インタビュー
» 2007年11月23日 16時46分 公開

“最高のデスクトップPC”を実現する鍵――「GIGABYTE EAGLES」製品担当者インタビュー (1/2)

台湾GIGABYTEが開発したハイエンドデスクトップPC「GIGABYTE EAGLES」は、独自のオーバークロック技術や液体冷却システムなど見どころが多い。製品担当者に話を聞いた。

[後藤治,ITmedia]

「最高の性能を持つハイエンドPC」

 台湾GIGABYTEは11月22日、オーバークロック技術を搭載したデスクトップPC「GIGABYTE EAGLES」を発表した。国内では九十九電機が独占販売を行い、サポート業務はマスタードギガが担当する。

 GIGABYTE EAGLESは、独自の「Turbo Key」技術によりCPUのクロックを20%引き上げた状態で利用できるのが特徴。最上位モデルは、45ナノメートルプロセスルールを導入した最新CPU「Core 2 Extreme QX9650」(3.0GHz)を3.6GHzにオーバークロックし、ATI RADEON HD 2900 XTのCrossFireや、10000rpmのSerial ATA HDDをストライピングで利用するなど“最高の性能”を追求した構成になっている。また、CPUとノースブリッジの排熱に専用の液体冷却システムを搭載しているのも目を引く(ラインアップは価格は既報の通り)。

写真は左から、マスタードギガの代表取締役社長リン・ホン ユー氏、GIGABYTE会長イェー・ペイ チェン氏、九十九電機代表取締役社長鈴木淳一氏、GIGABYTE PCシステムビジネスユニット事業部長ホン・ウェン チー氏、同プロダクトマネージャーのリー・ジュー ロン氏

 同日都内で行われた発表会の冒頭で、九十九電機代表取締役社長の鈴木淳一氏は、「GIGABYTEは世界でもトップクラスのベンダーだが、昨年11月から九十九電機で同社製ノートPCの取り扱いを開始するなど、いままで良好な関係を培ってきた」とパートナーを紹介し、「そして1年後、満を持して“本命”のハイエンドデスクトップを投入することになった。パソコン業界は水平分業が発達しているので、(製品を)差別化しにくいと言われるが、そんなことはない。これ(GIGABYTE EAGLES)を見て、こんなにすばらしいものができるのだということを知ってほしい」と述べた。

 また、来日したGIGABYTE会長のイェー・ペイ チェン氏は、3社の協力で実現した今回の製品について「GIGABYTE EAGLESは最先端の技術を結集した最高の性能を持つハイエンドPC。一時代を画する意義を持つ製品だと思う」と自信を持って紹介した。

ケースはアルミ製で、開閉式のフロントマスクは270度まで回転する。3.5インチオープンベイは最上段にあり、その下に5インチベイが4段続く(写真=左/中央)。本体上面に電源ボタンとスピーカー、マイク、USB 2.0×2、IEEE1394(6ピン)、eSATAポートがある(写真=右)

最上位モデルのG-E900JはATI RADEON HD 2900 XT(GV-RX29T512VH-B)のCrossFire構成。ツールフリー構造のように見えるがネジどめされていた(写真=左)。3.5インチシャドウベイは4基で、工具なしで換装できる。最上位モデルはウエスタンデジタルのWD1500ADFD(10000rpm/16Mバイトキャッシュ)を2台搭載していた(写真=中央)。14センチファンを搭載した800ワットの電源を搭載。(公称値)20デシベルの静音電源(写真=右)

独自のオーバークロック技術と液冷システム

Turbo Key

 「ギガバイト史上、最強のシステム」――GIGABYTE EAGLESの技術詳細について説明したGIGABYTEプロダクトマネージャー、リー・ジューロン氏は、今回の製品をそう表現する。高性能CPUをさらにオーバークロックするシステムは、GIGABYTEが開発した2つの新技術が核になっている。

 その1つはTurbo Keyと呼ばれるオーバークロック回路だ。Turbo Keyは、マザーボード上に装着される専用モジュールで、CPU、メモリ、チップセットの電圧を“最適な”パラーメータに変更するという。「ソフトウェア(BIOS)によるアプローチではユーザーに複雑なトライを要求するが、Turbo KeyはGIGABYTEのテストチームが調整した設定を簡単に利用できる」(同氏)。ただし、Turbo Keyを外すことで定格動作が可能だが、ユーザー自身がBIOSでCPUクロックを調整する機能は持たない。

Intel X38 Expressチップセットを採用した専用マザーボード(GA-TX38DUXH-GB1)上に、Turbo Keyポートが用意されている(写真=左)。このTurbo Keyの装着によって、各モデルに搭載されるCPUのクロックが20%(Core 2 Quad Q6600が2.4GHzから2.88GHz、Core 2 Duo E6850が3.0GHzから3.6GHz)高速化するという(写真=中央)。同じパーツ構成でのベンチマークテスト比較(写真=右)

 そしてもう1つの特徴は、多数のコンポーネントで構成された液体冷却システムの採用だ。同氏はこのシステムの導入について「Core 2 Extreme QX6800の設計ガイドラインでインテルは放熱ソリューションとして水冷を推奨している。また、X38のノースブリッジはCore 2 DuoのTDPの半分近い36.5ワットに達する」と述べ、「これらの冷却に多くのファンを搭載するシステムは騒音面で問題がある。液体冷却でなくては完璧に解決することはできない」と説明。「実際、液体冷却システムを採用したGIGABYTE EAGLESは、アイドル時なら図書館よりも静かだし、稼働時でも図書館と同じくらい静かだ」とコメントし、GIGABYTE EAGLESが静音性の面でも高い品質であることをアピールした。

銅製CPUクーラーやチップセットクーラー、174ミリ×113ミリの大型アルミラジエータ、12センチファン、シナノケンシ製ポンプなどで構成される液体冷却システム(写真=左)。「X38のノースブリッジのTDPはCore 2 Duoの約半分にも達する」と説明するリィー・ジューロン氏(写真=中央)。独自冷却システムの採用によって、アイドル時で35デシベル前後、稼働時で43デシベル前後を実現したという(写真=右)

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

この記事が気に入ったら
ITmedia PC USER に「いいね!」しよう