基本性能とAV機能を強化した全24モデルを一挙投入――NEC「LaVie/VALUESTAR」2008年PC春モデル(1/2 ページ)

» 2008年01月08日 11時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

LaVieシリーズの特徴

ラインアップ

ハードウェア

  • 13モデル中12モデルで2Gバイトのメインメモリを標準搭載
  • 直販専用カラーだったグロスブラックを店頭販売(LaVie L LL565/LG6BK
  • ハイブリッドHDD搭載モデルがなくなる

ソフトウェア

  • 引き続き全モデルのOSにWindows Vista Home Premiumを採用
  • デジタル長時間モードを追加し従来比で約2倍の地デジ放送録画を実現
  • LL370/LGを除き特定アプリケーションの全画面表示時にLEDランプを自動で消灯する機能が追加
  • FeliCa搭載モデルでNFRMサービスに対応
  • LaVie L LL590/LGで録画したワンセグ番組が一部の携帯電話にムーブ可能に

VALUESTARシリーズの特徴

ラインアップ

ハードウェア

  • 11モデル中10モデルで2Gバイトのメインメモリを標準搭載
  • ハイブリッドHDD採用モデルがなくなる
  • セパレート型PCのVALUESTAR Lシリーズで大胆なコストダウンを実行
  • VALUESTAR L スタンダードタイプで新デザインのワイド液晶ディスプレイを採用

ソフトウェア

  • 引き続き、全モデルにWindows Vista Home Premiumを採用
  • デジタル長時間モードを追加し従来比で約2倍の地デジ放送録画を実現


Vistaの快適利用をキーワードに2GバイトのメモリとデュアルコアCPUを推進

新モデルのLaVie L LL750/LG

 年が明けたばかりの2008年1月8日、NECは個人向けPCの春モデルを発表した。店頭向けに全24モデルのPCを1月上旬から順次発売していくが、これらに加えてLaVie L LL800/KGおよびモバイルPCのLaVie J LJ750/JHおよびLJ700/JHは従来機からの継続販売となる。また、同社の直販チャンネルNEC Directでは従来通りBTOに対応したモデルが用意される。

 春モデルでは従来のラインアップを踏襲しつつ、「Windows Vistaの快適利用」をキーワードにハードウェアとソフトウェアの両面でブラッシュアップが施されている。具体的には、デュアルコアCPU搭載モデルがノートPCでは13モデル中6モデル(カラーバリエーションモデルを含む)、デスクトップPCでは11モデル中10モデル(クアッドコアCPUを含む)に搭載されたほか、2Gバイトのメインメモリを標準搭載したモデルが実に22モデルにおよび、Windows Vista Home Premiumが快適に動作するよう配慮された。細かいところでは、メモリカードスロットを搭載した全モデルでメモリースティックPRO-HGをサポートしている。

 ソフトウェアの面では、地上デジタルチューナー搭載モデル(ノートPC2モデル、デスクトップPC5モデル)で地上デジタル放送の「デジタル長時間モード」を備え、従来比で約2倍にあたるハイビジョン録画を可能にした。これはハイビジョン放送(約17Mbps)をハードウェアでリアルタイムにトランスコード(MPEG2/約8.5Mbps/データ放送や双方向データ放送は省く)することで実現したもので、2層Blu-ray Discになら最長約12時間のハイビジョン放送がムーブできるようになる。

 さらに、地デジ放送をSD画質でCPRM対応のDVD-Rメディア(DVD-VR形式)にムーブができるようになったり(従来はCPRM対応のDVD-RAMメディアのみ対応)、ワンセグ搭載モデルで録画番組を一部の携帯電話にムーブ可能になった。加えて、LaVieシリーズ(LL370/LGを除く)において、特定アプリケーション(WinDVD、Windows Media Center、Windows Media Player、SmartVision)の全画面表示時にLEDランプを自動で消灯する機能が追加されている。

ノートPCは売れ筋に新モデルを投入

 ノートPCのLavieシリーズは、フラッグシップとなる「LaVie C」を筆頭に、主力モデルの「LaVie L アドバンストタイプ」「LaVie L スタンダードタイプ」でラインアップが構成される。

 注目は新デザインのボディを採用した「LaVie L LL750/LG」だ。売れ筋となるLaVie L アドバンストタイプのエントリーに位置付けられるモデルで、やわらかな曲線を取り入れた「Simple Clean style」と呼ばれる形状や、液晶天面部分をインモールド成型したり、パームレスト面にグラデーションカラーを取り入れるなど、シンプルながら随所にこだわった仕掛けを施しているのが特徴だ。

 カラーバリエーションモデルを擁するLaVie L スタンダードタイプでは、これまで直販限定だったグロスブラックが店頭モデルで展開されるのが見どころといえるだろう。

15.4インチワイドのスーパーシャインビューEX液晶を搭載したLaVie L LL750/LG(写真=左)。秋冬モデルでは直販のNEC Direct専用カラーであったグロスブラックだが人気が高かったため、2008年春モデルから店頭で販売されるようになった(写真=中央)。店頭で展開されるLaVie L スタンダードタイプの5つのカラーバリエーション(写真=右)

スペックアップと競争力強化が中心のデスクトップPC

 一方のデスクトップPCでは、TV機能の強化が目立つ。スリムな液晶一体型PCの「VALUESTAR N」シリーズでは17インチワイド液晶搭載機にTV機能が追加されたほか、全2モデルで地上デジタル放送だけでなく地上アナログ放送に対応し、下位モデルの液晶ディスプレイが高輝度・広色度域を備えるスーパーシャインビューEX液晶に引き上げられた。

 大手メーカー製で唯一の液晶一体型となる水冷PC「VALUESTAR W」シリーズでは、優れた静音性をそのままに全モデルでデュアルコアCPUを搭載したり、外付けGPU採用モデルが従来の1モデルから2モデルに拡充するなど基本性能の強化がなされている。

 セパレート型PCでは、フルモデルチェンジを果たした「VALUESTAR L スリムタイプ」をはじめ、新しく狭額縁の19インチワイド液晶ディスプレイをセットにした「VALUESTAR L スタンダードタイプ」では大胆なコストダウンが図られ、競争力を高めているのがトピックだ。

17インチワイド液晶を採用した上位モデルにTV機能搭載モデル「VALUESTAR N VN770/LG」が追加された(写真=左)。水冷PCのVALUESTAR Wでは、22インチワイド液晶ディスプレイを備えた上位2モデルに外付けGPUが内蔵された(写真=中央)。CPUやチップセット、さらにはボディも一新した「VALUESTAR L スリムタイプ」(写真=右)

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