オンキヨー、デジタルアンプ内蔵の高音質PC「APX-2」「HDC-2.0A」第2世代のHDオーディオPC(1/2 ページ)

» 2008年02月15日 21時00分 公開
[ITmedia]

 オンキヨーは2月15日、オーディオ機能を重視した小型デスクトップPC「APX-2」と「HDC-2.0A」を発表した。APX-2はオンキヨーが販売するモデルで、発売日は2月29日の予定。HDC-2.0Aはソーテックが展開するモデルで、2月15日より順次発売する。価格はいずれもオープンだ。

左が「APX-2」、右が「HDC-2.0A」

 これらはオンキヨーのオーディオ技術を多数投入して開発したPCで、同社は“HDオーディオコンピュータ”と呼ぶ。HDオーディオコンピュータは、2007年2月に第1世代の製品「HDC-1.0」が投入されており、今回発売されるのは第2世代の製品となる。

 第1世代のHDC-1.0では、デジタルアンプ内蔵ステレオスピーカーやデジタルアンプとのセットモデルを用意していたが、第2世代のAPX-2とHDC-2.0Aでは、100ワット+100ワット(4Ω)の大容量デジタルアンプをPC本体に内蔵しているのが特徴だ。ノイズや振動への対策で高音質化を図っているほか、本体の小型化に加えて静音性と放熱効率を高めるため、ノートPC向けのアーキテクチャを積極的に採用している。

高音質を追求したオンキヨー販売モデル「APX-2」

横置き型ボディを採用したAPX-2

 APX-2は、HDC-2.0Aに搭載されているOffice Personal 2007を省きつつ、より高音質を追求できる仕様としたオーディオ特化型のモデル。ラインアップは液晶ディスプレイやスピーカーが付属しない本体単体モデルのみの展開で、予想実売価格は25万円前後だ。

 ボディは横置き型のコンポーネントデザインを採用しており、アルミ製側板とフロントパネル、肉厚のスチール製天板を組み合わせるなど、剛性の向上と振動の排除に配慮している。本体サイズは205(幅)×388(奥行き)×155(高さ)ミリ、重量は10.8キロだ。

 デジタルアンプ部は、小さな容積で100ワット+100ワットの出力を実現。デジタル機器特有のパルス性ノイズを除去するため、HDオーディオコンピュータとしては初めて「VL Digital」アンプ技術を採用した。パワーアンプ部は本体の前方に配置され、その隣りにはアンプ専用の電源を備えている。アンプ用とPC用の電源と切り離すことで、PCの電源から発生するノイズの影響を防ぐ仕組みだ。

小型ながら100ワット+100ワットの出力を実現したデジタルアンプ方式のパワーアンプ(写真=左)。1チャンネルぶんのアンプモジュール(写真=中央)。パワーアンプの左側にはアンプ用の電源を設けて、PC用の電源と分離させている(写真=右)。PC用の電源はACアダプタを採用しているが、アダプタのトランス部はボディに内蔵されており、設置時にかさばらない

 従来モデルのHDC-1.0では、「SE-90PCI」をベースに設計し直したPCIサウンドカードを装備していたが、APX-2ではMini PCI接続の小型カードを新たに採用している。カード上にDACはなく、後述のPDAP専用サウンドチップを搭載するのみだ。

 サウンドカードからのデジタル音声信号はプリアンプが搭載された別の基板に出力され、ここでD/A変換を行う。プリアンプの基板上には、パルス性ノイズを除去する独自技術「VLSC」(Vector Linear Shaping Circuitry)の進化版「VLSC-2」回路も備えている。DACは、HDC-2.0と比較して高品位なTIのバーブラウン「PCM1792」を実装しており、S/N比は120dBを確保した。

サウンドカードはMini PCI仕様で、DACを搭載しない小型カードとなっている(写真=左)。DACを搭載したプリアンプの基板(写真=中央)。プリアンプの基板上には、パルス性ノイズを除去するおなじみのVLSC回路を左右独立で配置している(写真=右)

 PCから発生するノイズや振動を防ぐため、ボディ内部にはさまざまな対策が施されており、騒音レベルは22dBを実現した。ケース内にはCPU用とHDD用の2つの冷却ファンがあるが、各ファンは制振用のゴムパーツで固定され、ダクト内に吸音素材を配置することで、振動と騒音を抑えている。

 HDDは3.5インチのSerial ATAタイプを採用しているが、HDDをスチール製ベースにゴム製ワッシャーと緩衝材を挟んでマウントし、さらにそのベースをABS樹脂製ケースに緩衝材を挟んで2重クッションの状態で設置した。このABS樹脂製ケースを肉厚のアルミ天板で覆い、HDDの振動や動作音が外に漏れるのを防いでいる。同社はこのHDDユニットを「Super Floating HDDユニット」と名付けている。

吸音素材入りのダクトやゴム製パーツで静音化を図ったCPUファン(写真=左)。HDDの振動とノイズを排除する「Super Floating HDDユニット」(写真=中央)。光学ドライブを固定するネジにも振動を抑える緩衝材が見られる(写真=右)

 PCのスペックは、CPUがCore 2 Duo T5500(1.66GHz)、チップセットがIntel 945GM Express、メモリが1Gバイト(PC2-5300)、HDDが500Gバイト、光学ドライブがスロットイン式のDVD±R DL対応DVDスーパーマルチとなっている。ボディ内部にはSO-DIMMスロットが1基用意されているが(購入時の段階で既に埋まった状態)、ユーザーによるメモリの拡張は保証対象外だ。プリインストールOSはWindows Vista Home Premiumを採用している。

 音声入力は、RCAステレオのアナログ音声×2、光デジタル×1、同軸デジタル×1を用意。音声出力は、RCAステレオのアナログ音声×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1、サブウーファ、スピーカーを備えている。映像出力はDVI-Iを採用し、DVI-アナログRGB変換アダプタも同梱される。そのほか、6ピンのIEEE1394、USB 2.0×6、1000BASE-Tの有線LANを搭載している。付属のキーボードと光学式マウスはUSBタイプだ。

音楽再生ソフトの「PureSpace」

 音楽再生ソフトは独自開発の「PureSpace」を新たに導入。PureSpaceでの音楽再生時には「PDAP」(Pure Direct Audio Path)テクノロジーが働き、Windows Vistaの音量ミキサーを完全にバイパスし、音声信号をダイレクトに伝送することで、高品位な音楽再生が行えるとしている。また、PDAP使用時にはWindowsの警告音やメール着信音がシャットアウトされるため、ボリュームを上げて音楽を聴いている際にOSの効果音などが予想外の大音量で鳴ってしまうことも防げる。

 PureSpaceの操作画面は10フィートUIを採用しており、付属のリモコンで離れた場所から操作できる。操作のレスポンスにもこだわり、起動や再生などの応答時間を従来より短縮したという。楽曲のダウンロード購入や音楽CDのリッピング、アナログ音源の録音などは、従来の音楽管理ソフト「CarryOn Music 10」を利用する。CarryOn Music 10の音楽ライブラリやプレイリストはPureSpaceと共有されており、CarryOn Music 10で管理した音楽ファイルの内容はPureSpaceでの再生画面に反映される仕組みだ。

 なお、従来モデルのHDC-1.0には、CarryOn Music 10の楽曲リストなどを表示するモノクロ液晶モニタ付きの双方向リモコン(2.4GHzデジタル無線方式)が付属していたが、今回は通常の赤外線リモコンを採用している。

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