インテルアーキテクチャを採用したLaVie Lの上位シリーズが「LaVie L アドバンストタイプ」だ。春モデルから継続販売されていた地上デジタルチューナー/Blu-ray Discドライブ内蔵モデルがなくなり、ラインアップが全4モデルから3モデルに減る一方で、新デザインの採用だけでなく基本性能の引き上げや液晶ディスプレイの高解像度化、HDMI端子の標準装備といった使い勝手を重視した強化が図られている。
デザインを一新したボディは新LaVie Cシリーズと共通化されているが、サイズは従来機の374(幅)×292(奥行き)×45.2〜55.5(高さ)ミリから、一回り小さい370(幅)×278(奥行き)×43.3(高さ)ミリのフラットな形状になった。また、カラーリングもシルバーとホワイトのツートーンとなり、すっきりとした印象だ。メモリカードスロットや無線LANの電源スイッチ、音量調整ダイヤルを扱いやすい前面に並べたのも本機からの特徴と言える。ただ、夏モデルで用意されたカラーバリエーション(直販のNEC Direct専用)はなくなった。


新LaVie Cシリーズと同様、カーブフォルムを生かした「Stream Design」を採用する(写真=左)。ワンタッチボタンはピアノの鍵盤を意識した「Piano Touch Button」だ(写真=中央)。LL850/KGとLL750/KGは有効198万画素のWebカメラを液晶ディスプレイ上部に備える(写真=右)

LL850/KGとLL750/KGでは、フラッグシップのLaVie Cの特権だったスーパーシャインビューEX3液晶が新たに採用された(写真=左)。ちょうネクタイを模したクリックボタンはLaVie CやLaVie L スタンダードタイプと共通(写真=中央)。ちなみにキーピッチは19ミリ、キーストロークは3ミリだ。扱いやすい前面部分にメモリカードスロットや無線LANの電源スイッチなどを並べているPCの基本スペックは、チップセットのATI Radeon Xpress 1250は夏モデルと同じだが(サウスブリッジのIXP460はSB600に変更)、CPUは上位2モデル「LL850/KG」と「LL800/KG」がCore 2 Duo T5500(1.66GHz/FSB 667MHz/L2キャッシュは2Mバイト)からCore 2 Duo T7250(2.0GHz/FSB 800MHz/L2キャッシュは2Mバイト)に、下位モデルの「LL750/KG」はCeleron M 430(1.73GHz)から同530(1.73GHz)に変更された。PC2-5300対応のメインメモリはオンボード512Mバイト+512Mバイトのモジュールという構成に変わりはないものの、最大搭載容量が夏モデルの2.5Gバイトから4Gバイトに増えている。
従来はLaVie Cシリーズでのみ採用されていた、色度域をNTSC比で約90%に高めたスーパーシャインビューEX3(画面解像度は1440×900ドット)が搭載されたのも新モデルのポイントで、LL850/KGとLL750/KGの2モデルで採用する。加えて、両モデルは新LaVie Cシリーズと同様に有効198万画素のWebカメラを液晶ディスプレイ上部に内蔵し、同社の顔認識技術「NeoFace」を使うことでWindowsのログオンが“顔パス”で可能になる。ちなみに、LL800/KGは色度域がNTSC比で約72%のスーパーシャインビューEX2となり、解像度も1280×800ドットとなるほか、Webカメラも省かれる。
そのほか、HDMI端子やPCの電源オフ時でもiPodなどのオーディオ機器に給電可能な「パワーオフUSB機能」(左側面のUSBポートのみ)を全モデルで備える。OSは3モデルともWindows Vista Home Premiumで、OfficeスイートのOffice Personal 2007もプリインストールされる。
価格はオープンプライスで、実売価格はLL850/KGが20万5000円前後、LL800/KGが19万円前後、LL750/KGが18万円前後と、夏モデル登場時より安価になっている。なお、発売予定時期は9月中旬で、NEC DirectではCPUやメモリ容量のほか、HDDにハイブリッドHDDを選べるなど柔軟なBTOが可能な「LaVie G タイプL アドバンスト」が購入可能だ。
| LaVie L アドバンストタイプの概要(その1) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
| LaVie L | LL850/KG | 2スピンドル | 新デザイン | Core 2 Duo T7250(2.0GHz) | 1024MB | 120GB | Home Premium | 20万5000円前後 |
| LL800/KG | 2スピンドル | 新デザイン | Core 2 Duo T7250(2.0GHz) | 1024MB | 120GB | Home Premium | 19万円前後 | |
| LL750/KG | 2スピンドル | 新デザイン | Celeron 530(1.73GHz) | 1024MB | 120GB | Home Premium | 18万円前後 | |
| LaVie L アドバンストタイプの概要(その2) | ||||||||
| シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
| LaVie L | LL850/KG | 15.4インチワイド | 1440×900 | ATI Radeon Xpress 1250 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約3.5キロ |
| LL800/KG | 15.4インチワイド | 1280×800 | ATI Radeon Xpress 1250 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約3.6キロ | |
| LL750/KG | 15.4インチワイド | 1440×900 | ATI Radeon Xpress 1250 | 2層対応DVDスーパーマルチ | チップセット内蔵 | − | 約3.5キロ | |
2007年PC秋冬モデル特集:Vistaで迎える実りの秋
デザイン一新、ワンセグ搭載の売れ筋ノートPC――NEC「LaVie L LL590/KG」
新デザインとカラバリ採用の主力ノートPC――LaVie L スタンダードタイプ
大画面化した白くて薄い“板PC”を試す――NEC「VALUESTAR N VN750/KG」
全モデルでHome Premium化を果たし、水冷PCや新デザインのモデルを多数投入――NEC「LaVie/VALUESTAR」
最新の水冷ユニットを身にまとって静音性をアップ――NEC「VALUESTAR W」
液晶一体型PCでついに復活を果たした水冷モデル――VALUESTAR W
17インチワイド液晶搭載モデルを新規投入――VALUESTAR N
Core 2 Quad+Blu-ray Disc搭載のセパレート型PC――VALUESTAR L スタンダードタイプ
容積7.9リットルのセパレート型PCがデュアルコアCPUに対応――VALUESTAR L スリムタイプ
地デジ/地アナTVチューナーを内蔵しデザインを一新した最上位ノートPC――LaVie C
NECが考えるPCの近未来――“カラバリ”から“ガラバリ”へ
NEC、3Dデザイン天板ノートPCを発売
ハローキティモデルの生誕現場に行って、見た!
ボディカラーを一新し新色も登場したベーシックノートPC――LaVie L ベーシックタイプ
さらなるHome Premium化の推進と新スタイルPCの投入――NEC LaVie/VALUESTAR
CPUとHDDをパワーアップした主力ノートPC――LaVie L アドバンストタイプ
ノートPCでもデスクトップPCでもない“何か”――NEC「VALUESTAR N」
NとEとCを忘れずに――NECデザインの取り組み
「これでいい」より、「これがいい」――NECデザインの意気込み
W地デジでAV機能を大幅強化――東芝「Qosmio/dynabook」シリーズ
「華やかな」ノートPCも登場したVAIO 秋モデル
LOOX UがVista+ワンセグ+2色カラバリで店頭に登場――富士通FMVシリーズCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.