エプソンダイレクトの「Endeavor NA801」は、モバイル用途にも対応できる2スピンドルのA4スリムノートPCだ。NAシリーズでは初のワイドディスプレイを搭載し、これにあわせて3Dグラフィックス性能も大幅に向上。“妥協なきモバイル”への進化をさらに一歩進めている。
使い勝手とモバイル性能の両立という基本コンセプトは、「Endeavor NA702」から引き継いでいるが、13.3インチ液晶の採用にともない、フォームファクタもワイドタイプになり、デザインもリフレッシュされた。NAシリーズでは初のフルモデルチェンジでもある。
ボディデザインはフォームファクタの変更を受けただけでなく、フラットなフォルムに変更したことで、よりシンプルかつシャープなイメージになった。また、NA702では凸状の天板を採用して高い耐荷重性を実現していたが、NA801ではフラットな形状のままで全面荷重試験150kgfをクリアし、同レベルの堅牢性を確保している。
さらに、本体の幅が7ミリほど広くなる一方で、奥行きは25ミリも縮小され(標準バッテリー装着時)、厚みも前部/後部での差が小さくなり、トータルではよりスリム化が進んでいる。また、標準バッテリー装着時で約1.9キロ、軽量バッテリー装着時で約1.8キロと軽量化も図られた。
カラーリングもよりコンシューマー寄りになったと言えるだろう。同社の限定モデルとして販売されることが多かったホワイトエディションをレギュラーカラー化した形で、天板とトップケース、キーボードがホワイト、ディスプレイフレームやボトムケースがダークグレーのツートンカラーになっている。存在を主張しつつも派手すぎず、プライベートユースにマッチするのはもちろん、ビジネスユースでも十分に通用する配色だ。NA702はいかにもビジネスPCという雰囲気があったが、NA801ではこの点も払拭されている。
天板に「自己治癒コート」が採用されているのも目を引く。これは塗装面を保護しキズをつきにくくするだけでなく、コーティング面のすりキズ程度であればコーティングが自己復元してしまう特殊な塗装技術だ。また、コーティングといっても光沢処理になっているわけではなく、落ち着いた雰囲気に仕上がっているのはポイントが高い。
ディスプレイはワイドタイプの13.3インチと、NA702からは一回り小型化したことになる。実際に表示を眺めてみたが、ドットピッチ的に無理はなく、文字サイズとのバランスも悪くない。ただ、やはり13.3インチであれば、BTOベンダーの製品としては1440×900ドットの選択肢も欲しかったところだ。
特に、NA702ではSXGA+(1400×1050ドット)が選択できたので、情報量的には見劣りは感じる。パネルが光沢タイプとなり発色も良好だが、この点も賛否両論分かれるところだろう。よい意味でも悪い意味もでも、コンシューマー寄りの製品となったということかもしれない。
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