最近の「MS-IME」は目に余る――よろしい、ならば「ATOK」だなぜか変換できない vs. なぜか変換できる(4/4 ページ)

» 2008年05月22日 13時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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ATOKダイレクトプラグインでさらに便利に

ATOKバリューアップサービス[ベータ]。プラグインには2009年3月までの期限がある

 ATOKダイレクトはATOK 2008で追加された機能で、各種プラグインを追加して外部アプリケーションやWebからの情報を直接利用できるようになる。調べ物をしたいときなど、Webブラウザを立ち上げずにすぐにインターネットの情報を検索でき、意識をそらすことなく効率のよい文書作成を支援してくれる。

 ATOKダイレクトのプラグインは、ATOK.comの「ATOKバリューアップサービス[ベータ]」からダウンロードすることができる。現在、ATOKダイレクト for LogoVista辞典検索や、ATOKダイレクト for gooなど5種類のプラグインが公開されているが、極めつけは「ATOKダイレクト for はてな」だ。

 そのすごさを伝える動画が動画共有サイトにも複数登録されているが、筆者も思わず延々とスクリーンショットを撮り続けたくらいおもしろい。その一端を紹介しよう。

試しに「せっかくだから」と入力すると、候補に「コンバット越前」が表示される。そんな変換候補を挙げるIMEが今までにあっただろうか(画面=左)。某記事では読者から全力でスルーされた「まうまう」もこの通りだ(画面=右)

「じゅげむ」で検索。途中で切れているのははてなの仕様(画面=左)。こちらは「ATOKダイレクト for Yahoo! JAPAN」で「永遠の22歳」で検索した結果(画面=右)

「ATOKダイレクト for はてな」での「ふいんき」と通常の「ふいんき」。「なぜか変換できない」と変換できてしまう

 ただし、基本的にインターネット検索であるため、候補が現れるまでの時間はそれなりにかかる。

もちろん真面目な検索も可能。ATOKダイレクト for Yahooで「スポラディック」を検索してみた

「買うしかない」から「買ってよかった」へ

同社サイトでは、30日間の体験版も公開されている。興味を持った人はぜひ試してもらいたい。購入に踏み切るかどうかは、試用期限が過ぎ、いつものIMEに戻った後に考えるといいだろう

 ATOKは非常に歴史のある、多機能かつ高性能なIMEだ。かつてジャストシステムは徳島という地方都市であるにも関わらず、日本のワープロ/FEP(IME)のデファクトスタンダードを生み出した。その高い技術と日本語に対するストイックなまでの姿勢には、ブラウザ戦争におけるNetscapeを思い起こさせる。

 ただ1つ違うのは、ATOKはしぶとくも生き残ったということだ。そしてかつてワープロの代名詞だった「一太郎」のシェアをWordに奪われてもなお、ATOKは単体製品のIMEとして販売され続けただけでなく、組み込み用として携帯電話などにも採用されてきた。そしてここにきてPC上でも状況は変わりつつある。

 IMEにこだわりの少ないユーザーであっても、ATOKのよさはひしひしと感じることができるはずだ。特に、単なる文字ではない、「日本語」に対する細やかな配慮にはワープロ「一太郎」とともに生まれ、育まれてきた歴史と同社の自負が見える。

 美しい日本語、話し言葉の日本語、インターネットでの日本語、ありとあらゆる日本語に真面目に取り組んできた同社の成果はめざましい。MS-IMEに失望し、「仕方ない」となかば必要に迫られて乗り換えたATOKだったが、しばらく使うと「乗り換えてよかった」と思うようになっていた。あたりまえの変換があたりまえにできるということ、それこそがほかのIMEには真似できない、ATOKの地力なのだ。

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