またしても先行したモバイルノート――「FMV-BIBLO LOOX R/B70」に迫るSFF版Centrino 2を初採用(2/3 ページ)

» 2008年09月24日 16時00分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

ボディはそのままにCentrino 2をサポート

 ボディのデザインは先代機のFMV-BIBLO LOOX R/A70Nと共通。本体サイズも、274〜280(幅)×207(奥行き)×27.3〜37.4(高さ)ミリとまったく同じだ。ただ、重量は100グラムほど増しており、付属のバッテリーパックL(7.2ボルト 8700mAh)装着時で約1.3キロ、オプションの軽量バッテリー(7.2ボルト 5800mAh)装着時で約1.21キロとなっている。

 バッテリー駆動時間はLバッテリー装着時で約10.6時間と、同等構成の先代機(FMV-BIBLO LOOX R/A70店頭モデル)と比べて約0.3時間短くなった。ACアダプタは従来同様、カバンなどに収まりがいいようにスティック型を採用している。

ブラックで統一された本体のデザインは変わらない(写真=左)。付属のLバッテリーは7.2ボルト 8700mAhで約10.6時間駆動をうたう(写真=中央)。ACアダプタはスティック型で、サイズは30(幅)×132(奥行き)×29(高さ)ミリ、重量が約248グラムだった

 端子類の構成、種類も先代機と共通だ。左2基/右1基のUSB 2.0ポート、4ピンのIEEE1394、アナログRGB出力、SDメモリーカードスロット(SDHC対応)、TypeIIのPCカードスロットなど、一通りの内容を備えている。タッチパッドの下には指紋センサも搭載する。

 通信機能は非常に充実しており、Intel WiFi Link 5300で提供されるIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN(11nはドラフト2.0準拠)に加え、1000BASE-Tの有線LAN、Bluetooth 2.1+EDR、56kbpsモデムも装備する。

前面にワイヤレス通信のスイッチ、SDHC対応SDメモリーカードスロットを配置(写真=左)。背面にはバッテリーと通風口が並ぶ(写真=右)

左側面にACアダプタ用のDC入力、アナログRGB出力、1000BASE-Tの有線LAN、2基のUSB 2.0、4ピンのIEEE1394、マイク/ライン入力兼用、ヘッドフォン/ライン出力兼用の端子を用意(写真=左)。右側面には、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブと、TypeII×1のPCカードスロット、1基のUSB 2.0、FAXモデムの端子を備えている(写真=右)

 なお、インテルは、45ナノプロセスルールで製造されるモバイル向けCore 2シリーズのCPU、モバイル向けIntel 4シリーズのチップセット、そしてインテル製の無線LANモジュール「WiFi Link 5000」シリーズで構成されるシステムを「Centrino 2 プロセッサー・テクノロジー」という新しいプラットフォームブランドとして展開しているが、本機はこの要件を満たしている。

 65ナノから45ナノへと世代交代の過渡期にある中で、高性能と省電力を両立した45ナノ世代のCPUを搭載しつつ、その省電力機能をフルに生かせるチップセット、そして最新の通信機能もサポートすることをひとことで示すものとしては有用だろう。

タッチパッドにはジェスチャー機能が追加

 液晶ディスプレイはLEDバックライトを採用し、薄く仕上げている。サイズは12.1型ワイドで解像度は1280×800ドットと標準的だ。ディスプレイは表面を光沢処理したスーパーファイン液晶だが、低反射処理が施されているので映り込みは比較的抑えられていた。また、上下の視野角はそれほど広くはないが、輝度とコントラストは十分あり、モバイルノートPCとして良好な表示品質を備えているといえる。

 キーボードのキーピッチは主要キーで横18ミリを確保するが、縦が16ミリと少し短いため、やや慣れが必要な印象がある。キーのレイアウトは素直で、特に変則的なキーピッチもなく、カーソルキーも一段下げた位置にあり打ちやすい。パームレストは広く確保されていて、ソリッドな感触も好印象だ。キーストロークは2ミリと標準的で、強くタイプすると若干のたわみを感じる。

1280×800ドット表示の12.1型ワイド液晶ディスプレイはフレームが非常に薄い(写真=左)。キーボードは縦のキーピッチが少し短いものの、レイアウトにクセはなく、モバイルノートPCとしては不満のない仕上がりだ(写真=右)。キーボードの上には省電力モード切り替えボタンなど、4つのワンタッチボタンが並ぶ

 タッチパッドにはシナプティックス製の多機能ドライバが搭載されている。新たにジェスチャー機能が追加されており、パッド上で指を回転させながらなぞることで上下/左右にスクロールできる「カイラルモーション」、2本の指をパッド上で開閉することで画像やウィンドウの拡大/縮小が可能な「ピンチ」、パッド上で指をすばやくスライドさせると指を離してからもポインタがしばらく移動する「モーメンタム」といった動作に対応する(利用するには設定が必要)。

 短時間試した限りでは、モーメンタムはすぐに使いこなせたが、ピンチはWebページなどの場合、少しタイムラグが大きく、スムーズさに欠ける印象をもった。また、カイラルモーションも作動するタイミングをつかむのに、少々慣れが必要に感じた。

シナプティックス製の多機能ドライバを導入しており、上下左右のスクロール、コーナータップなど多彩な機能が利用できる。今回からは2本指の開閉でWebページや画像の拡大/縮小などが行える「ピンチ」などのジェスチャー機能も加わった

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