インタフェースに関しては、2基のUSB 2.0や4ピンのIEEE1394、ExpressCard/54スロット、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード共用のメモリカードスロットなどを備えており、モバイルノートPCとしては十分な装備と言える。ネットワーク機能も100BASE-TXの有線LAN、ドラフト11nの無線LAN(IEEE802.11a/g/bも選択可)、Bluetooth 2.0をそろえているため、不満はない。
USB 2.0ポートはボディの左右に1基ずつ割り振られているので、周辺機器を接続しやすい。ただし、右側面のUSBポートはすぐ上にDVD±RWドライブがあるため、光学メディアと干渉しないように注意が必要だ。また、PCカードスロットとメモリカードスロットにはダミーカードを使用しているが、PCカードスロットのダミーカードが本体から少しはみ出しているのは気になった。
一方、2人同時に音楽を楽しめる2基のヘッドフォン出力やHDMI出力も用意するなど、個人ユースで楽しむための機能に配慮しているのは見逃せない。XPS M1330はBlu-ray DiscドライブやHD DVDドライブなどは選択できないため、HDMI出力を最大限に生かせないのは惜しいが、リビングの液晶TVなどに手軽につないで、PC内の映像コンテンツを楽しめるのは魅力的だ。もちろん、アナログRGB出力用のD-Sub端子も装備している。
13.3インチワイド液晶ディスプレイは、表面に光沢処理を施したTrueLife液晶だ。1280×800ドットの解像度に対応しており、デスクトップ右端にWindowsサイドバーを表示しても作業領域が狭くならない。今回入手した機材は、白色LEDバックライトを搭載していたため、明るさは十分だった。また、モバイルノートPCに搭載されるTN方式の液晶パネルにしては視野角も広いほうで、液晶ディスプレイのチルト角度を厳密に調整しなくても視認性に問題はない。ただし、光沢液晶ということで外光の映り込みが結構あるほか、発色は控えめな印象だ。
キーボードについては、約19ミリ(ファンクションキーは約17ミリ)のキーピッチと、約2.5ミリのキーストロークを確保している(いずれも実測値)。本体サイズは幅が318ミリと余裕があるため、アルファベットキーは縦18ミリ/横18.5ミリ、ファンクションキーは縦12ミリ/横16ミリ、スペースバーは横75ミリと無理のない大きさだ。
EnterとBack spaceの右隣にHome、Page Up、Page Dnが並んだ配列はタイプミスを誘うが、EnterとBack spaceの右側には4ミリほどのスペースが設けられているため、慣れればタッチタイプも問題ないだろう。キータッチは柔らかすぎず、適度なクリック感があり、キー入力時に全体がたわむこともない。総じて、キーボードユニットはしっかりした作りだ。
キーボードの上部には、電源、光学メディアのイジェクト、AVコントロール、音量調整などの操作ボタンが並ぶ。AVコントロールや音量調整のボタンはタッチセンサー式で高級感を演出しているが、少し押しにくかった。タッチパッドはシンプルな2ボタン式を採用する。Synaptics製ドライバが搭載されており、タッチパッドの隅をなぞることで、上下/左右のスクロールが可能だ。
静音性に関しては、通常時はかなり静かだが、システムに負荷をかけると背面の排気口から風切り音が発生する。エアコンやTVの近くで作業している場合は気にならないが、静粛な場所では少し耳障りに感じるかもしれない。
また、室温26度の屋内で長時間使用したところ、パームレストの左手周辺部は34〜35度程度、タッチパッド周辺部は38度程度まで温度が上昇し、手にじんわりと発熱が伝わってきた。底面はExpressCardスロットがある手前の部分が39〜40度と熱くなるため、膝の上に置いて使い続けるのはやめたほうがよいだろう。
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