「GPS内蔵」「全天候型」TOUGHBOOKで電子海図を気軽に使う:勝手に連載「海で使うIT」(1/2 ページ)

» 2008年02月27日 12時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

太陽の下でもTOUGHBOOKを使いたいのだ

 ITmediaでTOUGHBOOK、とくれば、これはもう「海でギチギチ使ってやろうかい」となる。過去にもこんな荒行をして、TOUGHBOOK開発陣から「それは、ちょっと勘弁してください」と怒られたこともあるけれど、「TOUGHBOOKが生まれ変わりました」と言われてしまっては、また、ギチギチと使ってやらなければ不公平というもの。

 しかも、以前洋上で使った「塩害対応モデル」CF-29が、「TOUGHBOOKを露天甲板で白昼使うと液晶がまったく見えなくなる。入港後にキャビンで使うともちろん見えるが、甲板で使えないとTOUGHBOOKたる必然性がない」状況であったのに対して、新しい(いや、もう登場してから1年が経とうとしているのですけれど)TOUGHBOOKは、A4クラスの「CF-30」もB5サイズの「CF-19」も「直射日光でも見やすいディスプレイ表示」を、最も重要な改善点として訴求してきた。

 これが普通のノートPCなら、「Pentium MからCore 2 DuoにCPUを変更するなど、SantaRosa世代のCentrinoに移行して、パフォーマンスも改善しました」というあたりがメインテーマとして取り上げられるところだが、さすが、堅牢ノートPCの先駆者であるTOUGHBOOKだけあって、フィールドノートPCで本当に大事なところが分かっている。

とはいえ、拡張性が充実したインタフェースも見逃せない。CF-19では、SDメモリーカードスロットやExpressCardスロットが用意されたほか、無線LANのオンオフスイッチが設けられている(写真=左)。同じ左側面にはIEEE 1394も追加された(写真=中央)。右側面にはHDDパックとバッテリーパック。右寄りに見えるのはGPSユニットだ(写真=右)

ノートPCにベストな工夫で明るい液晶を実現

 直射日光でも使える液晶ディスプレイを実現する方法として、A4サイズで13インチディスプレイを搭載するCF-30は、バックライトを従来の1灯から2灯にして、最大輝度1000カンデラ/平方メートルを実現するという力技で解決しているが、B5サイズで10.4インチディスプレイを搭載するCF-19は、液晶パネルの構造に工夫をこらすことで、輝度をそれまでのCF-18(500カンデラ/平方メートル)から450カンデラ/平方メートルと下げながらも、直射日光の下で画面が見えるように改善されたという。

 その工夫は、CF-19が搭載する低反射タッチスクリーンパネルに施されている。タッチセンサーを2枚の位相差フォルムではさむことで、液晶パネルから発した光と差し込んで液晶パネルに反射した光を“ふるい分け”、表面に重ねた偏光パネルで液晶パネルから発した光だけを“通す”ことで、視認性を向上させている。

 この方法のいいところは、バッテリー駆動で大きなウエイトを占める液晶パネルの消費電力を上げることなく屋外における画面表示を改善できるところで、バッテリー駆動時間に与える影響を考えると、輝度を2倍にすることで屋外における視認性の問題を解決したCF-30よりノートPCには適している。

 実際に、CF-19を海に持ち出して船上で電子海図を使ってみたが、冬とはいえ、日光を直接液晶ディスプレイに当てた状態でも、細かい海岸線や灯台、ブイの小さなアイコンを識別できた。以前使用したCF-29では同じ電子海図ソフトが日中ではほとんど使い物にならなかったことを考えると、実用性は格段に向上している。

朝の直射日光をディスプレイに当てたCF-19の液晶ディスプレイ。電子海図の海岸線や自船の場所を示すアイコン、ツールバーにある小さなアイコンなどが視認できる
こちらは、輝度を中レベル(20段階ある輝度設定の10段目)で表示した状態。太陽の高度が上がって日光がディスプレイに直接当たっていないが、それでも晴れた白昼の屋外で最高輝度でない液晶ディスプレイが使えるのはすごい

参考までに、屋内でシャッタースピード(1/60)と絞り(F2.8)をそろえて撮影した「最低輝度」(写真=左)、「中輝度」(写真=中央)、「最高輝度」(写真=右)の画面表示。写真では最低輝度の画面表示がほとんど見えないが、実際は、もう少し視認できる状態だった

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