“自作PCの理想”をサイコムの「GZ」に見た(2/2 ページ)

» 2007年11月21日 17時30分 公開
[兼子忍,ITmedia]
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死角のないパフォーマンス――ベンチマークテストで検証

 今回は定番ベンチマークテストのPCMark05、3DMark06、Final Fanasy オフィシャルベンチマークテストVer.3(Vana'diel Bench 3/以下、FFベンチ)、Windows エクスペリエンス インデックスに加えて、3Dゲームソフト「F.E.A.R」のTest Settingsと、動画ファイルのコンバートに要した時間も計測している。

 それでは、PCの総合性能を測るPCMark05とWindows エクスペリエンス インデックスの結果から見ていこう。PCMark05は総合スコアにあたるPCMarksが7216と非常に優秀な結果を叩き出した。各テストの結果を見ると、CPUスコアが7675、Graphicsスコアが7528という好成績を残しており、Core 2 QuadとGeForce 8600 GTSの組み合わせで、たいていの用途に対応できることを示している。

 Windows エクスペリエンス インデックスの結果も傾向は同じで、プロセッサとグラフィックスのサブスコアがともに最高の5.9をマークした。サブスコアの中から最も低い値をピックアップした基本スコアも5.4に達することから、Windows Vistaを利用するうえでパフォーマンスに不備を感じる要素は皆無といっていいだろう。

Windows エクスペリエンス インデックス(画面=左)。PCMark05(画面=中央)。

 一方、動画ファイルのコンバートにはTMPGEnc 4.0 Expressを用いて、地上アナログ放送を録画した10分間のMPEG2ファイル(8Mbps VBR、640×480ドット)をWMV9 Advanced Profile(1パスCBR)に変換し、それに要した時間を実測した。結果は9分23秒と、実再生時間を若干ながら下回っており、MPEG2で録画した番組を保存用に再圧縮するといった使い方も十分に現実的といえる。

 続いてグラフィックス性能に関わるテストの結果をチェックしよう。3DMark06のスコアは、1024×768ドット時で7416、1280×1024ドット時で5939となった。FFベンチの結果も低解像度モードが9018、高解像度モードが6612をマークし、高解像度モードでもストレスなくゲームを楽しむことができることを示している。

 F.E.A.RのTest Settingsは、すべての項目を最高の設定にした状態で、解像度を1024×768ドット、1152×864ドット、1600×1200ドットに変更して計測した。結果を見ると、1152×864ドット以下では25FPSを下回るシーンは0%で、エフェクトを最高に設定した状態でも快適にプレイできることが確認できた。ただし、1600×1200ドットでは25FPSを下回るシーンが全体の半分近くあり、さすがにSoft Shadowなどの処理が重い効果は、オフにするなどの工夫が必要になりそうだ。

3DMark06(画面=左)。FFベンチ(画面=中央)。F.E.A.R(画面=右)


 評価機の価格は、OSのWindows Vista Ultimate(DSP版)を含めて17万円ほど。付属ソフトウェアがライティングソフトなど最小限に限られるとはいえ、Core 2 Quadと高性能グラフィックスカードを搭載したマシンとしては安価といえる範囲だ。また、CPUとグラフィックスカードをダウングレードし、OSをWindows Vista Home Premiumに変更すれば、10万円台前半でもメインマシンとして快適に使える構成で購入できる。

 やや大柄なミドルタワーケースは広めの設置スペースを必要とするが、パーツにこだわりながらBTOを組み、購入後も自分でマシンを拡張しつつ、できるだけ長く使いたいユーザーにとっては、新ケースの採用でさらに魅力を増した「GZ 1000P35」は是非とも検討したい1台だ。

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