インタビュー
» 2007年12月05日 16時30分 公開

ただの“しましま”ではない:NEC Direct×NISSANのコラボPCが生まれたわけ (1/2)

異業種とのコラボPCを相次いでリリースしているNEC Direct。今回は日産自動車のコラボモデルに注目した。

[青山祐介,ITmedia]

CM限定“しましマーチ”のイメージをそのままPCにした「MARCHモデル」

 見た目が一風変わったノートPCが発売されている。NEC Directで販売中の「MARCHモデル しましま」がそれだ。12色の“しましま柄”(マルチストライプ)が新鮮なデザインは、ニッサン・マーチのキャンペーンで登場する「しましマーチ」をモチーフにしたもの。しましマーチの世界観をそのままPCにしたのが、「LaVie G タイプL スタンダード(s)MARCHモデル」だ。

LaVie GタイプL スタンダード(s)MARCHモデル(左)と、しましMARCH(右)

 10月30日からNECの直販サイトNEC Directで販売されている「LaVie G タイプLスタンダード(S)MARCHモデル しましま」。日産自動車のコンパクトカー「マーチ」が誕生から25周年を迎えるのを記念して展開中のTVCMに登場する、しましま模様のマーチと同じモチーフで彩られたコラボレーションモデルだ。NEC Directは10月22日にも日産自動車とのコラボ第1弾として「LaVie G タイプJ X-TRAIL(エクストレイル)モデル」を発売している。こういった日産自動車とのコラボレーションについて、そのコンセプトや開発のプロセスなどを、企画を担当したNEC パーソナルソリューション事業部の舟木幸子氏に聞いた。

舟木 日産自動車さんとのコラボレーションが始まったのは、単純に私たちのチームに“NISSAN”のファンが多かったのが第1の理由です。NISSANのクルマが好きな人が部内にたくさんいて、またPCの開発チームにも多かったのもあるかもしれません。そして、マーチ誕生25周年やX-TRAILのフルモデルチェンジなど、日産自動車さんのイベントがちょうど重なったというのもありますね。こうした私たちNISSANファンの思いと、日産自動車さんのイベントを仕掛けていきたいという意気込みが重なって、X-TRAILモデルやマーチモデルが生まれました。

NEC パーソナルソリューション事業部の舟木幸子氏。ハローキティモデルの仕掛け人でもある

 LaVie G タイプJ X-TRAILは、“タフ”“アウトドア”といったPCとクルマに共通のキーワードがありました。それをPCではキズにも強い「スクラッチリペア」という塗装技術で表現し、一方、クルマにも「スクラッチガードコート」という塗装が施されている。そういった点でも両者の間に親和性がありますね。

 また、X-TRAILを運転するファン層にもこのモバイルPC(LaVie G タイプJ)が合うのではないかという判断があったという。一方、今回のMARCHモデルでは、クルマのマーチが女性や幅広い層に向けた車であるということから、LaVieの中でも主力モデルにあたるLaVie G タイプL スタンダード(s)を選んだという。

舟木 今回のモデルが女性向け、また、たくさんの方々に使っていただきたいということで、PCに詳しい方だけでなくPCに詳しくない方がPCを選ぶときに、“これがNECのPCの中で一番売れている”という観点でモデルを選ぶことが多いということから、NECの中で最も実績のある製品をベースモデルに選びました

MARCHモデルのベースとなったのは、NEC Directで主力製品となる「LaVie G タイプL スタンダード(s)」だ(写真=左)。右の写真は日産自動車とのコラボモデル第1弾となった「LaVie G タイプJ X-TRAILモデル」

しましマーチは買えないが、MARCHモデルなら買える

 このMARCHモデルの最大の特徴は、12色による“しましま”模様にある。これはマーチのTVCMの中に登場する、「しましマーチ」をモチーフにしたもので、生活の中で「マーチン」を見つけると自分自身がちょっとだけ幸せになれるという世界観「マーチンライフ」において、このしましマーチは「100マーチン」程度になるようだ。

舟木 ニッサン・マーチの特徴はボディカラーが12色から選べることにあります。それぞれの色がとてもかわいくて、それを前面に打ち出しています。MARCHモデルではそんなマーチのかわいらしさをちゃんと引き出さなければならないと思いました。

 そのために、舟木氏をはじめとしたNEC Directの開発チームは何度も日産自動車に足を運び、色合わせを行ったという。特に“しましま”を構成する12色は厳密に言うとマーチのカラーバリエーションの12色とまったく同じではなく、“しましま”にしたときにきれいに見えるような配色になっている。したがって、このMARCHモデルでもPCとしてこの“しましま”を再現したときにきれいに見えるように、実車と見比べながら調色を進めていったという。

マーチのカタログとMARCHモデル(写真=左)。マーチではボディカラーを12色、シートカラーを4色から選べる(写真=中央)。ベースモデルとなる「LaVie G タイプL スタンダード(s)」のパウダーホワイトは光沢塗装が施されていたが、MARCHモデルではあえて光沢感を抑えている(写真=右)

舟木 「調色を行っていた時期には毎週のように日産自動車さんにお邪魔して、マーチの調色をしている方や、マーケティングの方とお話をしました。日産自動車側のすべての方が、これならマーチとして世に出せるというレベルにまで達するよう、詰めのときには週に2回も通って色を決めていきました。

 また、“しましま”の部分はベースモデルでは光沢塗装が施されているが、MARCHモデルでは半光沢のような表現になっている。

舟木 実はもっと光沢のある色も考えたのですが、光ってしまうと派手になってしまい、かわいくないんです。それだとマーチらしさが失われてしまうので、今回はあえて光沢を抑えた仕上げにしました。

 ちなみに、MARCHモデルのモチーフとなった「しましマーチ」は、TVCMの中やキャンペーンで東京都心を期間限定で走っていただけで、一般に販売されているモデルではない。そんな“手に入らないモデル”をあえてモチーフに選んだのにはワケがある。

 もちろん、NEC Direct側では実車と同じ12色のカラーバリエーションも考えたという。しかし、もともとPCのベースモデルにも6色のカラーバリエーションがある。また、マーチのカラーバリエーションの中にはシルバー×シルバーやホワイト×ホワイトといった、トーン違いの組み合わせというパターンもあったり、実車の色をそのままPCに持ってくるとどうしても合わない場合があったりした。そのため、マーチの“かわいい12色が選べる”という特徴を表現するのに、しましマーチが一番いいと判断したという。

舟木 しましマーチが登場する日産自動車さんのプロモーションは、“街でしましマーチを見つけたら幸せになる”というのがうたい文句です。しましマーチに実際に乗ることはできないけれど、そんな手に入らないものがPCとしてなら手に入るという点に価値があると思います。

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