PCパーツベンダーの多くが新しく用意された広大な「南港展覧館」に展示ブースを移したのはすでに紹介しているとおりだ。2007年までPCパーツ展示の中心だったHall 2とは別のTICC Hall 4に展示ブースを構えていたインテルやAMDも、2008年からは南港展示館の同じフロアに顔をそろえている。「PCパーツを見るのが便利になりましたね」といわれそうだが、困ったことにそういうわけにはいかないのがCOMPUTEX TAIPEI 2008の難しいところだ。
すでに紹介しているように、メジャーベンダーのASUSがそれまでインテルやAMDがいたHall 4にブースを構えているほか、GIGABYTEやMSI、そのほか多くのPCパーツベンダーがTICCに隣接するホテルやTaipei 101のなかにプライベートブースを用意しているため、PCパーツ業界の関係者はシャトルバスで30分以上かかる2つの会場を行き来しなければならないという、「CESのLVCCとSandsもびっくり」という面倒な状況にある。
そういうなか、GIGABYTEのPCパーツに関する展示内容をプライベートブースの情報を中心に紹介しよう。なお、GIGABYTEはAtomベースのNetbookやNettopの製品展示にも力を入れているが、これらに関してはこちらの記事を参考されたい。
GIGABYTEはCOMPUTEX TAIPEIにあわせて毎回マザーボードに関する新しいコンセプトを打ち出すのが恒例だが、今年もいくつかの新技術を提唱してブースでそのメリットをアピールしている。
マザーボード展示のメインは「Intel 4」シリーズを搭載したモデルだが、「P45」「G45」「P43」「G43」そして「X48」といったインテルが発表したすべてのラインアップをカバーしているだけでなく、それぞれのチップセットで複数の派生モデルを用意するなど、大量のサンプルがブースの一角を埋め尽くしていた。
GIGABYTEがCOMPUTEX TAIPEI 2008でアピールしているマザーボードの新機能の1つが、強力なパワーマネジメントを可能にする「Dynamic Energy Saver Advanced」だ。ブースではシステムの消費電力をリアルタイムで表示する計測器を接続したシステムで、Dynamic Energy Saver Advancedをオン/オフしたそれぞれの状態で、消費電力が169ワットから135ワットまで抑えられるデモを行っていた。
GIGABYTEのスタッフは、システムの負荷にあわせてCPUの動作クロックや駆動電圧を動的に変化させるだけでなく、電源回路のフェーズ数も可変できることが特徴で、この制御のために、Dynamic Energy Saver Advancedに対応するマザーボードには専用の制御チップが搭載されると説明している。
先ほども紹介したように、Intel 4シリーズチップセット搭載マザーボードが大量に展示されていたが、その中でも注目を集めていたのが、オーバークロッカーをターゲットにしたハイエンドラインアップの「Extreme」シリーズだ。その中の1つとなる「GA-EP45 Extreme」は、「Hybrid-Silent Pipe」と呼ばれるノースブリッジクーラーユニットを搭載する。
これは、液冷に対応するノースブリッジヒートシンクとバリュークラスグラフィックスカード相当のサイズをもつ大型のヒートシンクパネル、そしてCPUソケット周辺の電源回路のヒートシンクをヒートパイプで連結することで、大掛かりなクーリングユニットを構成している。
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