10月17日、日立GSTから新しい1TバイトHDD「Deskstar 7K1000.B HDT721010SLA360」が登場した。価格は1万3000円強で、複数のショップから「まあ、日立GSTさんにしてはがんばった価格ですね」と安さが評価されている。在庫は少数だ。
HDT721010SLA360は、7200rpmで動作する3.5インチサイズのSerial ATAモデルだ。バッファ容量は16Mバイトで、従来モデルより大容量な375Gバイトプラッタを3枚内蔵しているとされる。ただし、プラッタ容量については以下のようなウワサをいつくかのショップで耳にした。「日立GSTの初回ロットは、若干仕様が異なるモデルが混ざるという話を昔からたまに聞きます。今回もモノによっては300Gバイトプラッタを4枚使ったものがあるかも」(某ショップ)。
※なお、日立GSTに確認したところ「製品の仕様は発表時にアナウンスした3枚プラッタ構成であり、そのほかの仕様で混在出荷をした事実はない」とのこと。(10月21日追記)
もっとも、そうしたウワサが吹き飛ぶほど大容量HDDの売れ行きは好調だ。10月初旬に登場したシーゲイトの1.5TバイトHDD「Barracuda 7200.11 ST31500341AS」も各ショップで順調に売れている。しかし、店員さんのコメントは複雑だ。「いくらHDDが売れても、利益は雀の涙です。それより、HDDブームの流れで外付けHDDケースがよく売れるようになったのがうれしいですね」(某ショップ)という。
そこで、各ショップで人気の外付けHDDケースを調査してみた。売れ筋とされるのは、Serial ATAタイプのHDDに対応した1台モノが中心だった。「あまったHDDの活用法としてHDDケースを求める方が大半です。複数台入るタイプは、動画を保存するといった明確な目的を持った人が購入するため、HDDブームの今も売り上げは微増といったところです」(BLESS秋葉原本店)という。
比較的消極的な使い方が多いためか、一番人気のモデルには、Serial ATA対応で最安値の「Groovy SATAII-CASE3.5」(2000円弱)や、組み込みが容易な「3ステップケース ガチャポンパッ! OWL-EGP35/EU」(4000円強)の名がよく挙げられた。「OWL-EGP35/EUは、あまりPCに詳しくない人に“とりあえずコレ使えば”と渡すだけでいいので、そういった需要もあるでしょう」(フェイス パーツ館)と語る。
さて、売れ筋がライト層向けモデルに集まる中で、ヘビーユーザー層に一際存在感を示しているのが、センチュリーの「裸族」シリーズだ。「裸族なら内蔵HDDをそのまま装着できるので、複数のHDDを交換して使うのも簡単です。複数台モデルならRAIDを組むこともできますし、トータルコストを抑えられるんですよ」(T-ZONE.PC DIY SHOP)という。
某ショップも「センチュリーの名は知らなくても、裸族は知っているという人は結構多いです。よく“HDDを買い換えたから、とりあえず裸族も買っておくか”みたいな感じで指名買いされますね。同じ価格帯で似たような製品も多くありますが、裸族というブランド力に押されています。我々も、裸族と聞いてピンとこない人には、一般的な売れ筋商品をすすめるくらいですよ」と話していた。
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