PCの性能を落とさないセキュリティソフトは?:ミニPCに最適なセキュリティソフトを選ぶ 第4回(2/3 ページ)

» 2008年08月28日 12時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

複合処理

G DATAの初期設定状態では、テストに使用した午後のこ〜だのnasmw.exeを誤検出してしまいインストールが完了しない
  • 午後のこ〜だインストール

 通常、Windowsでのインストールはコンパイル済みのバイナリファイルで行われるが、「午後のこ〜だ」のインストーラはソースコードとコンパイラほかツール一式が同梱されており、インストール時にコンパイル、リンクを行う特殊なものだ。そのため、ファイルの作成、削除、読み取りやコンパイルのための演算など、さまざまな処理を複合的に行う処理になっている。一般的な処理と比較すればファイルアクセス頻度が高いと思われるが、トータルのパフォーマンスを見るにはいいサンプルとなるはずだ。

 ところがここで問題が発生した。G DATAのデフォルト設定(レッドワクチン、イエローワクチンの両方を使うパフォーマンス設定)では2008年8月17日現在、午後のこ〜だインストーラに含まれる「nasmw.exe」を誤検出してしまい、インストールが完了しなかった。そのため、G DATAに限って初期設定から変更し、イエローワクチンを停止してレッドワクチンのみを有効にした状態での検証を行った。なお、イエローワクチンはカスペルスキーのエンジンだが、カスペルスキー7では誤検出問題は解消されている。

 最もよい成績だったのはESETの15.8%だ。10%台の速度低下に収まっているのはESETのみで、NIS2008の25%、McAfeeの31%がこれに続く。最も速度低下が激しかったのがカスペルスキー7で、137%という結果だった。


結果はややばらついた。トップグループのESET、NIS2008、トータルプロテクションあたりがコンパイラを利用する開発者向けの製品なのかも(単位は秒)

  • 起動時間

 次に、PassMark Softwareの「Rebooter」を使って再起動時間を計測した。RebooterがWindowsを終了させてからPCが再起動し、再びスタートアップに登録されたRebooterが起動するまでの時間を計測するため、終了にかかる時間+起動にかかる時間となっている。

 このうち、カスペルスキー7については補足が必要だ。このRebooterは指定秒数待機、(A))Windows終了、再起動、(B)Rebooter起動、を繰り返し、(A)と(B)の時刻を記録する。指定秒数待機はほかのスタートアッププログラムなどの起動を待つためのもので、カスペルスキー7以外は15秒で設定している。ところが、カスペルスキー7だけは15秒で起動が完了しなかったため、60秒でテストを行った。つまり、「Windowsの起動は速いが、セキュリティソフトは立ち上がっていない(システムトレイにアイコンが表示されていない)」という状態がしばらく続く。

 果たしてこれをどう見るか。PCが保護されていない状態が長いため危険だ、と見るか、それともPCがすぐに利用可能になることを評価するか。Rebooterは起動してもカスペルスキー7の起動が完了していない以上、すべてのスタートアッププロセスが完了しておらず、起動しているとは言えない、という考え方もある。とはいえ、実用上はユーザーの操作を受け付ける状態になれば十分でもあるため、ここではあえてそのままのデータを採用した。

※追記:カスペルスキー7のサポートページに「Kaspersky製品の本体プログラムはGUIプログラムよりも先に起動済みのため、コンピュータの保護は行われています」との記述がありました。おわびして訂正いたします。

 結果はファイルコピーや午後のこ〜だインストールなど、ほかのテストに近い傾向を示しているものの、NIS2008が目立って速度を落としている。ここでも優秀なのはESETとトータルプロテクションだった。


トップグループはESETとトータルプロテクション。それぞれのグラフで差はあるものの、真ん中あたり(ESET、トータルプロテクション)のバーが短くなるという傾向は共通している(単位は秒)

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