PCの地デジ録画をもっとリッチに―「VAIO type L VGC-LT80DB」実力診断壁掛けできる“大型ボードPC”(3/4 ページ)

» 2007年10月16日 15時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

地デジにも対応した「VAIO Video Explorer」で録画番組を一括管理

Windows Media Centerにもデジタル放送の項目が用意されるが、これはTV Enhance for VAIOの各機能を呼び出すためのランチャーだ

 既に触れた通り、地上デジタル/アナログ放送はそれぞれの視聴/録画ソフトが異なる。Windows Media Centerには「デジタルテレビ」という項目も準備されているが、これは単にTV Enhance for VAIOの各機能を呼び出すためのランチャーに過ぎない。ここまでだと、ソニー以外のソフトにTV機能を頼っているように見えなくもないが、さすがにVAIOがそれで済ますわけはない。

 VAIOとしての味付けは、オリジナルソフトの「VAIO Video Explorer」が引き受けている。VAIO Video Explorerはデジタル/アナログ放送の録画番組を一括管理でき、さまざまな分類方法による一覧表示が行える。マウスでの操作が前提になるが、それぞれの視聴/録画ソフトよりも圧倒的に一覧性が高いだけでもかなり便利だ。

 また、キーワード設定によるアナログ放送の自動録画機能「おまかせ・まる録」も本ソフトが可能としている。録画された番組は自動的にチャンネル別やジャンル別にフォルダに整理されるので、視聴したい番組を手軽に探し出すことが可能だ。なお、インターネット上のEPGサービスである「テレビ王国」の機能を利用するためにはインターネットの常時接続環境が必要だが、これは今となっては問題はならないだろう。

録画番組を一括管理するVAIO Video Explorerは、マウス操作を前提とした2フィートGUIを採用する。録画した番組は、左側のツリー上メニューから、チャンネル別、ジャンル別などの一覧表示が可能(写真=左)。地上デジタル放送の録画番組は赤のアイコン、アナログ放送の録画番組には青のアイコンが付加される。チャンネル別の表示では、デジタル/アナログ問わず、同じチャンネルとして扱われる。地上デジタル放送の録画番組はサムネイルが表示されない。設定した条件にマッチするアナログ放送の番組を自動録画する「おまかせ・まる録」機能もサポートしている(写真=右)。これはWebサイトの「テレビ王国」が提供するリモート予約機能を利用したものだ

 録画番組の再生については、地上デジタル放送はTV Enhance for VAIOが起動、アナログ放送は「Emotional Player」が起動と、再生ソフトがそれぞれ異なる。しかし、リモコンを使用する限り、操作性の違いは特に感じない。もっとも、TV Enhance for VAIOに関しては前述の通り、再生開始まで待たされるのが気になるし、機能面での制約も多い。

 VAIO Video Explorerは、番組の録画後にインターネットから本編やCMの詳しい内容をメタデータとして取得し、自動的に解析して分類する機能を備えているが、秋冬モデルでは初めて地上デジタル放送にも対応した。メタデータの取得は、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、山梨、栃木、群馬のCATVを除く主要キー局に対応し、そのほかの地域に関しては順次拡大していく予定だ。

 ただし、地上デジタル放送の録画において取得できるメタデータの内容は、番組の詳細情報のみで、CMの詳細情報(製品名、出演者、BGMなど)はアナログ放送のみの対応となっている。また、地上デジタル放送の録画番組については、著作権保護の関係からかサムネイルが表示されないほか、本編のみ再生、CMのみ再生といった機能が使えない。一方、アナログ放送再生用のEmotional Playerでは、録画番組のテロップを一覧表示して再生部分を選択したり、スポーツ中継などのダイジェスト再生を行うことも可能だ。

 とはいえ、地上デジタル放送の録画番組であってもカタログビュー機能を利用することで、番組の進行内容を時系列で確認できたり、番組内で紹介された店舗や製品などの詳細な情報を一覧できるのは見逃せない。「この間録画した番組で見たお店って、何て名前だったっけ、そもそもどの番組で見たのか思い出せなくなってしまった」といった場合に重宝するだろう。

アナログ放送の録画番組では「本編のみ」「CMのみ」といった再生が可能(写真=左)。地上デジタル放送の録画番組は、本編やCMだけの再生に対応していない(写真=右)

カタログビュー機能を使うと、詳細な文字情報による番組の流れが時系列で表示され、録画した番組の内容を細かくチェックできる(写真=左)。これにより、情報番組などはとりあえず録画しておいて、カタログビュー機能で内容を確認してから番組を見るか見ないか判断する、といった使い方が可能になる。番組やCM(CMはアナログ放送のみ)のメタデータを解析し、関連する店舗や製品情報をインターネットからピックアップして一覧表示してくれる機能は、さまざまな場面で役立ちそうだ(写真=中央、右)

液晶一体型PCとしては出色のパフォーマンス

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Core 2 Duo T7500(2.2GHz)やGeForce 8400M GTの搭載で期待されるパフォーマンスは、おなじみのベンチマークテストプログラムでチェックした。ノートPC向けのコンポーネントを基本的に使用しているものの、HDDが3.5インチということもあってPCMark05のスコアは5000を突破。Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは4.5だが、サブスコアで5を切るのはメモリの4.5のみで、PCとしてのトータルパフォーマンスはかなり高いことが分かる。

 3DMark06は標準的な解像度である1280×1024ドット(SXGA)をディスプレイドライバがサポートしていないため、1280×800ドット(WXGA)と1680×1050ドット(WSXGA+)の少々変則的な2つの解像度で実行したが、前者では2500を超えるスコアを記録。3DMark06のスコアの評価は難しいが、グラフィックスが相当ヘビーなゲームソフトでない限り、不満なく楽しめるだろう。この点はFFXIベンチが高解像度でも4500台の「とてとて」とかなりの高スコアであることからも推測できる。

 液晶一体型PCはチップセット内蔵グラフィックスの採用が多く、CPUにも余りコストをかけない製品が多いが、こうした中でVGC-LT80DBは出色のパフォーマンスと言える。もちろん、type Lのラインアップでもチップセット内蔵グラフィックス機能を採用した製品の方が多かったりもするのだが、VGC-LT80DBはハイエンドモデルらしい差異化が見られる。

左から、PCMark05、3DMark06、FINAL FANTASY XI オフィシャルベンチマークテスト3のテスト結果

 なお、各種ベンチマークテストの実行中でCPUを100%使い切るような状況でも動作音はほとんど気にならず、静音性も極めて高かった点を追記しておく。放熱は2個の内蔵ファンで行われ、排気口は本体上部に配置されているが、TV視聴時に耳障りな風切り音が聞こえるようなことはなかった。ノートPC向けのコンポーネントを積極的に利用したことは、価格にも跳ね返っているが、省スペース性や静音性を確保しているのは大きなメリットと言える。

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