パフォーマンスの評価は、先日掲載したGeForce 8800 GTのレビューと同様、DirectX 10を考慮してWindows Vista環境で行う。用いるベンチマークテストの種類もGeForce 8800 GTのレビューと共通だが、筆者の環境では「LOST PLANET EXTREME CONDITION」が起動しなかったため、今回は使っていない。
また、GeForce 8800 GTのレビューでは、アンチエイリアスと異方性フィルタリングを設定したUnrealTornament3だが、もともと、このゲームタイトルは独自のエンジンを使っているため、アンチエイリアスが外部から適用できない。ただ、DirectX 10環境でGeForce 8シリーズを使用しているときに限って、実行ファイルの名前を変えることでForceWareからアンチエイリアスと異方性フィルタリングの設定を行えるが、Catalystではそのような方法が提供されていないため、今回のUnrealTornament3ベンチマークテストでは、解像度だけを変更して測定している。
通常、“イマイタ”のグラフィックスカードレビューでは、解像度とアンチエイリアス、異方性フィルタリング設定を変えることで負荷条件を変化させている。しかしDircetX 10世代のゲームベンチでは、アンチエイリアスや異方性フィルタリングを有効にしたとたん、ハイエンドGPUでも動作が重くなってしまい、ベンチマークテストに要する時間がとても長くなる傾向にある。特に、グラフィックスメモリの容量が512Mバイト以下の場合、フィルタリングを有効にしたとたん、いきなりパフォーマンスが低くなってしまうケースが頻発した。
そこで、今回のレビューでは、基本的にフィルタリング設定を無効にし、その代わりに、DirectX 9設定とDirectX 10設定とに切り替えた場合とで負荷条件を切り替えて測定を行っている。
GeForce 8800 GTのレビューでは、NVIDIA SLIの構築を考慮して、マザーボードにnForce 680i SLIチップセットを搭載した製品を使っていた。同様に、今回は、(別記事で紹介する)CrossFireの構築を考慮し、Intel X38 Expressチップセットを搭載したマザーボードとしてMSIの「X38 Diamond」をテスト環境で使うことにした。Intel X38 Expressマザーの導入にともなって、メモリもDDR3-1066MHzを組み込んでいる。そのほかの評価用システム構成パーツはCPU、HDDとも従来のままとした。
ドライバは、GeForce 8シリーズに対してはForceWare 169.04β版を、Radeonファミリーには、AMDから提供された評価用のCatalyst 8.43をそれぞれ適用している。ちなみに、GeForce 8800 GTのレビューで遭遇した、Catalyst 7.10適用時に一部のゲームで解像度が選択できなかった問題は、今回のCatalystで解決している。
ベンチマークシステム環境 | 採用したパーツ |
---|---|
CPU | Core 2 Extreme QX6700(動作クロック2.66GHz) |
マザーボード | MSI「X38 DIAMOND」(Intel X38 Express) |
メモリ | DDR3-1066MHz/1Gバイト×2ch |
HDD | ST3160023AS |
OS | Windows Vista Ultimate 32ビット版 |
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