており、心臓部は同じ。また、UL2がすでに生産終了であることから、UL3がUL2の置き換え製品となることは確実だ。実売価格もほぼ同じと見られるが、はたしてどこがどう変わったのか。新規ユーザだけでなく、既存シリーズのユーザーにとっても買い替える価値のある製品なのか。さっそく検証していこう。

外付けHDDっぽい筐体になり、HDMIを装備

 UL3を一目見てわかるのが筐体デザインの大きな変化だ。いままで変更らしい変更のなかった既存のDC-MC35ULシリーズからはがらりと変わり、ほっそりとして丸みを帯びた、外付けHDDケースに似た筐体になっている。UL2は奥行が短く、高さのある筐体だったが、UL3は高さが低く、奥行きの長い筐体になった。全体的に丸みのあるデザインで、ACアダプタもそれに合わせた形状になっている。

写真は左からUL3の正面/側面/背面。丸みを帯びた奥行の長いデザインは外付けHDDを想起させる

 この筐体の変化には背面のインタフェースレイアウトの変更によるところも大きい。UL2では横3列×縦2段に配置されたコンポーネント出力、コンポジットビデオ出力、アナログ音声出力をはじめとして、ところ狭しとコネクタが並んでいた。そのため、これ以上背面の面積を狭くすることは難しい状態だった。

 これに対してコンポーネントとコンポジットに多極ミニプラグを採用したUL3の背面は非常にすっきりとしている。これはDC-MC25Uシリーズで採用されているものと同様に、専用ケーブルで3分岐している。そのほか、DVIの代わりにHDMIが搭載され、USBポートが2つに増えた。

UL3(左)とUL2(右)の本体サイズ比較。UL2に比べてかなり細面になった。横から見ると高さが低くなり、奥行きが伸びたことが分かる。一見、背面のインタフェースの数が減ったように見えるが、実は増えている

 独立したRCA端子を搭載していたUL2に比べると、ミニプラグに3つの信号を乗せるアナログ系の出力品質はやや低下していると思われる。この変化はハイビジョンへの比重が大きくなってきたことを意味しているのだろう。いまはHDMIに対応したTVを持っていないが、北京五輪までには購入しよう、と考えるユーザーの当座しのぎ、といったニュアンスを感じる。HDMIでの接続はデジタル接続による劣化のない映像・音声が楽しめるほか、音声・映像が1本ですむというメリットもあり、今後の主力インタフェースになるのは間違いなさそうだ。

 前面の操作系もUL2の円周上に操作ボタンを並べたスタイルから一転して小さめのボタンが縦に並ぶレイアウトに改められた。もっとも、本体のボタンで直接操作することはほとんどなく、もっぱらリモコンからの操作になる。リモコンはUL2から変更はなく、UL3のリモコンでUL2を操作することもできた。逆に言えば、同じ場所で両モデルを併用するのは難しそうだ。

 そのほか、内蔵HDDインタフェースについても、UL2まではIDEだけだったが、UL3ではSerial ATAがサポートされた。余っているHDDはIDE、新規に購入するならSerial ATA、といういまの情勢が正しく反映された改良点と言える。

UL3背面の拡大。RCA6つ分がミニプラグ2つに、DVIがHDMIになったことが面積減少に大きく影響しているようだ。USB miniコネクタを標準サイズにしてもいいくらいの余裕がある(写真=左)。コンポーネントとコンポジットの専用変換ケーブル(写真=中央)。リモコンはUL2から変化はなく、UL3とUL2を同じ場所で併用すると両方反応してしまう(写真=右)
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