待っていたぜ!DDR2対応電撃マザー──ASUS「Blitz Formula(Special Edition)」イマドキのイタモノ(1/3 ページ)

» 2007年09月12日 20時30分 公開
[寺崎基生,ITmedia]

Intel P35 Express搭載の新世代ハイエンドマザー

DDR2に対応した「Blitz Formula Special Edition」は、CrossLinxが搭載された“3チップ”レイアウトのおかげで、重厚な印象をユーザーに与える

 「Blitz」シリーズは、6月に開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2007と、それに先立って日本で行われたプレビュー説明会で姿を現したASUSの新しいマザーボードラインアップだ。このシリーズには、DDR3メモリに対応する「Blitz Extreme」とDDR2メモリに対応する「Blitz Formula」の2モデルで構成されている。Blitz Extremeはすでに8月から日本でも出荷されていたが、今回紹介するDDR2メモリに対応するBlitz Formulaも、まもなく出荷が開始される予定だ。DDR3メモリの価格を考えると、多くにユーザーにとってBlitzシリーズの本命は“Formula”といえるかもしれない。

 先ほども述べたように、BlitzシリーズはCOMPUTEX TAIPEI 2007と、日本で行われたプレビューイベントでサンプルが展示されていたが、その展示サンプルで確認できたBlitz ExtremeとBlitz Formulaの違いは、チップセットクーラーユニットが“Formula”では通常のヒートシンクであったのに対して、“Extreme”では水冷機構を組み込んだ「Fusion Block」のために、クーラントチューブの接続口を設けたジャケットをノースブリッジに載せていた点だった。

 ところが、今回入手した評価用のBlitz FormulaにもBlitz Extremeと同じ水冷用のジャケットが実装されており、マザーボードの名称も「Blitz Formula」から「Blitz Formula (Special Edition)」に変更されている。ASUSに確認したところ、国内で出荷されるFormulaはこの“Special Edition”のみとなる予定だ。

 「Blitz Formula (Speial Editon)」(以下、Blitz Formula SE)は、Intel P35 ExpressとICH9Rチップセットを搭載したLGA775マザーボードで、45ナノメートルプロセスルールを採用するインテルの次期マルチコアCPU「Penryn」(開発コード名)にも対応する。

 マザーボードを見ると、2本あるPCI Express x16スロットの間に、ノースブリッジともサウスブリッジとも異なる大きめのチップが配置されていることに気が付く。これが後述する「CrossLinx」を実現するために用意された専用のチップだ。

 先ほど述べたFusion Blockの導入によって、Blitz Formula SEのノースブリッジにも水冷用ジャケットが載せられているが、ASUSによると、Blitz Formula SEの運用において水冷システムが必須というわけではなく、空冷のままでも十分な冷却能力を持っているとの説明があった。おかげで、水冷ユニットを購入(水冷用のタンクやポンプ、クーラントチューブはマザーボードのパッケージに付属していないため、ユーザーが別途購入する必要がある)するための追加支出を抑えたいユーザーでもBlitz Formula SEを安心して使えることになる。

 チップセットと電源ジェネレータの放熱を空冷に依存する場合、チップセットで発生した熱はCPUソケットを囲うヒートシンクにヒートパイプで誘導され、CPUクーラーのファンで強制的に排熱する仕組みになっている。しかし、CPUクーラーに水冷ユニットを導入した場合、この仕掛けが機能しなくなってしまう。そのため、チップセットと電源ジェネレータで発生した熱も水冷で放熱しようというのがFusionBlockの目的である。そのため、CPUクーラーに空冷ユニットを使っているときは、チップセットに水冷ユニットを導入せずとも十分な放熱ができるとASUSでは説明している。

ノースブリッジ、サウスブリッジ、そしてCrossLinxチップは、ヒートシンク同士がヒートパイプで接続され、電源レギュレータのヒートシンクに熱が誘導される仕組みになっている
Blitz上位モデルの“Extreme”で採用されていた水冷の「Fusion Block」が“Formula”でも導入されたため、ノースブリッジには水冷用ジャケットが取り付けられている

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