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» 2008年07月24日 18時18分 公開

最新のIntel P45を搭載:北欧産の水冷ユニットで猛暑を乗り切る――ドスパラ「Prime Galleria HG 水冷モデル」 (1/2)

ドスパラのスタンダードなゲーミングPC「Prime Galleria HG」シリーズに水冷モデルが登場した。その実力をチェックしよう。

[鈴木雅暢,ITmedia]

メンテナンスフリーのシンプルな水冷ユニットを搭載

「Prime Galleria HG 水冷モデル」

 ロゴを一新した、PCパーツショップ「ドスパラ」の運営で有名なサードウェーブは、オリジナルPCブランド「Prime」シリーズを多数手がけている。その中で、

ゲーム向けのパーツ構成と多様なニーズに合わせた豊富なカスタマイズメニューを備えたゲーミングPCが「Prime Galleria」シリーズだ。今回は、45ナノメートルプロセスルール世代のCore 2 Duoを搭載する「Prime Galleria HG」に追加された「水冷モデル」を取り上げる。

 本製品の最大の特徴は、水冷式のCPUクーラーを採用して高い冷却能力と静音性を両立していることにある。その水冷クーラーは、デンマークのAsetekが手がけた「LCLC」(Low Cost Liquid Cooling)という製品で、欧米では多くのOEM採用実績があるという。

 ポンプを一体化したCPU部分のユニットとラジエータによる2ピースのシンプルな構成で、完全密閉型のメンテナンスフリー設計のため給水などは不要だ。AsetekのWebサイトによるとMTTF(故障までの平均時間)は5万時間(約5.7年)となっている。CPU部分のユニットはインテル純正のCPUクーラーと同じプッシュピン式のアタッチメントを利用しているので、万が一交換が必要な場合も簡単に取り外すことが可能だ。ラジエータもコンパクトで、Prime Galleriaオリジナルケースに標準で付属する12センチ角ファンをラジエータの冷却用に利用している。

 CPUを直接冷却するファンを省いているためシステム全体の動作音は低いレベルにあるが、ラジエータを冷やすケースファンの音は12センチ角にしてはやや大きめで、アイドル時でも風切り音はそれなりに感じられた。ただ、システムに高い負荷をかけても特に騒音レベルが上昇することはなく、安定して低い動作音を維持していた。ポンプの稼働音は抑えの効いた低音でファンの音にかき消されてしまう程度だが、周囲が静かな場所では少々気になるかもしれない。なお、CPUコアの温度をCoreTemp 0.99で計測してみたところ、温度が高いほうのコアのアイドル時が46〜47度、負荷時で57〜59度だった(室温は26度)。

Asetek製の水冷クーラー「LCLC」を採用する(写真=左)。ポンプを一体化したCPUユニットとラジエータの2ピース構成で、標準のケースファンがラジエータの冷却用を兼ねている(写真=中央)。ケーブルはやや堅めで取り回しにくいが、水冷クーラーの固定はインテル純正のCPUファンと同じ要領で簡単に取り付けられる(写真=右)

最新のIntel P45チップセット搭載マザーボードを採用

最新のIntel P45 Expressチップセットを搭載した「MSI P45 Neo-F」

 水冷クーラー以外の基本スペックについては、以前にレビューした「Prime Galleria HG」に準じており、ゲームプレイに影響度の高いCPUやグラフィックスカードに高性能なパーツを装備する一方で、ほかのパーツの価格を抑えて総合的なコストパフォーマンスを向上させているのが特徴だ。

 もちろん、ショップブランドPCらしく最新のアーキテクチャを導入しており、6月に登場したIntel P45 Expressチップセットをいち早く採用している。具体的には、マザーボードが従来のIntel P35/ICH9チップセット搭載のMSI P35 Neo-Fから、Intel P45/ICH10チップセット搭載のMSI P45 Neo-Fにアップグレードされた。加えて、チップセットの変更にともなってDDR2メモリの最大搭載容量が8Gバイトから16Gバイトまでアップするとともに(ただし、BTOメニューの選択肢は最大4Gバイトまで)、PCI ExpressスロットがこれまでのPCI Express 1.1の2倍にあたる転送速度を持つ最新のPCI Express 2.0に対応している。現状ではメモリの16Gバイト搭載は現実的ではないし、PCI Express 2.0の広帯域を必要とするのも一部の超ハイエンド構成のみと、一般ユーザーにとってはP45でもP35でもあまり差がないとはいえるが、P35時代に比べて価格が上がっているわけでもないので、拡張の余裕があったり最新規格に対応している安心感はうれしいところだろう。

ノースブリッジのIntel P45(写真=左)。サウスブリッジのICH10(写真=右)により、8ch出力のサウンド機能とギガビットLAN機能が提供される

ゲームマシンに向いた高性能CPUと高性能グラフィックスカードを装備

評価機に搭載されていたCore 2 Duo E8500(3.16GHz)と2Gバイトのメモリ(1Gバイト×2)

 CPUには45ナノメートルの製造プロセスルールを採用したCore 2 Duoが選択できるが、評価機はE8500(3.16GHz)を搭載していた。BTOメニューでは、同じPenryn世代のE8400(3.0GHz)も選べる。いずれも6Mバイトの2次キャッシュを備え、FSBは1333MHzに対応する。このE8000シリーズでは、Conroe(65ナノメートル)世代のCore 2 Duo E6000シリーズに比べて、2次キャッシュ容量が1.5倍増、浮動小数点演算機能の改善、SSE系命令の実効性能の改善、SSE4.1命令のサポートなどといった強化がなされている。

 グラフィックスカードは、512MバイトのグラフィックスメモリとNVIDIA GeForce 8800 GTを搭載する(評価機ではGALAXY製)。GeForce 8800 GTは、65ナノメートルの「G92」コアを初めて採用したモデルで、PCI Express 2.0にも対応するほか、ほとんどのゲームタイトルを快適にプレイできる。カスタマイズメニューでは上位のGeForce 9800 GTXGeForce GTX 260ATI Radeon HD 4850も用意されている。

 CPUとGPU以外の構成は実用性を重視したシンプルな構成だ。マザーボードのメモリスロットは4本あり、評価機には1GバイトのPC2-6400 DIMMが2本装着されていた。HDD容量は500Gバイト(Serial ATA/7200rpm)で、評価機はSAMSUNGのSpinPoint T166(HD501FJ)を搭載済みだ。BTOでは信頼性を重視したシーゲートの「Barracuda ES.2」シリーズ(1Tバイト〜250Gバイトまで)や、パフォーマンスを重視したウエスタンデジタルの「Veloci Raptor」(300Gバイト)も選べる。

 光学ドライブは、標準でDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R×18/DVD-RAM×12/DVD2層書き込み対応)だが、BTOでは、Blu-ray Disc/HD DVD両方の再生に対応したBD-ROMドライブや、記録型BDドライブ、あるいは光学ドライブなしも選択できる。このように旬のパーツがいちはやく選択肢として登場したり、手持ちのパーツを流用したりするユーザーに柔軟に応えてくれるのもPrime Galleria HGシリーズの魅力だろう。ちなみに、OSはWindows XP Home Edition(SP2)/XP Professional(SP2)に加え、Windows Vistaの全エディション(SP1適用済み)を選べるが、いずれも32ビット版となる。

GeForce 8800 GTを搭載したGALAXY製のグラフィックスカード(写真=左)。CPU-Z 1.46の情報表示画面(写真=中央)。45ナノメートルの製造プロセスルール、1333MHz FSB、動作クロックは3.16GHzで、アイドル時には省電力機能(C1E/EIST)が働き、動作クロックは2.0GHzに下がる。GPU-Z 0.2.6の画面(写真=右)。グラフィックスメモリはGDDR3 512Mバイトを備える

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